上方へ みちのくへ 海峡をこえて この聡明な

 1・3限に高1古文で説得力の全くない『伊勢物語』の授業を行い、年休をとって半ドン退舎。自宅で着替えや本やCDやをバックに詰め込んだら、今日から大阪2泊の小旅行です。

 新幹線出発前のK市でランチ(昼飲み)、の店を悩んでJR徒歩圏内の定食屋「G」を選択。ここは、自宅徒歩3分の肉料理「I」の3店舗めの姉妹店で、「I」のマスターのお母さまがお料理をご担当(デパートのお総菜屋さんの経験が長くていらっしゃるそう)。料理は基本的に「I」と共通ですが、逸品をメインに据えた定食・御前形式で料理を出すのが特徴で、ランチ営業もしています。入店は初。
 4月末の学校祭で講演担当の生徒・講演者(スプツニ子!氏)との食事会に使ったお店です。私は参加していないのですが、講演担当の国語科後輩先生から店探しを頼まれて、21時閉店後の貸し切りを(「I」のマスターを介して)無理にお願いしたという経緯があります。随分時間が経ちましたが、その時のお礼が言えたので良かった。
 注文した料理は「特上ロースとんかつ御前」で、メイン以外に刺身・サラダ・小鉢3種・ご飯・味噌汁・香の物。小鉢3種だけで瓶ビールが1本飲めました(都合2本注文しました)。

 新幹線の中で、買ったばかりのCD2作品。
 椎名林檎ニュートンの林檎~初めてのベスト盤~』、★★★★。編年体の2枚組で、Disk1の最後が「りんごのうた」(2003年)でDisk2の最初が「この世の限り」(2007年)。Disk1は完璧だったんですけれども、Disk2の曲は殆ど全く知らず聴いてもあまりピンと来ず(宮本浩次とのデュエットは別)。2曲の間には4年の断絶があり、その間に私は人生の舞台を東京からK市に移しています。改めて、就職以来色々なアーティストを「切った」んだなぁ、ということを思いました。
 小沢健二『So kakkoii 宇宙』、★★★★。17年ぶりの歌モノ新譜はラスト3曲が圧巻(特に「薫る(労働と学業)」の歌詞が尊いです)。90年代の小沢健二は「ディストピアの希望」の伝道師だったという認識なのですが、その姿勢は今作でも一貫。つまり、17年間の間に社会がどのように変容したのかというのをまざまざと突きつけられる訳です(歌詞カードが読みにくいので逆に熟読しなければならないのもそれを助長します)。私は16年間F校というアジールに隠れ棲んでいたのですが、その逃避を責められ叱られている気分になりました。特に8曲目の「高い塔」には瞠目というか驚愕というか、エンドレスにリピートしてしまうくらい夢中になっているんですけれども、これ、小沢さん、怒ってますよねぇ?

 新大阪から梅田、駅近くのホテルにチェックインしたら直ぐにライブ会場に移動します。本日、Umeda TRADにて、YAPOOSヤプーズの不審な行動』、東京(ライブアルバム録音)はチケットが取れませんでしたが、こちらがゲットできたのが今回の旅行を決めた理由です。
 1.ヴィールス 2.ヒト科 3.いじめ 4.ロリータ108号 5.赤い花の満開の下 6.諦念プシガンガ 7.シアー・ラバーズ 8.12才の旗 9.フリートーキング 10.肉屋のように 11.赤い戦車 12.君の代 13.12階の一番奥 14.羽虫 15.蛹化の女 16.あなたがパラダイス 17.私の中の他人 18.バーバラ・セクサロイド 19.好き好き大好き 20.レーダーマン EC.パンク蛹化の女
 最近、少しずつ喉の調子が上向いてきているという印象だったのですが、今日は途中から苦しくなりました(「君の代」あたりで一回壊れた感じ)。ですが、一切逃げることなく絶叫し続ける姿にプロの誠実さ。ファンも、心配するのをやめて拳を振り上げます。因みに、「好き好き大好き」で「オレモー!」のコールをするのは、あれは絵恋ちゃんさんとの対バンの時だけだった模様(あの時にメチャメチャ恥ずかしがっていた純ちゃんはとても可愛かった)。

 ライブ後はタクシーを捕まえて阪急中津駅へ移動。ザ・昭和、ザ・大阪、な居酒屋「いこい」に一度行ってみたかったんです。チエちゃんが居るんじゃないか、というカウンターに座り、土手焼き・湯豆腐・きずし・ししゃも、等々の安価なアテで大瓶・冷酒1本ずつと芋の水割りと。3000円でめいっぱい酔えました。
 酔い覚ましにホテルへは長い散歩、健康睡眠。