ラストダンスは私に

 時短外飲みの良いところは20時という早い時間で切り上げられるところ、家だと際限がありません(予算も人目も気にならないので)。というわけで、本日は健康起床。
 お線香を、春に神戸で購入したフレバー系の(こういう言い方があるのかは知りませんが)ものに変えました。今回は「金木犀」というのを使ってみたのですが、思ったよりもずっと強い芳香が漂って。和室もリビングも。

 1限は文系二次対策授業、京大11年理系の林達夫。この文章は、それから30年ほど前に同大学で出題された文章と全く同じもので当時随分驚いた記憶。予備校模試に「ズバ的」されて急遽差し替えたのだろうかとか、作問時に大きな不手際があったのだろうかとか、敢えて出題して受験生の質の変化を見ようとしたのだろうかとか(30年前に作問・採点に携わった人がまだ残ってるのかは知りませんけど)、理由はよく解りません。この年は日本中が大騒ぎした受験中のカンニング事件があったのですが、私にはそれよりも林達夫インパクトの方が大きかったですね。あのカンニング事件に関しては、茂木健一郎京都大学の対応に激怒していたことと(あの前後から、茂木氏は「よく怒ってる人」になっていったような気が)、途中からニュースの見出しで記者が遊びだしたのを見て(「股間」とかシモ系の言葉を使って)色んな意味で呆れたこととを覚えています。
 さて、林達夫は「書き言葉について」。この文章を読んでいたおかげで「ネ・ス・パ」という言葉を覚えていたのが『ラ・カージュ・オ・フォール』を観劇する時にほんのちょっと役立った、というのはどうでもよい話で、これは「書き言葉」と「話し言葉」との性質の違いを端的に説明していて使い勝手が良いもの。今回の第2回定期テスト(高3にとっては生涯最後の定期テスト)は「言葉」を巡る評論を並べますので文系生徒には当然これも出題範囲だと伝えました(定期の出題範囲は、授業で扱った過去問の中から幾つかをピックアップします)。
 授業後は、40人分の添削を粛々と。これは半ドン4限終了時までには終わりますので、帰りのSHRで返却をして貰います(その後、18時には理系特講の添削がやって来るので土曜日はマッチポンプ状態です)。

 昼の時間を利用して自宅往復。入浴・家事・休憩。
 15時過ぎに学校に戻って、16時から理系東大現代文特講。水曜日の文系と同じく02年の村上陽一郎を解いてもらいます。解答・解説合わせて120分。この添削は明日。
 18時ということは「あと1時間」しかないので、特講後は即座に(時間短縮のために)タクシーで学校を出ました。

 6/26も「自粛御膳」をお休み、居酒屋「もりき」で独酌。
 鯛刺し・もやし鉄板。
 満を持してのご挨拶、時短要請が終わるまでは土日だけの営業(14~20時)なので今日が再オープン当日です。カウンターで常連のFさんとお話しながら。種類提供19時までということで、今日は1時間半ほどで退店(19時に飛び込んできたお客さんは断られました)。日本酒は定番3種類で、石川「登雷」、群馬「尾瀬の雪どけ」、栃木「鳳凰美田」。お休みの間にトイレの改装・ガス台の交換等々が行われており、マスターの意気が感じられたのにホッとしました。

 帰宅後に漸く録画視聴のNHK『ノーナレ クイズ 最高の一問』、これはとても面白かった(SNSで多くの方が絶賛していたのも、ギャラクシー賞も、ともに納得)。「徹底した理知は必ず人間的なものになる」は公私の目標としたい末弘厳太郎の至言ですが、出演者お二人がそれを地で行く姿に打たれます。あと、出演者のHさんの机の上に『ものまね四天王』のDVD-BOXが置かれてあった魂百(たまひゃく)感も好感度大でした。