不安や虚無から解放されるなら 決して高くはないですよ

 本日は一日年休。朝から湯茶はOKと言われているのを守って、指示通り採便も行って(前日の採便も指示通り行い、これまた指示通り「涼しい場所」に置いておきました)、8時30分の集合に遅れないようにタクシーでF校親玉大学病院へ。途中、顔なじみの運転手さんに「お母さんは元気ですか?」と聞かれて事情をお話ししました(定期健診に何度か送っていただいたことがあるのです)。

 病院というのは暗いものでして。母君を月一でお連れした時分は、2つの建物を結ぶ渡り廊下を通るたびに必ず1度躓くという経験をしたのを思い出します。やっぱり合わないな、と。
 8時30分ぴったりに待機部屋に案内されたのですが、相当巨大な病院なのに、半日コースでドックを予約しているのは私ともう一人の男性の方だけ。いくら平日だからって少なすぎないかと案内して下さった担当者氏に伺えば、担当の手が少ないからなのかどうかとにかく2人が限界なのだ(他に、泊まりの人用のベッドが何台かしかない)そうで。
 最初に申し込み用紙と採便してきた袋とをお渡しして、入院着に着替えます。その後、待機部屋で身体測定。身長184.5cm、体重66kg、体脂肪率15%でした。体重は、大学時が70kg(入学の時の健康診断)、就職以降最高値が73kg(11年前)、最低値が62kg(母君との介助同居中)。数値としては今が最も安定していますね……っつか、身長です。自己認識では183.5cmなんですけど、楠田枝里子じゃあるまいし、不惑過ぎてまだ伸びるの?

 採血・聴力・視力・レントゲン・心電図……と、フロア盥回し(言い方)は忙しないですがどんなに混んでいる場所でも待ち時間は殆ど無く。どうやらドックの患者はファストパス状態のようです。余りにもすいすい進むので、9時から始めた種々検査は10時30分には全て終わってしまいました。やることも学校での職員健診と変わりません。なんだか拍子抜け……

 ……だったのですが、一つだけ例外。人生初胃カメラがありました。事前の電話申し込みの時に「あなたの胃カメラは、鼻から? 喉から?」と仲間由紀恵を気取ったような質問をされて全く意味が分からなかったのですが、鼻炎・花粉症持ちなので咄嗟に「喉から」と答えたあれが良かったのか悪かったのか。
 粘性の強い養命酒みたいな喉麻酔薬を飲まされてからベッドに横たわり、左肩を下にして横向き。やたら母性の強い看護師さんに背中をさすられながら、「最初はちょっとだけ気持ち悪いかも知れませんけれども、大丈夫ですからねぇ」と言われてもまだ状況が掴めず、私より気持ち年上のお医者さんから「はい、じゃ~これ、行きますね~、最初だけちょっと痛いですよ~」と見せられた「これ」というの(経口内視鏡)がエンドレスな太いマカロニでしかもわざわざ「10・20・30~」と長さの刻みが書かれているという被害者に被害状況を思い知らせる様式になっているのに嘘だろ、と思う暇無くいきなり突っ込まれたマカロニに対する嘔吐感でオエオエ涎垂らす私に、医者先生は「はい今だけだから、全然大したことないよ~」と俺が何でもない風に喋ればお前の嘔吐感は消えるみたいな口調(消えない)、看護師さんは「涎出ちゃいますよね~、どんどん出しちゃって大丈夫ですからね~」と保母さん。涙目を閉じることも出来ない視界には私の喉に入っているマカロニの長さが40、50、60。強引に視認させられる暴力。
 何分くらいやってたんでしょう。体感だと20分くらいなんですけれども、きっとそれよりは短いんでしょうね。結局、最後の10cmを喉から引き抜かれるところまで嘔吐感はず~っと消えませんでした。医者先生に「どうでした?」と聞かれて「一生分、嘔吐(えず)きました」と答えたらちょっと驚いた顔で笑われたんですけれども、それ以外にどんな答えを返すやつが居るのか逆に聞いてみたいくらいで。
 因みに、私の胃、ちょっと荒れてるところはあったけれども健康なんだそうです。

 全ての検査が終わった後、ドック担当の先生からお話を聞く(診察)というのがあったのですが、女性のとてもお優しい先生。肝脂肪やγ-gtpの値が「少し」心配なので経過観察ですかね~、くらいの「叱られ」で済みました。職員室のベテラン先生からは「もう、無茶苦茶怒られるからね、ある程度覚悟した方が良いよ」と脅されていたのでやや拍子抜けでした(因みに、「肝脂肪が心配」というのは人間ドックでは「挨拶」らしいです)。「悪あが期」7日間の停酒が効いたのでしょうか。
 個人的には、腫瘍マーカーの検査に全く異常が無かったというのにいちばんホッとしました。

 病院から徒歩5分の所に中華料理「U」が。K市発祥の有名豆腐料理店の系列、ここでチャイナランチを食べました。お酒は無しで、「ドックやり過ごし」記念のプティ贅沢。
 スープ・豆腐サラダ・メイン3種・湯豆腐餡かけ・ミニ炒飯・杏仁デザート。

 食後は少し長めの散歩。文化街を通って西鉄まで徒歩20分、西鉄からF校まで徒歩20分。途中、「もりき」繋がりのFさんが店長をなさっているセブンイレブンで年賀はがきを100枚購入。職員室では、少しだけデスクワークを。
 帰宅後に入浴、着替えて夜は一週間ぶりのリハビリ酒、タクシーで向かった先はK市でいちばん美味しいピザ屋さんです。

 12/15は「自粛御膳」をお休み、試験場前のイタリアンW」にて、63回生学年主任化学先生・保護者理事長さんと3人で忘年会。定期的にお会いして近況報告をしています(卒業後6年経っても続いているのですから、私学って凄いですね)。63回生には社会人も居ますし(最速で今が社会人2年生)、学生も居ます(ストレートで進んだら今が6年生です)ので、出てくる話題は色々。
 タコのマリネ・カルパッチョ・牛テール窯焼き・ペンネグラタン・マルゲリータ。飲み物はビールとワインとですから私にとっては本当に「リハビリ」です(日本酒と焼酎とは明日解禁、場所は勿論決まっています)。

 1軒3時間弱で健康的に解散、タクシーで帰宅。