ならば踊らにゃ損 踊らにゃ損です

 暑さのせいもあるでしょうが、旅行から帰った後は買い物と飲み会と以外はずっと家の中(っつっても、飲み会が多いんで結構アクティブに外出してるんですけどね)。旅行疲れもあるのかな。今日辺りから活動再開と決め、午前中の書斎仕事の後、午後から美術館に出掛けることにしました。

 「K市美術館」にて、巡回展『アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで』。
 19世紀後半のイギリスで、産業革命がもたらした機械大量生産による生活用品の粗悪化へのカウンターとして起こったアーツ・アンド・クラフツの歴史。職人の技による、機能と美との融合即ちデザインを人々の生活に如何に普及させるか。嚆矢であるモリスの理念、イギリスでの運動の展開・発展、アメリカ他の地への普及と変容と、の流れを約170点の作品を一挙展示して(モリスの作品だけでも20点ありました)。
 デザインそのものの美しさだけでも見応えは十分。加えて、例えば「これ、もうミュシャじゃん」みたいな絵柄がアーツ・アンド・クラフツとアール・ヌーヴォーとの関係を教えてくれたり、米国でのアーツ・アンド・クラフツは機械の力を肯定的に取り入れて初期イギリスの理念と袂を分かっていたこと(この矛盾にはモリス自身も自覚的だったそうです)が知れたり、運動の展開と変容とが分かる展示の仕方が面白かったです。
 運動を象徴する雑誌『ステューディオ誌』の創刊号表紙には、「USEFUL」と「BEAUTY」とを表す2人の天使がキスする絵が。「機能」と「美」と、という運動理念は日本にも伝わり共感者を生みました。しかし、「用の美」を軸に据えた柳宗悦民藝運動は、理念(スローガン)こそウィリアム・モリスのものを敬意を以て踏まえつつ、何を美とするかという方向性はそれとはまるで異なっています(今回の巡回展では、日本の民藝には一切触れていません)。先週の上京中に駒場日本民藝館」(旧柳宗悦邸)の近くを(オツカル様との散歩で)通りながらスルーしたのは勿体無かった。今回の巡回展、あそこの展示と比較対照させながら観たらとても面白かったでしょう。
 
 12/15(金)に「石橋文化ホール」に森山良子が来るとの告知がありました。『my Story』のツアータイトルは55周年のBOXと同じもの、周年記念のライブですね。即決でチケットを購入しました。

 17時という早い時刻から飲み始めるとして、どこのお店が良いかなぁ、と考えた時に、昨日のカウンターで(お腹いっぱいになったため)食べたくて食べられなかった串があったな、と思い出して「K」に電話。2夜連続は下品かという躊躇いはあったものの、1席空いていたので「K」のカウンターで読書独酌。串以外のメニューは日替わりというのを昨日の日記に書きましたが、今日のメニューはほぼ一新状態で、お店の好調が知れました。

 自宅に戻って軽く飲み直し、さてそろそろ寝ましょうかね……とベッドルームに入った21時過ぎにスマホに着信。見れば、56回生のTくん(脳外科医)です。2次会の時刻、56回生飲みが盛り上がった挙げ句暇そうな担任団を呼び出そうぜという流れでしょうね、と電話に出たら果たしてその通りだったのですが場所が予想外でした。昨日Hさんと2軒目利用の文化街「S」です。
 1軒目に続いて2軒目も2日連続とか初めてじゃねーか、と思いつつタクシーを走らせ、到着した店内奥テーブルには、学年主任英語先生(大分飲まされたなぁ、って感じ)、それに56回生陽キャ軍団のK・T・NN・NH・M・Yくん。お懐かしやの乾杯は瓶ビール、その後はハイボールに以降。2軒目で全員テンションが高い高い、34歳がそんなに騒ぐかねぇ、という燥ぎ方をしているのは久々の(主任先生を囲んだ)テーブルが嬉しいのもあるでしょうけど、基本的に高い立場で飲み会に行くことが多い人生だから燥いでも許されて来たんだろうなぁ、って感じ(実際、この店で会う時のTくんは大抵いつも後輩を大勢連れてお大名状態です)。と言うわけで、強制されるままカラオケを1曲歌ったり、かなり出来上がってるNNくんにはウィスキーの体で烏龍茶回したり、一応年上らしい気遣いと余裕を見せつつ、折角だからとアホほど飲みました。

 タクシーで帰還、健康睡眠。