もう若くないさと 君にいいわけしたね

 朝のSHRで、明らかに体調不良の生徒は寮生。「8度超」「とりあえず学校に行けって言われた」って虐待かっつーの(どうするかは担任が決めろ、っていう丸投ゲーションなんでしょうか)。というわけで即保健室→病院→自宅。そらそうだ、インフル3人欠席の状態で8度とかそれしか考えられんやろ。帰り際の生徒に、「残念だったね、昨日の現代文、ユーは100点だったのに」
 定期テスト2日目は、高1の漢文出題。午後は自習会をしながら採点をガシガシ、ってのは昨日と一緒。何を隠そう私は今年インフルエンザの予防接種を受けていないのですが、何となく罹らないような気がしててしかもそれが当たるんです。流石に高3担当(ですよね? 私、持ち上がれますよね?)の来年度は万難を配すべくお注射に耐えますけれども。

 私「と、言うわけで、ガンガン菌持ってるんで、伝染したらごめ~んね」
 K「マジっすか、メッチャ仕事休めるじゃないっすか!」
 K市(社員寮)在住佐賀県勤務の56回生K氏と焼き鳥屋で飲み会。アトラクティブなものが何もない佐賀市には住みたくない(私が言ったんじゃないっすよ、K氏が言ったんすよ)からK市から通うんだ、っつってもあんた、6時台に寮を出て帰宅が23時とかっつったら、K市に住んでても意味ないじゃんか、っつかK市にそんなアトラクティブなものがあるかぁ?(これは私の発言す)
 仕事辞めたいトークで大盛り上がり。まさか、自分が愚痴る側ではなく、卒業生の愚痴を聞く側に回る日が来るなんて思いもしませんでしたよ。

 小田嶋隆『ポエムに万歳!』読了、★★★。内容は、京大現代文でかつて出題された古井由吉「〈文学〉に包囲された作家」と全く同じで、読んだ(解いた)経験のあるF校生なら瞭然。本書の内容(の4分の1にあたる「ポエムに万歳!」という一章)は、古井氏による30年以上前の2000字程度の新聞エッセイで言い尽くされている。即ち、小田嶋氏の文章は特別新しい観点ではなく(←これは悪口に非ず)、「なくもがな」の飾りが多い(←これはちょっと悪口)と分かります。その余剰部分が「ポエム」にあたらないかに対する書き手の自省吟味推敲があったのかどうかは読んだ各自の判断。今、並行して読んでいる本が山本夏彦の著作だというのもあって、どうも乗り切れなかったというのが私の読後感でした。
 因みに、本書タイトルはポエムではなくキャッチフレーズ。昔から民間では「ポエム」が流行っており、さらにその昔からプロ(文筆家)がキャッチフレーズで勝負するというのも定石。最近は、古市憲寿氏が「ムラムラ(村々)する若者たち」というキャッチフレーズに自信がある(あった)と自著に書いていたのを見て笑ってしまいました。