部屋に残された 子供の私がよみがえり すわってる

 ちょっと悪い想像を。
 もしも今、母君がご存命で、緩和ケアに入られていたら、私は施設への立ち入りを一切禁止された状態で(洗濯物の出し入れも許されなかったはず)、母君の身をひたすら案じながら現在と同じ「自粛」生活をしていたでしょう。もしも母君と同居をしていたら、家の中でもずっとマスクをして、外出をひたすら恐れながら通勤し、昼には自宅まで往復して母君の昼食を作っていたでしょう。
 仮定の話ですけれども。

 Facebookの話。
 ふと思いついてオンラインで「自粛御膳」の語を検索してみたら、自分以外一切ヒットせずに若干の寂しさを感じました(多くの人は私のような僭称を避けて「自粛飯」と呼んでいるようです)。Facebookはとにかく「もりき」マスターと繋がるという目的さえ果たせば良いのですが、考えたら自分の側から発信する材料は何も持ってません(っつか、Facebookって何するものなの? というのもよく知りません)。取り敢えず、毎日の「自粛御膳」の(っつか、毎日の日本酒の)写真でもアップすりゃ良いんでしょうか(それはInstagramでやる話?)。
 解らないことだらけですけれども、とにかくそろそろFacebookの登録のやり方を調べてみようと思います(本気で知りたきゃ、職員室の先生方有志が教えて下さいますが)。あと、プロフィール画面に写真をアップするなら、自分が写った写真の中で唯一と言って良いほど気に入っている「私・56回生Oくん・56回生Nくん」が4年前の水森亜土ちゃんのライブで撮らせてもらったやつにするだろうから、OくんとNくんとに許可を得ないといけませんね(亜土ちゃんは写メを撮ったときに伺ったら「皆で見ても良いよ!」と仰って下さいました)。

 今日は(も)時間割の仕事をしようと思っていたのですが、朝一番で高2主任体育先生から「生徒たちが、家で結構暇してます。国語から何かないですか?」と聞かれ、急遽現代文の課題を作成することにしました。「暇つぶし」ですから、必須・義務にする必要はなく「自由課題」にするのが筋でしょう。となるとその中身は、覚えるとか単元の予習をするとかいう形の、授業・試験へ向かうに際して差がつくものにする訳にはいきません。そこで、創作や作文といった「表現実習」のテーマを幾つか用意して自由に書いてもらうことにしました。
 ①私の好きな歌……自分の好きな歌の歌詞を書き写し、それについての体験や歌詞の分析など、自由に200字の文章を書く。歌の選び方は自由(邦楽洋楽童謡民謡唱歌軍歌国家……凡そ歌詞とメロディとで成り立つものなら全てOK)。
 ②漢詩定型詩で訳す……王翰「涼州詞」、李白「怨情」を、4行の定型詩として日本語訳する(直訳でもパロディ訳でも化)。
 ③私のスポーツ論……自分にとってのスポーツについて400字以内で書く(スポーツはするも見るもOK、身体を動かすものだったら本格的競技からゲーセンの太鼓まで広くスポーツととってよい)。
 ④東大200字作文……『はるかなる山河に・東大戦歿学生の手記』を読み200字作文を書く(実際の入試の過去問)。
 以上、4つの中から自由に幾つでも(勿論0でも)テーマを選び、紙に書いて郵送でも可、私へメールで送ってきても可、という風にしました。たくさん集まったら、文集にでもしましょうかね。というわけで、この課題プリント(作文を書く欄とともに、過去の先輩方の作品例やを掲載)を作って印刷するのに4時間ほどかかり。今日、生徒200人に英数の課題を発送する封筒の中に一緒に(担任団総出で)詰めたので、明後日辺りには届くでしょう。さぁ、どれくらいの生徒が反応するでしょうか(経験では、4人に1人が2つくらいに反応するかな、という予想)。外に出られない「自粛」生活ですから、様々な課題を通じて自己を内省するには良い機会だとは思うんですけれども。

 4/21の「自粛御膳」。
 トマト鍋(スープパスタ)・キムチ豆腐。
 残ったラタトゥイユ・キムチツナを合わせ、トマト缶や複数の野菜・魚介をぶち込んだ後、野菜ジュースとコンソメ他調味料を使って味付け。キメラのような化合物がぐつぐつ言ってる鍋に、茹でたパスタを放り込みました。見てくれはあれですけれども、ビールにも日本酒にも合ったので私にとっては十分な御馳走です。