空と海の輝きに向けて

 今夜は福岡は薬院のホテルに宿泊して、土日2公演連続で松任谷由実『深海の街』ツアー@福岡サンパレスを鑑賞します。
 旅行が「主」で仕事が「従」の日なので、半ドンの業務については割愛。

 半ドンの後はタクシーで学校を出て、先ずは市内のピザ「W」マルゲリータのランチ。本日の夕食は、コロナ禍を踏まえて(というか、ライブ終演時には既にお店が時短要請により閉まっているので)ホテルの部屋で、遅い時刻に軽い総菜(デパ地下あたりで買います)になる予定。そこで、昼食は確りと摂っておこうと、ランチ(サラダ・ピザ・ドリンク)にミネストローネとデザート(カタラーナ)とをプラスしてコース仕立てにしました。美味、満腹。
 西鉄K駅まで10分強歩き、西鉄電車で天神に移動。

 まずは、郵便局で所用(一昨日の日記に書いた70回生の卒業生に本を郵送)を済ませ、ジュンク堂へ。ジュンク堂では1時間ほど店内逍遥背表紙読書、K市の書店の規模とは比べるべくもありませんが、一週間前に池袋本店を訪問した時の感動と比べたらやはり……。
 その後、岩田屋の地下でやや豪華な(何せ、ユーミンの後ですから!)お惣菜を購入してから薬院へ。

 ホテルにチェックインする前に、ホテル近くにある焼き物ショップ「KUJIMA」を初訪問しました。以前、ネットで福岡市内の食器店を検索していた時に偶然見つけたお店なのですが、通販コーナーで画面越しに見たグラスに一目ぼれしたのです。
 知らなければ絶対に通り過ぎる建物と建物との隙間を縫ってとある雑居ビルの裏口に回ったら、これまで見たこともない程に勾配が急で、しかも一段毎の奥行きが狭く爪先立ちしないと上り下りできない、酔っ払いを確実に仕留めにかかってるみたいな階段がありました。恐る恐る上った2階にあるのが、1Kの部屋をそのまま展示場にしたセレクトショップ。狭いので数は多くないのですが、店主さんが全国の個人作家さんと契約して取り寄せた素敵な食器がセンス良く並べ(飾)られています。
 私が目的にしていたグラスは幸いにもまだ売れておらず、今日は食器購入が主目的ではないのでそのグラス1つを購入してお店を出ることにしました。シンプルなデザインの小さな(200ml)陶器のコップで、色は単色の青。この青が美しかったのです。ビールを入れてもいいし、ロックの焼酎もOKかな。沖縄の作家さんによる「ブルーシルエット」というシリーズだそう。この青で、まだ行ったことのない沖縄に俄然行ってみたくなりました。

 ホテルにチェックインしたら先ずは荷解き。冷蔵庫に先ほどの総菜を入れます。その後、お風呂にお湯をためている間にホテル近くにあるスーパーマーケットに行きました。目的は酒類の購入。ビールは勿論キリンラガー(だってユーミンですから!)、他に日本酒のカップ酒も。
 ホテルに戻って酒類を冷蔵庫に入れ、入浴後に着替えて部屋を出発。タクシーでサンパレスまで向かい、開演の15分程前に会場入りしました。

 3/5・6(土・日)、松任谷由実『深海の街』ツアー@福岡サンパレス。セットリスト、以下。
 01.翳りゆく部屋
 02.グレイス・スリックの肖像
 03.1920
 04.ノートルダム
 05.深海の街
 06.カンナ8号線
 07.ずっとそばに
 08.What to do? waa woo
 09.知らないどうし
 10.あなたと 私と
 11.REBORN~太陽よ止まって
 12.散りてなお
 13.雨の街を
 14.ひこうき雲
 15.NIKE~The goddess of victory
 16.LATE SUMMER LAKE
 17.Hello,my friend
 18.ANNIVERSARY
 19.水の影
 20.青い船で
 21.空と海の輝きに向けて
 22.二人のパイレーツ

 観客全員に組み立て式のフェイスシールドを配布、ロゴが入ってちょっとしたお土産にもなります。MC極力排除で22曲(2番割愛等のカットは一切無し)披露の公演時間が2時間弱というコンパクトサイズ、これもコロナ仕様ですね。セットリストはアルバムコンセプトと連動した「行く川の流れ」的無常観を思わせる曲が中心のシックなもので、アンコールを除いた本編で客が立ったのは06・16の2曲だけでした。
 3期1年半に渡るツアーの第2期初日……本来初日になるはずだった3日前の鹿児島公演が関係者コロナで延期になったため……を無事に開催できたことに極まったユーミンはアンコールで感泣、ファンも万雷の拍手を。
 セットリストにはデビューシングルのB面(21)が含まれています。7月の50周年記念日のステージではA面曲も披露されるのかな。その日が(終盤ではありますが)ツアー「最終日」ではないことに、演者の継続の意思があらわれているのなら嬉しいですね。
 生まれ年に因んだ「corvette1954」という曲もあるユーミン、歌って踊ってを一瞬も止めなかった体力も、(後で振り返れば)2日間で歌詞を1回(1小節分)しか間違えなかった記憶力も、現役感バリバリでした。ただ、最近のステージでは、「垣根の木戸の鍵を開け」とか「カードを配り続ける」だとかの歌詞の通りの振り付け(ジェスチャー)を織り交ぜるようになってきており、これは10年前ならやらなかったことかな、とは。

 初日は1階5列目の好位置からユーミンを間近に観ることが出来たことも嬉しく(2日目の座席は1階最後列で、明日は全体を俯瞰出来ます)。規制退場のど頭に会場を出ることが出来たので、終演後のグッズ売り場に一番乗りして、パンフレットとTシャツを買うことも出来ました。
 大満足のタクシー帰還。

 3/5は「自粛御膳」をお休み、薬院のホテルでデパ地下惣菜を肴に独酌。
 531蔵目・京都「月桂冠」(カップ酒 辛口 純米)。
 ライブの余韻に浸りつつユーミンに因んでビールはキリンを準備していたのですが、今夜のライブのラストが「二人のパイレーツ」(1993年のCMでキリンビールを「トパーズの潮騒」と形容した佳曲)だったのには最早運命かとすら。グラスは、今日薬院のショップで購入した沖縄の陶器です。
 日本酒は、500蔵を超えて遂に人生初の「月桂冠」。悪くない(よし・よろし・わろし・あし、の区分で言うところの「よろし」だ)と思いました。