子どもの瞳が 呼びかける 知らない言葉を 教えてと

 庄野潤三『貝がらと海の音』読了、★★★★★。「思う」の多用は生徒なら訂正を促すんですが、吉本ばなな幸田文の文学を読むと本当にそれで良いのかちょっと迷いが生まれる。「うれしい」の多用も生徒の日録ならもう一工夫を促すと思うんですけれども、今作(金婚式を迎えた作者夫婦の日常を取り巻く家族、知人、四季の描写)による庄野潤三初体験の影響でそれもしない方がいいのかもと思い始める。

 『新潮国語辞典』(第二版)の「鍛練・鍛錬」の説明③には「辞句を推敲すること」とあるのですが、「辞句」はこの辞書の中には立項されていません(『日本語大辞典』では立項されている語です)。第一版にはあったものが二版で削除されたのかということまでは調べていませんが、辞書の説明に収録外の語を用いるのはアリなんでしょうか(批判ではなく単純な疑問)。

 出勤は8時半ギリギリ。浪人中の70回生某くんの添削は、高2に在校中の弟氏を介してやりとり。中3の授業準備は原研哉『白』ですが、さて予定通りの日程で授業がやれるか否か(コロナじわり、の中でノーマスクの体育というのは見ている方がドキドキです)。時間割関係の仕事もたくさん……というか、中3が学年閉鎖になった場合の(明日から閉鎖の場合、明後日から閉鎖の場合、明明後日から閉鎖の場合、と複数のケースの)時間割変更案を作る作業をやってます。

 夜は「もりき」。気まぐれに炒飯(メニュー外)をお願いした後、常連さん差し入れの(釣りたての)魚を煮付けてもらいました。