矛盾しあった幾つもの事が正しさを主張しているよ

 私のTwitterのTLには、主に、明治時代新聞・クイズ・ミュージカル・政治・地下アイドル・お笑い、という7つのトピックが流れてきます。その「ミュージカル」担当のまっきょんの(他の誰かのツイート内容を受けた)呟きに、何となく返信をしてしまう(万バズ幾度のお忙しい方なので、本当は自重すべきなんですが)。
 ま「好きな本を棺に入れて一緒に燃やす発想は無かったなぁ。私の好きな本そのものは誰かその本を好きな人・必要な人が持っていっておくれ」
 池「火葬場での母のお骨拾いという厳かな場で、葬儀屋さんに『この、ミルフィーユみたいなのはどこの骨でしょう?』と尋ねて『あの……もしかして、お棺にぶ厚めの本など……』と返され、『植物図鑑!』と手を打って親戚中から睨まれた私をお呼び?」
 ま「植物図鑑!!! 紙なら全部燃えそうですけど、やはり厚みがあると残るんですねぇ。私の一族は故人の好きだった食べ物を入れられるだけ入れようとして毎度注意されているので、好きな本という発想が全くありませんでした」
 池「紙なら全部燃えると勘違いしました。仕事柄、重さは知っていましたが、燃え落ち難さというのは盲点。オタクの方々のネタツイで、同人誌は私の棺桶に入れて隠滅を兼ねたお焚きあげに、と仰るのを見ますが、燃え残りを計算に入れておられるかが心配です(笑) あと、食べ物と言えば、火葬場の方に『鉄板がお熱くなっておりますのでどうかご注意を』と言われ思わず『Volks……』と呟いたのも隣に睨まれました」
 ま「それは睨まれます笑 隠滅も兼ねて棺に入れられる同人誌は薄いのが前提で燃え残りは計算されてなさそうですし、入れる段階で周りに見られないように厳重梱包したらそれが仇になりそう。分厚い『薄い本』もそれなりにあるのかもしれませんし」
 分厚い「薄い本」って面白いですね。

 高1A組が本日1日だけ学級閉鎖。理由は、コロナではなくインフルエンザです。内進B~E組をカリキュラムで追いかける形になるA組は月曜から金曜まで毎日が7限授業。そのため、明日の出校再開以降、今日の閉鎖分を埋め合わせるために8限(16:35~17:25)の授業を暫く続けるそうです。弱ってるからこその学級閉鎖だろうに、戻ってきたら毎日8限って鬼畜生の所業だな……って、時間割を組んでるのは私なんですが。
 7時徒歩出勤。始業前に放課後の特講(文系東大)の板書準備。1・2限の時間に時間割作業、高1漢文の板書準備。3~6限で高1漢文、今回3度目の授業で「鶏鳴狗盗」を終わらせました。孟嘗君という人物を、器量を仰ぐべき大人と取るか、単なるゴロツキの大将と取るか。武道家の力は危機における対応能力ではなくそも危機を招かない日常の営みに発揮されると言いますが。

 渋谷龍太みたいなのが来てるな、と思ったら70回生の九医生でした。同行の北大獣医さんからのメールで彼女の来校は知っていましたが、こんなにインパクトのある連れがおいでとは。歩いてただけで職質されたというエピソードにも「でしょうね」としか返せないのは申し訳ないですが、姿をお認めになった瞬間に生徒もいる職員室で「売人やないか!」とデカめに突っ込んだ70回生数学先生程には酷くなかったと思います。あと、獣医さんから「先生は『動物のお医者さん』を読まれてるんですか?」と驚かれたんですけれども、私、ド直球の世代ですからね。単行本でも文庫本でも読みましたし、ドラマ主題歌の諌山実生「朝陽の中で微笑んで」もCDで買いましたし、白泉社文庫版第6巻の解説だった藤原新也「ある風来猫の短い生涯について」(東大15年の文系現代文)はもう50回以上読んでますからね。
 獣医さんから月末に飲みにつれて行って下さいと言われて、だから20歳の女子と2人というのはアレだからどうしよう……と(行くか否かじゃなくてどこに行くか)悩んでいたら、今度は64回生Oくん(@フランス)から月末に飲みにつれて行って下さいというメッセージが。どこに行くかという悩みが、どことどことに行くかという悩みに進化。Oくんはお酒は強くないけど日本酒がお好き、獣医さんは……ベジタリアンだったりヴィーガンだったりしないですよね?

 放課後の東大特講は11年の桑子敏雄『風景の中の環境哲学』。出題された当時は、都市論だ環境論だというややズレた講評も散見されましたが、今はどうなっているのでしょう。私はネット上に問題がアップされた直後に解いて、この問題を作った人(文章を見つけた人)は天才なんじゃないか、と甚く感動しました。因みに、直近の共通テスト(←名称嫌)対策授業で同じ11年の鷲田清一を扱ったのですが、その鷲田氏の本文の中に出て来るとある概念と同じ内容のものが東大の桑子敏雄氏の本文で使われているので、余程勘のいい受験生は、2月25日の受験の場で「これ、センターで出たやつだ」と気づいたかも知れません。
 因みに、高3は明日から2日間が外部模試受験。翌朝返却をマストにしている特講答案ですが、翌朝のSHRが模試の原票記入になる時は、作業を邪魔しないように下校時の返却と決めています(もう一つ、模試開始の直前に特講の答案を返すのは精神衛生上よくない場合がある、という理由もあります)。ですので、今日の答案の添削は明日出勤してからゆったり行えばいい。私(の身体)にとっても有り難く。

 特講後、18時過ぎに退勤する後輩数学先生に、途中の小料理屋「U」まで車で運んでもらいました。最近このパターンが多いので、明日の懐石「G」(月イチ定例)で、美味しいお酒を奢ったげましょ。
 「U」で常連さん3人・女将さんとお話ししながら2時間。帰りには西鉄K駅構内のスーパーで、明後日から3日間分の食材を購入して帰宅。軽く飲み直してから、健康的に入眠。