誘いながら 流れてくる

 3時前に起床、未明の書斎で漢文特講の添削、6時開門と同時に学校入り。独居再開後、徐々に徐々に職員室一番乗りの回数が増えてきつつあります。生きてお出での方にお食事を出すのは7時以降ですが、お供えのご飯や湯茶やなら4時でも5時でも問題はないのですね。

 始業前の職員室では、卒業生某くんが慶應義塾大学奨学金に申し込むというのでその推薦書を書き上げる仕事から。勿論奨学金が通れば喜ばしいですが、それ以上に彼が第一志望(慶應義塾ではなく、別の国立大学)に合格して、書いた推薦書が全くの無駄になればもっと嬉しい。例えば後期試験の添削等、どうか後で無駄になりますようにと願いながらそれでも必死にやる、というような仕事って少なくないですよね(何のためにそんな仕事をと問われたら「念のため」と答えるようなやつ)。人間が行動を起こす原動力は、消極的な「仕方ない」と、積極的な「念のため」という2つに大別できるという認識です(やりたいことをやる、というのは「行動を起こす」とは呼びませんよね)。

 授業は5コマ、放課後は17時から長い長い会議、と一日走り抜け。毎度言っていますが、予定がぎっちりの時は、最初に「仕方ない」と走り出しさえすれば後は流れに任せればいいのでいっそ楽チンです。

 夜は「もりき」で独酌。ここはホームなので、ついついマスターや常連さんとお話をしてしまいます。ここで読書をしたことは10年以上かよって一度もありません。途中、メールのやり取りを数軒だけ。いつの間にか、12月末の上京の昼・夜の遊び相手が(まだTwitterで募集をかけていないのに)ほぼ決まってしまいました。
 私の滞在中に、仕事の相談でマタギのYさんが来店、ご挨拶。11月15日から解禁の有明海鴨猟、18日頃から刺身・焼き・つみれ鍋が出始めます。今年の「もりき」は「鴨料理」と書かれた旗まで準備して地味にやる気。鴨の仕入れ値が上がったから単品・コースとも若干の値上げですが、ここはYさんとの仕入れ値切り合戦のご健闘を祈念ということで。