大好きな明け暮れ 新しい「大好き」を

 先日の渋谷「LATURE」のお礼なのか、70回生Yくんから自宅届け物が。段ボールには大きく「一升瓶」と大書されており、それだけでは何か分かりませんでしたが、取り出してみればどうやら焼酎のようで、ラベルには「兼八」の文字。裏返して確認したら麦焼酎とのことだったのですが、それを読んで、ふと、自分が人生で一度も麦焼酎を(本当に一滴も)口にしたことがなかったという事実に気づきました。経験済みなのは、芋・蕎麦・栗・紫蘇・泡盛(準米焼酎)のみ。この年でお酒絡みの初体験が出来るって嬉しいですね、楽しみ。

 思い返せば、大学時代に最初に覚えた焼酎は「雲海」で、蕎麦がデビューでした。巣鴨のアパート下にあった蕎麦屋さん(以前上京の折に訪ねたら、既に閉店していました)のオーナーご夫妻が私の酒・下町社交の先生で、蕎麦焼酎を蕎麦湯で割って飲む恍惚を21歳の時に教わったのです。因みに、当時(ミレニアム前後)の東京から見たら、九州なんて辺境・焼酎なんて三流。渋谷センター街白木屋」の壁に「幻の焼酎『黒霧鳥』あります」ってポスターが貼ってあったのに「鳥(とり)じゃねーよ!」と憤った記憶があります。但し、その私も、芋焼酎を呑み始めるのは大学卒業後にK市に引っ越してからでした。大学時代のお酒は、専らビールと蕎麦焼酎と、後は適当なギャル酒だけ。で、本格的に芋焼酎を飲み始めてからも、麦酒からの麦焼酎って「重言」じゃない? みたいなノリで何となく敬遠していたら、ホントに43歳で麦焼酎未体験ということに。

 で、昨夜の件に関しては「醸す森」が悪い。クリスタルの酒器でクイックイいけちゃうう炭酸、あれが悪い。
 起床7時で声が出ました。慌てて出勤準備をしてタクシーで8時15分過ぎに学校入り。授業が2限からで助かりました。というわけで、1限に高1漢文の板書準備、2~5限で高1の授業(鶏鳴狗盗)4クラス、6限に高3文系現代文の板書準備、16時から18時までが高3東大文系現代文特講(今回は08年の宇野邦一)。
 特講までやって自炊はやだなぁ、と思ったので、職員室で30分だけ添削を行ったあと、帰り際の後輩数学先生を捕まえて車で「もりき」まで送ってもらいました(お礼にお菓子の詰め合わせをあげました)。「もりき」マスターに、先週のHさんを囲む会の翌日、殆どの参加者の記憶が無かったと聞いたのはこの時です。料理は、常連Bさんが玄界で釣ってこられた鯛の立派なカマがあったので、野菜と一緒に酒蒸しにしてもらいました。1匹分のカマの1/2を使った酒蒸しが1500円。そりゃ、鯛の仕入れ値はゼロかもしれないけれど、野菜も使えば火も使う、マスターの労力だってある、そして……「今日はこの銘柄にしようかな」と、土鍋に某蔵の純米吟醸一升瓶から日本酒をドバドバ注ぐ。「あのね、日本酒だけで1500円に届きそうじゃない?」と訊けば「値付け間違えた」ですって。どんぶり。