そぞろ読みゆく書の中に我とひとしき人をみし時

 職場に行かずとも、メールで様々な原稿が届く。大きな割合を占めているのは明日が締め切りの『合格体験記』の原稿なのですが、高2生の短歌も次々に届きます。休校中の「表現実習」。

 休校延長に伴う追加課題として、高2生に短歌を2首作らせています(これは選択課題ではなくて必須)。普通の短歌ではなく条件付きで、橘曙覧「独楽吟」に倣ったものにするのが条件。即ち、「楽しみは~とき」の形を踏襲した三十一文字、少し条件を緩くして、「楽しみは(たのしみは)」で始まれば末尾の「とき」は変えてもOKにしました。コロナ禍の直中で、彼らはどんな「楽しみ」を書いてくるのかと、それこそ楽しみにしていたところ、早速メールで幾つも作品が。
 二度寝ゲーム談笑読書アイドル……等の「高校生あるある」の中で意外と多くて驚いたのが自転車に乗って知らない場所へ行くというもの。肉体・物理的に「遠くへ行きたい」というのはデジタルネイティブの人にもある感覚なんだなぁ、という感想は偏見でしょうか。あと、この短歌も含めた幾つかの表現実習を通して、高校生の日常語の中に「推し」という名詞が完全に定着しているのを確認しました(彼らが使う意味の「推し」は、『広辞苑』ではまだ立項されていません)。

 5/10の「自粛御膳」。
 温泉湯豆腐・小鉢3種。
 最初に「梅の花」の絹ごしを湯豆腐にして(透明な水が沸騰すると真っ白になります)、その後で野菜や豚肉やを。湯豆腐用の温泉水と醤油との2つも「梅の花」の直売所で購入しました。日本酒は静岡「臥龍梅」の袋吊り。
 醤油や薬味を使わない派です。秋刀魚の塩焼きは(大根おろしにも)何もかけずにそのまま(頭から尻尾まで丸ごと)いただきますし、何かをかける場合もタレに他の物を混ぜません(例えば餃子のタレに辣油はあり得ない)。ところが、家で切ってタッパーに入れてある大量の小葱を消費しようと思ったら、湯豆腐のつけダレに小葱を入れるしかありません。で、そうしたら「あ、悪くないな」と。今日は胡麻とネギとを準備して。自炊1ヶ月で、ちょっとしたところが変わってきてるなぁ、と(焼き魚に醤油は絶対嫌ですけど)。

 緊急事態宣言以降ずっとお店を閉めて心配していた近所の中華「H」がやっとお店を再開するとの報、これまたFacebookで知りまして顔本偉大の感。暫くはテイクアウトらしいので、近く麻婆豆腐(本格的で美味しい)を注文しよう。