カンゾー先生

 幸田文『月の塵』読了、★★★★★。拾遺的随想集とは思えぬ砂金が随所、丁寧に掘り進めました。法輪寺三重塔の再建(1974年)への尽力は、天王寺五重塔の焼失(1957年)を間近に見た記憶に衝動的に突き動かされたため。天王寺五重塔露伴代表作のモデル、娘として作品を特別な思いで読み、塔というものに対して一方ならぬ思い入れを持っていた筆者は、再建資金調達のために全国を走り回ったそう。斑鳩に1年間泊まり込んで工事を見守った筆者、再建時は70歳。
 原田ひ香『まずはこれ食べて』読了、★★★★。

 「男く祭」のF校会場(4/29)とシティプラザ会場(5/1)とに挟まれた中休み……高校生は休みどころではなく準備リハーサルに文字通り「大童」なんでしょうが、高校所属ではない(時間割という立場なので学年団にも偉いさんたちの運営委員会にも所属していない、謂わば何者でもない)私は何の仕事も無いフツ~の日曜日。お昼から豆腐料理でお酒飲んでも、夜は「もりき」で常連然と振る舞っても、全く問題無いんです(肉体的な健康以外は)。