飲み過ぎたお酒 近づくのは夜明け

 本日は学校には行かず、「もりき」常連有志によるバスツアーに参加します。30人は乗れるマイクロバスをチャーターして、京都郡「林龍平酒造場」の初絞りを見学・試飲。ここ数年「もりき」の日本酒ラインナップで定番になっている「九州菊残心」「名声超十方」の蔵元です。集合は朝の9時半で、帰還予定は17時。勿論、17時からは有志の2次会を「もりき」で行います。常連さんの中に偶然ドライバーが居たのでマイクロバスの運転をお任せし、2次会ではドライバー氏を慰労するという流れですね。

 F高32回生のH先生、K市の母・Hさん、お久しぶりのH工務店社長さん、小倉で自衛隊のHくん(全員同じイニシャルですけど)、等々お馴染みのメンツで「大人の遠足」はマイクロバスの中にどでかい冷蔵庫が設置されていることからも分かる通り、まぁそういう流れになるわけですよ。要するに、集合・出発15分後の朝9時15分にマスターの合図で「乾杯!」 参加費5000円の中には、昼食代・交通費等々全てが含まれており、バスの中で出される乾き物中心のおつまみと、一人2本の缶ビール(350ml)までは予算の内だと聞いておりました。
 ので、飲み始めたら一人2本の缶ビールなんざで足りるもんかいと私、集合時に自前で缶ビール(500ml)を6本持ち込み。同じ事を考えておられる方もちらほらです。持ち込んだら共有財産ですから、斜め後ろの理学療法士Kくん(20代半ばの最若手)たちと乾杯。行きに2回、帰りに2回のトイレ休憩があったのですが、全ての休憩(道の駅・コンビニ)でビール(500ml)を6缶ずつ買い込みました。

 泥酔旅行には観光の要素は一切無く、ただただ飲み騒ぐだけなのですが、途中のトイレ休憩で寄った道の駅「おおとう桜街道」という所に名物の「1億円のトイレ」というのがあったのはアホらしくて面白かったですね。桜と紅葉とが描かれた陶板、自動演奏のクリスタルピアノ、滝が流れる庭園、ゴージャスでファビュラスな空間で大小ご随意にという趣向。
 その後、急遽病院に戻らなくてはならなくなったH先生が離脱なさり(だから乾杯からお茶しか飲まれてなかったんですね)、1人減の大人ご一行様は豆腐料理「山八」というお店でランチ。京都で修行された後に当地で専門店をオープンして28年(だったかな)、というわけで豆腐はしっかり固めの木綿です。こんなに便の悪い山奥で客なんか来るんかいな、と入店前は思ったのですが、食べれば「あ、これなら30年続くのかな」など。とは言っても、この段階で既にど酔っぱだったので舌も頭もよく分かんない状態になってましたが。勿論、店内でもビールを注文、持ち込みの一升瓶2本は瞬殺の蒸発です(私は、これから蔵元に行くんだからという理由で日本酒は遠慮)。
 書き忘れていましたが、今日は酒蔵で初絞り見学だということで、朝から発酵食品は食べないようお達しがあっています。具体的には、チーズ・味噌・納豆・ヨーグルト等々。

 豆腐料理屋さんから蔵元まではバスで10分、大きなタンクがずらり並ぶ工場内で、社長氏に案内されて見学開始です。蔵の中に入った第一印象は、寒い! というのと酒の香りがする! というのと。酒造りの工程の説明を受けながら工場を一頻り見学しました(コンクリート造りの「工場」ですが、天井を見ると最初に作られた当時の木造部が残されていました。大きな梁の上には今は使われていない桶・樽が並んでいます)。勿論、蔵人さんたちは忙しく立ち働いておられますから、我々はその邪魔をしないように……と思ったら、HさんとH工務店さんと、酒粕を袋詰めしておられる蔵人さんたちに駆け寄って「これは買えるんですかっ!?」「何を作るのにも重宝するのっ!」とお元気(3kgも買われていました)。
 見学後は、文字通りの「絞りたて」の試飲。(残念ながら袋吊りではありませんでしたが)機械から流れてくる「まだ酒税がかかる前の酒」(社長氏のこの表現がいちばん解りやすかった)を味見させてもらいました。色が濃い、度数高い、口の中を内側から軽めに殴られているような感じで、正直私はパス(一口だけ飲んでお代わりはなし)だったんですけれども、経験に価値があるので無問題。改めて、「酒税のかかった」ラベル付きの商品はちゃんと彫琢されているんだなぁ、と。

 帰り道は、途中「めんべい」の工場見学(変わり種の製品を大量購入)という「大人の遠足」らしいイベントを挟みつつ、再び泥酔バス。私はたら~っとビールを飲み続けていましたが、流石に最後まで起きていたのはマスターと奥様、私とHさんくらいだったんじゃないかな。
 17時の帰還後、つまみがないので近所の焼き鳥屋「T」から出前を頼んで、「もりき」店内にて有志(8人)による二次会。ドライバー氏を囲んで楽しく歓談。私は19時には帰宅……正直、途中から記憶が抜けてていつ帰ったのかは想像する他ありません。後で聞いても「いけのっちゃん、いつの間にか帰ってたよね」だそうで。10時間近くノンストップで飲み続けて、明日の仕事を前に身体がアラームを鳴らしたのでしょう。他のメンバーは、結局日付跨ぎレベルで、最後には(それぞれのお土産日本酒だけでは足りずに)お店のお酒にも手を伸ばしたとのこと。バスの中で寝たので体力が回復したのかな。凄ぇな(平均年齢、50を大きく超えてるのに)。