いきなり暴発 あつい だるい 我慢の限度

 毎年書いていること。
 F校だけの傾向なのかは知りませんが、5月の黄金週間が終わってから6月にかけての職員室は何となく不穏です。祝祭日が無い、気温が上がってくるのにまだクーラーが入らない、梅雨になり湿度が高い、生徒(特に中1・高1Aの新入生組)がだんだん学校に慣れて弛緩してくる……等々の理由で教員の怒りスイッチが入りやすい条件が揃っているのですね。20年も働いてたら、遠くで生徒を激しく𠮟っている先生の声をバックに教員同士で談笑したりも出来るようになるんですけど、やっぱり聞こえてくる声自体に対しては「嫌だなぁ」と感じます。
 私も感情が表に出やすいタイプなので、5月6月は努めて楽しく機嫌良く、と自分を戒めます。不機嫌を(鎧どころか)武器にするようになったらみっともないですからね。不機嫌を武器にしていいのは全盛期のユーミンだけ。

 徒歩通勤で7時に学校入り、授業の板書準備・時間割業務。授業5コマはセンター試験の過去問、06年本試験の小説、松村栄子『僕はかぐや姫』。最近文庫版が再発されましたね。登場人物が「僕っ娘」ということで、当時「2ちゃんねる」の受験スレッドが大荒れになりました。解答解説プリントに受験スレッドの面白コメントを一部印刷してるんですけれども、当時の掲示板文体は令和チルドレンにはもう馴染みがないものなんでしょうね。因みに、元の小説自体の出来は……なこの問題、公序良俗的な意味でも入試にふさわしくないシーンが満載な元作品からよくぞこの部分を抜粋したな、という作問者の大勝利。出題箇所だけを読めば、岩泉舞の漫画家デビュー作「ふろん」なども想起できて面白いんです。良問だと思います。

 夜はキムチ鍋。大汗をかきながら、扇風機を回して。