懐かしい未来

 明日は高3の校内模試で、私は評論第一問を出題します。自分で作った問題ですから、採点が楽しみです。
 テスト・模試の作問においては、(F校のみと言わず全国の)教員の中でも好き嫌い・得手不得手は別れるところでしょう。これに関して、私は象限を4つに分けるならぶっちゃけ「好き・得手」の方に入ると思います。就職初年度以来、定期・模試・入試作成で嫌だったとか困ったとかいうことがありません。
 中学高校時代、定期テスト前には国語の「定期テスト模試」を作って友人諸氏のチェックを受けていました(寮生同士なんで気安かったですね)。恩師先生(他)の作問・解答欄・配点・解答を予想して、多分半分強の的中率。後で「本物」と比べて独り反省会、恩師先生ご自身に作問の助言を請うたことすらあります(流石にこれはやり過ぎ、一度だけです)。今思えば「就職活動」でもありましたし「職業訓練」でもありました。それで導入がスムーズだったのがラッキーでした、後はオンザジョブトレーニングで行けます。
 F校は新卒を殆ど採らないのでよく知らないのですが、全国の学校の新任研修って「テストの作り方」とかを教えてくれるんですかね。教職課程の中で「テストの作り方」を習った記憶が無いので、職場で教わるしかないと単純に思っているのですが……。

 1・2限が月曜日と同じセンター(小林秀雄)の授業、昼休みに小論文関連の生徒面談。他の時間は机仕事。
 放課後16~18時は文系東大現代文特講。今年度最終回です。最終回は予備日として予定を空けていたので、急遽選んだ教材を扱ったのですが、選んだのは03年文系用問題、篠原資明『言の葉の交通論』。最終回なのにこんな難問で受講生を殴ってどうするんだという声も聞こえそうですが、この問題の解答解説には56回生Yくん(過去担当した生徒の中で最も現代文において頭の良かった方の一人)が答案の裏に書いた落書き(本文を図解したもの)のコピーを貼り付けているので、受験生の「お守り」になるかと思い選択。因みに、明日・明後日の校内模試期間はそちらに集中してもらうために添削答案を返却しないことにしているので、今日の特講の添削は明日の昼までに学校でゆったり行います。

 12/01の「自粛御膳」。
 イカ納豆・白菜漬け~一汁一菜~あて盛り。
 485蔵目・大分「佐伯飛翔」(純米酒)。
 白菜漬けとあて盛りに入れた菠薐草とは仲良しの事務員さん(ご実家大農園)からの戴き物、サツマイモ飯は北海道直送野菜(51回生O氏)を使って。

 良い感じに酔ってそろそろ寝ようかな、など考えていた時、手元のスマホに通知が届きまして。よく知る「もりき」店頭の写真に、小学校時代の同級生H氏(住職)から「ストーカーじゃないんだけど」というメッセージ。Facebookで繋がった(小学校卒業以降は中1の夏に一度お会いして以来30年ご無沙汰の)同級生に会えるチャンスですので、日本酒の瓶(島根「王祿」)を提げて「へぇこら」と出かけました。
 H氏は出張で小倉からK氏にお越しとのこと。30年ぶりの再会ではあるのですが、私は毎日の「自粛御膳」を一日も欠かさずアップし続けるという完全に間違ったFacebookの使い方を一年半続けており、H氏も頻繁にお酒に関する投稿をなさっているため、お互いの「好き」は知悉しています。「王祿」は勿論H氏もお好きなお酒(私は特に今回お持ちした「意宇」を偏愛しています)。そして、私は話の導入に「中1の夏休みの宿題でご実家のお寺を取材させて貰った時に誤って過去帳を写真に撮ってしまったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪、30年来の蟠りを解消することが出来た喜びもあって日本酒がすいすいと進みました。お寺は地元の情報がどんどんと集まってくるご様子で、小学校同級のあの人やこの人の近況が次々に出てきて(それと同時に忘れていた小学校時代の思い出が次々と紐解かれてきて)愉しいひとときを過ごせました。幸せ。
 再会を約してお暇、H氏はこれから住職会合(飲み会ですね)に出て本格的にメートルを上げられるとのこと。流石、お好きですねぇ。