帰る頃さ 楽しかったよ きょうも

 ホテルの部屋、未明。東大入試の本文・設問をサラッと流し読み(昨日の段階では、SNSの情報で書き手の名前だけは押さえていました)。文理共通現代文(第一問・鵜飼哲)と漢文の問題とは、今日(「こんにち」ではなく「きょう」)の世界情勢を衝いているのではないかという内容でした。文系現代文(武満徹)は4月に授業で扱った35年前の共通一次「自と他」と同じ経験について書かれた(一部内容が重なっている)文章でした。過度に引っ張られてはなりませんが、知っている内容が安心に繋がったなら喜ばしく。
 しかし、今年、よく見たら難しい(解きやすい大問が一つもない)ぞ。

 ホテルをチェックアウトして、昨日と同じ時刻・手段で駒場東大前西口に移動。現地集合で学年主任体育先生と合流して、生徒を待ちながらこの後の話(職員室・科・進路指導室・学年団、等々に買っていくお土産の算段など)を。昨日はどうやら数学も難しかったそうで(特に理系。文系もなかなか)、国語・数学とダブルできつい初日を受験した生徒の表情はどのようなものか少し心配……
 ……していたんですけれども、割とさっぱりとした表情が多く見られて安心。というか、担任団が待っているのを知っていて(東口から出ず)態々西口まで迂回して顔を見せてくれる生徒というのは大丈夫なんですね。私は昨日の問題は難しかった、とだけ生徒に伝え、主任先生は短く力強い言葉で生徒を激励。そいや、私と主任先生とって同じ年なんですよね。F校勤務歴こそ私の方が長いんですけれども、出世街道長距離走においても家庭生活充実競争においても私の方が(文章が縁起悪い感じになるので以下略)。
 そうそう、お生徒さんたちは流石の記憶力で、「昨日の文系現代文、問三は共通一次と同じ内容でしたよね」との声が数名から。

 飛行機で帰福なさる主任先生と別れて、駒場東大前~渋谷~品川~博多~K駅。食事は駅弁ではなく朝の品川駅でカレー。品川駅では、公的な(学校各所への)お土産と別に、Hさん及び「もりき」にお菓子を、事務嬢さんとパートナー氏とには調味料(軽井沢「いぶる」の)を購入。自分用には、「いぶる」の調味料(醤油・オリーブオイル・胡椒)と未踏破のお酒とを。
 車内では本を読んだり車窓を眺めたりCDを聴いたり、仕事の緊張も溜まってたのか1時間ほど仮眠をとったりも。

 旅こ……基、出張中に読了の本は以下。
 青弓社編集部『「テレビは見ない」というけれど エンタメコンテンツをフェミニズムジェンダーから読む』読了、★★★★。取り上げられる「エンタメコンテンツ」に馴染みがないものが多かった(特に日本・韓国のテレビドラマ)のですが、それらの説明も要を得ていたので入りやすく。
 新久千映『ミカコ72歳(1)』『ワカコ酒(18)』読了、前者★★★、後者★★★★★。
 猫原ねんず『大衆酒場ワカオ ワカコ酒別店(6)』読了、★★★。
 杉山佳寿子『僕らを育てた声 杉山佳寿子』読了、★★★★。ここまで来たら、早く小原乃梨子さんにインタビューを……。

 2/26も「自粛御膳」をお休み、東京土産を届けがてら、久々の居酒屋「もりき」で独酌。
 小鉢2種~冷奴~鴨つみれ鍋。
 日本酒は店の定番の中から福島「ロ万」・秋田「角右衛門」・山形「雅山流」等々、今回は東北攻めでした。
 鳥ジビエなら、大津「T」(炭火焼)の鴨より、青山「L」(フレンチ、昨夜行ったばかりですけど)のキジバトより、私はここの鴨だと思うのです。