坊や大きくならないで

 2020年9月ですから今から約2年半前、コロナ禍無人を狙って一人で京都旅行をした中で訪問した「万華鏡博物館」で、小さな子どもにぴったりのサイズの万華鏡を1つ購入しながら、「Aさんにはまだ早いかな」など考えた記憶。「Aさん」というのは、同窓同僚数学、若手体育ご夫妻のご長女です。当時のAさんは確か「2歳のベテランでもうすぐ3歳」でした(と、当時の日記に書いてありました)。そして、もうそろそろ万華鏡を楽しめる年齢になったのではないだろうかとふと思って、引き出しの中のお土産を若手体育先生にお渡ししたのがこの春のこと。
 Aさん、現在、F校隣にある幼稚園の年長さん。彼女の中の私は、いつも何かの贈り物をくれるあしながおじさんで、名前は「たっぴぃ」です。時折、私が遅めの(8時頃の)徒歩出勤をしたら、校内の駐車場で(幼稚園送迎中の)Aさんと出会うことがあるのですが、Aさんは同年代の女の子の中でも特に元気者のご様子でして。遠くから目が合った途端、目を輝かせながら「たっぴぃ~っ!」と駆け寄って来て私の足に飛びつき、その勢いのまま両腿に鈍い頭突きを思っきりどーん!
 うん、私、人より足が長くてよかった、と腿をさすりながら思うなど。

 2限目に高3文系二次対策2回目(西谷修の後編)、その添削を昼まで。明日は高1漢文があるのでその授業準備(教科書教材の「離魂記」)。夜は自宅で冷蔵庫の余り物処理。明日の給料日を前に、財布の中に現金は3500円しかなくこれが全財産、帰宅路のコンビニで「赤霧島」の4合瓶を購入したら散財打ち止め。2000円あれば、明日の朝がざんざん降りだったとしても出勤のためのタクシーを呼べます。

 坂本龍一『音楽は自由にする』読了、★★★★★。2000年代中期までの自伝。彼自身の履歴が興味深いのは勿論ですが、矢野顕子細野晴臣をはじめ彼の周囲にいる人々との交流を覗くというのが購入の動機で、実際より面白いのはやっぱりそちら側でした。下世話ですが、鈴木茂吉田日出子が付き合っていたというの、全然知りませんでした(岡林信康というのは聞いたことがありましたけど)。
 阪脩『僕らを育てた声 阪脩編』読了、★★★★★。私の中では『美味しんぼ』と『アニメひみつの花園』ですかね、現役最長老とも言われる声優へのインタビュー。これが『僕らを育てた声』シリーズの中でも出色で、今年これまで読んだ本の中でも最も面白かったと言ってもいいくらい。

 678蔵目・静岡「正行」(辛口純米 誉富士)。