ただの偶然なのに・・・・ 鬼の首を取ったかのようなしたり顔をして・・

 私は飛行機が苦手だし今はコロナ禍下で用もない筈なのに、舞台は何故か空港……「ねぇねぇ、覚えてる? 同級生だった」という呼びかけに振り向いたら、そこに立っていたのが堂本剛ともさかりえの二人連れで、「宿泊先まで同じなんだったら一緒に観光しようぜ!」とやたらフレンドリーに誘われた時点で気づく私、「これ、死亡フラグやん?」「完全に『金田一少年の事件簿 ××××殺人事件』の第1話やん?」
 こういう時に逃れる術はただ一つだけ、と慌てて目を覚ましたら、その後1分と経たないうちに枕元のスマホから不協和音の地震速報、直後に強く長い揺れ。あ~、前の熊本地震の時ほどじゃないけど、結構酷いなぁ……明日(正確には「今日」)の中学入試は激務だから寝直したいけど、さっきの『金田一』な夢の続きは怖いし、起きたまま余震が来るのを待つのも嫌だし、これって前門の虎後も/

 直ぐ寝落ちましたけど。昔から、見ている夢が怖いやつ(多いのは飛ぶ・墜ちる系)だとメタ的に気づいたらその場で目覚めるという癖(?)があるんですけど、同じような人は多いのかなぁ。
 取りあえず、余震も起きず、夢の続きも見ず、明け方に気持ちよく目覚めることが出来ました。

 本日、F中入試。

 コロナ禍になってF中・F高の入試も大分変わりましたが、最も大きく変わったのは受験生引率の保護者だったり塾の関係者だったりが構内に立ち入れなくなったこと(密を回避するため)。これは、入試業務を遂行する側からしたら悪いですけれども大変やりやすいんです(実務の上でも、気分的にも)。私は「ニュー・ノーマルはこれ即ちこれからのスタンダード」というのを自明視したような語りは取りあえず眉に唾をつけて聞くんですけれども、職員室の先生方が「コロナが終わってもこのままでいいよね~」と仰っているのを聞くと確かに「ついうっかり」頷いてしまいそうになります。
 入口検温、大体機械は実際よりも低い温度を測定結果として表示するので、36.5℃以上の受験生は全員呼び止められて再検査をするそう。熱発の受験生用の保健室、監督の先生方は防護服を着用なさいます。教室は間引き座席で感染対策、ということは会場教室・監督教員ともに数が増えるということになります、だから採点の時間が押す。それでも、国語は特に採点に時間がかかるので、1時間目の国語受験終了後は他教科の監督を免除されて、直ぐに採点に取りかかることが出来ます(これは、高校入試でも同じ)。

 採点業務内容については一切を秘す……というか、コロナ前は全教科同じ大教室の中で(密になって)採点していたんですけれども、ご時世柄そうもいかなくなった結果、国語科9人はこれまでとは別のやや小さな会場に押し込められて、「採点終了するまで出られない部屋」とか「集計が終わるまで帰れま10」とかみたいになっちゃったんです(他の科の先生方の様子が分からない。折角の「全員野球」なのに)。国語科以外の先生方はコロナ前までの大会場で(密にならないように)広がって採点をなさるんですが……この件関して、とある偉い先生に愚痴る。
 私「国語科は毎年毎年採点が終わるのが遅いから」
 偉「本当にお疲れ様です」
 私「国語科だけ別の会場に入れたら」
 偉「入れたら?」
 私「俺たちがさっさと先に帰る際に気兼ねしなくて済むラッキー、って思ってますでしょう?」
 偉「あっはっはっはっはっはっはっはっはっ」
 否定もなさらねぇ。

 というわけで、F中入試国語、無事に終了……って言って良いのかしら。今年、問題に3箇所も誤植(板書訂正)があったんです。これ、科史に残る汚点です。謝。
 今年度の出典は、評論が鈴木孝夫『ことばと文化』及び今野真二『日本語の教養100』、小説が三浦哲郎「とんかつ」でした。大問一は200字作文ではなく聞き取りテストが出題され、その出典は薄田泣菫『茶話』でした。

 塾関係者が構内に立ち入れなくなったことのデメリットに、全教科終了時に校舎外で配布されている大手塾による「解答速報」(3・4限の理科社会が行われている間に、1・2限の国語・算数の速報が完成している!)を頂いてくることが出来なくなったことが挙げられます。いつも、後輩数学先生と2人で「関係者で~す」「速報下さ~い」とZ塾・E塾の関係者に突撃してました。国語の速報、見るの大好きなんです。

 コロナ以降紙で受け取ることが出来なくなった大手塾2社によるF中解答速報、今年は夜にネットにアップされているのを夜に見ました(えぇ、その時には他の科の先生方は採点が終わって疾っ疾とお帰り遊ばされてましたね!)。毎年、この「速報」が出る度に「解答速報の採点速報」を出したくなります。今年度も、記述解答は勿論、記号問題ですら大手2社の間で解答が割れた箇所が複数ありました(塾解説によれば、今年のF中入試は高校入試並みに難しかったそうです)。因みに、私の採点では(科の共通見解ではなく、個人的な採点です)今年度の2社の得点差は……って、書けるわきゃねぇやな。
 後日、数学科の先生と。
 私「というか、E塾やZ塾が作ったF中・F高模試を我々国語科が解いて解答速報を出したとしても、それが満点を取ることはあり得ないですよ」
 数「そうなんですか? そんなに塾のF校模試って難しいんですか?」
 私「いやいや、国語の試験というものが本来そういうものだと言ってるんです」
 数「難しいなぁ」

 さて、本日の中学入試、採点他の業務を必死で頑張り、他の科の先生方のご協力も賜った(賜ってるんです。有難う御座います)結果、今年度は22時には帰宅することが出来ました。昨年度より2時間早い! ビバ! 勿論、作り置き中心の皿を取り出したらすぐに「かしゃぷしゅ~」。日付が変わる前には寝て、明日の高校入試業務も頑張ります。

 1/22の「自粛御膳」。
 野菜漬け2種~イカ焼き~冷や汁
 キャベツは「美味酢」に、大根はポン酢に漬けるだけ、冷や汁も作り置きでイカ焼きは惣菜屋ですから、米を炊いて洗い物をする以外の作業はゼロ。新しい日本酒を開栓するのは明日にします。