いけちゃんとぼく

 物を贈った話と贈られた話、先ずは「物を贈った話」。
 同窓同僚数学・若手体育ご夫妻、お嬢様は2歳もベテランの域に入って秋には3歳のお誕生日です。もう2年も前、お父様こと数学に抱っこされて初めて職員室にお見えになった時には、「将来のお婿さんですよ~」と挨拶して数学に本気で嫌がられました。数「止めろ」 私「でもお義父さん」 数「お義父さんじゃねぇ」 私「えっ、じゃあ……パパ?」 両手が塞がっているのと基本デレデレで攻撃的にはならないのとを良いことにからかいまくりだったあの日が懐かしく。
 そのお嬢様、今はF校近くの保育園に元気に通っておられまして、ご夫妻が通勤途中でお嬢様を保育園に送る車、が時々徒歩通勤の私を追い越すそうなのですが、その度に奥様(←ノリが良い)が「ほら、たっぴぃだよ~」と指さして見せた結果、お嬢様の世界に「たっぴぃ」というキャラクターが定着したそうでして。ご夫妻、車内やご自宅内でよくお嬢様から「たっぴぃは?」と聞かれるとか。奥様曰く「たっぴぃのテーマソングもある」とのことで、その歌詞の中で「たっぴぃ」は「たっぴっぴ」という渾名で呼ばれることもあるそうです。
 そのお嬢様に、先日の長崎旅行のお土産として「長崎ペンギン水族館」のミニタオル2枚をお届けしたら「枕にして寝る!」と大喜びだったそう。で、後日、奥様からLINEで届いたビデオレターを再生したら、タオルを抱きしめてカメラ目線のお嬢様が「たっぴぃ、タオルありぁと!」って。心の臓の真ん中がトスッと射貫かれる音、聞こえました。トスッと。
 だからこれは「物を贈られた話」でもあります。

 で、こっちは純粋に「物を贈られた話」。
 8月8日を以て四十路となりました私。前述のお嬢様とは実年齢で38歳、精神年齢でも一回りは離れておりますので、数学を「お義父さん」と呼ぶのは無理があるという自覚(病識?)は流石にあります。これぞ不惑
 で、その誕プレとして高2の女子有志(ボランティア?)から花束や表彰状(あと、ドラえもんのメモ帳と)を頂いたことは前の日記に書いたんですけれども、その時に別にもう一つのプレゼントが届くと申し渡されまして。それが、セクシー大根の抱き枕。先ずは御礼、有難う存じます。
 時々、雑誌投稿的なネタで話題になるセクシーな形をした植物、の大根版。先っちょが2つに割れて足を組んでいるポーズ、何故か両手が腕枕を誘う形でニョキッと。私、この日記を始めて7年ちょっと経つんですけど、その間で誰かと添い寝なんぞ介助中の母君くらいしか経験がありません。そんな四十路に抱き枕、人生が「BWh・BWk」の私になんと小洒落たプレゼントなんでしょう。
 ただ、抱いて寝たいのはやまやまなんですが、私の自宅、現在、クーラーがありません。2011年以来冷暖房不使用の生活を続けている私、母君と同居中にだけ稼働させたクーラーは母君が去られたタイミングで辞意を表明し動かなくなり、私は結局そのまま冷暖房不使用の人生を再開致しておりまして。扇風機は使いますけれどもね、それでも抱き枕なら2晩で回復不能なくらい駄目な状態にしてしまうんじゃないかという懸念がありますもので。もそっと涼しくなるまで、そうですね、それこそ大根の季節になったら、抱いて寝ることの出来る日も来るんじゃないでしょうか、と。

 本日、高2以下は第2回定期テスト前最後の授業。明日の1限は早速現代文の出題があります。で、その試験範囲最後の文章は清岡卓行「手の変幻」、今日は2回目の授業ですが、試験前直前ということでプリントを整理したり内容をまとめたりする時間を15分ほど確保して、説明自体は30分そこそこで終わらせてしまいました。
 今回の第2回定期テストは、豪雨西鉄ストップ「他」の理由による休校で授業が飛びまくった結果、評論文3種類だけが試験範囲だというこれまでに例の無い狭さ。そこで、思い切って問題の量をいつもの2/3~3/4ほどに減らしてみました。幹ではなく枝葉みたいな問題を入れまくって嵩増しする方法もあるんですが、今回はそれを採用せず、枝葉を落とした幹「だけ」を。解答用紙にこんなに余白があるテストは出すのが初めてなんじゃないかな。ゆっくりじっくり考えて書く時間を差し上げた場合、普段は時間不足で空欄が多くなってという生徒も少なくない200枚の答案がどのように変わるのかという実験を兼ねて。

 8/20の夜は「自粛御膳」を中止。7月連休の飲み会の約束が当方の職場の都合でぶっ飛んだののリベンジ、63回生我らA組Iくん(九大法学徒)とのさし飲みを、2日前に訪問予約した小料理屋「A」にて。
 Iくんのリクエストは揚げ物の入っていない和食、というわけでママさんに4000円でお願いしたら、まぁ出るわ出るわの夢小鉢。覚えてる範囲で、以下。
 ・季節野菜の白和え
 ・オクラ煮浸し
 ・蓮根と明太子
 ・イクラ雲丹鶉卵
 ・手羽先煮
 ・鯛と帆立の蒸し物
 ・小海老唐揚げ(私だけ)
 ・ボタンエビ刺し
 ・ぶっかけ素麺
 「日本酒チャレンジ」は新潟「峰乃白梅」。
 看板の無い小料理屋、しゃれとんしゃーなカウンターで大人の余裕を見せつけてやるぜと意気込んでたんですけど、そんなのは嘗て一度だって成功したことがなく今夜だって同じ、一昨日の夜に隣り合わせて盛り上がった某社会長さんと再邂逅したり、Iくんの志望職種の先輩集団が来店して彼の進路相談が始まったり、結局周りの人と一緒に飲むわ騒ぐわ……で、自粛生活開始以来初めて帰りの記憶を無くしました(後で聞いたらIくんも同じだったとか。西鉄特急で薬院まで何とか帰れたそうで何より)。本当は、こういうのが何の気兼ねもなく出来るようになったら良いんですけどねぇ(←反省してない)。