青春アバヨと泣いたのさ

 今年のインフルエンザワクチン接種、迷いましたが職場で申し込むことに。先日、高1Aが(コロナでなく)インフルエンザで学級閉鎖になりましたし、高3授業担当者としては念のためというのが筋でしょうねぇ。

 7時半学校入り、始業前は時間割業務、京大特講の板書準備。本日は学校説明会(F校会場)の開催日で、校内には小学生・中学生とその保護者が大勢。で、説明会の司会運営その他で少なくない先生方が体育館に張り付きになります。しかも本日は中体連の新人戦も行われており、中学運動部の顧問が引率出張で不在。時間割変更が大変……というか、授業に割ける教員の数がギリギリで、私、一面識もない中3の数学テストの監督に駆り出されました(3限)。
 放課後は、5・6限で東大理系現代文特講(11年の桑子敏雄『風景のなかの環境哲学』)、7・8限で京大現代文特講(13年の中野孝次ブリューゲルへの旅』)。11年桑子敏雄は、出題された当時予備校などの講評で久しぶりの都市論だとか環境論だとか言われていましたが、これは明らかに08年の宇野邦一『反歴史論』の続きです。2011/2/25の夜にネットで本文を読んだ時、これを08年の続きと意図して引っ張ってきた人は殆ど天才なんじゃないだろうかと驚いたのを覚えています。因みに、問二(傍線イ)の二項対立は、同11年センター試験評論で出題された鷲田清一の文章で紹介された青木淳『原っぱと遊園地』と同じものです(流石に、試験中に気づいた受験生は絶無でしょうけれど)。京大の中野孝次も難問、漢字が1題出題されて記述は4題ですが、後半2題(問4・問5)には毎年受講生の多くが難渋。

 特講終了17時10分、タクシーで帰宅後に入浴、着替え。17時40分にタクシーで自宅を出発したら、待ち合わせの18時にギリギリ間に合います。今にも泣き出しそうな曇天……というか、到着時のタクシーのフロントガラスに、小さな小さな雨粒が幾つかついていました。
 京大特講の終わった後、窓の外が急に暗くなったのを見て、「あら、雨? ヤダなぁ、この後、お友達とビアガーデンに行くのに」と言ったら、生徒に「また酒か!」と言われました。はい。そうです。というか、来週月曜が人間ドックだから、本当なら4~5日は断酒の「悪あが期」というのが筋なのに(?)、昨日も今日も飲み会の約束が入ってしまって、結局今回は「悪あが期」が明日1日しか取れないんですよねぇ。

 数日前に、NHKの報道番組で文化街のライブバー「A」が、チェッカーズ(祝・40周年)ファンの聖地として大々的に取り上げられていました。元チェッカーズ(ベーシスト)の大土井裕二さんを定期的に招いてライブを開いているのですが、その大土井さんが「A」のマスターを指して(声が)フミヤに似ているから面白いと言うのですから、マスターの率いるコピーバンドがファンに受けるのも当然のことでしょう。先週末の大土井さんとのライブのリハーサルから本番までが取り上げられ、チェッカーズに人生を決定づけられたマスターの半生も紹介されていました。私はチェッカーズはよく知らないんですけれど、カラオケが好きだし、マスターのギター演奏で(店内ステージで)歌えるのも楽しいし、もう10年以上「A」に通い続けているのですね。
 同じく「A」の常連である事務嬢さんから、マスターを交えてビアガーデンに行かないか、と言われたのが今月のはじめで、メンバーは他に私と、「A」のカリスマ常連Aさん。今、私のことを「たっちゃん」と呼ぶのはマスターとAさんと(お二人とも私より少し年上)くらいで、確かにお店ではよくしていただいてるんですが、店外で飲むのは初めてのこと(コミュ力お化けの事務嬢さんは何度も飲んでるそうです)。ちゃんとお話しが出来るかなぁ、と心配していたので、素晴らしいタイミングのテレビ放送に助けられました。報道番組、2回観てから臨みました(1時間くらいはずっと収録の裏話を聞いてました)。
 K市繁華街にある某ビル屋上で9月いっぱい(要するに今日)まで営業のビアガーデン。キリン一番搾り、エビス(黒もありました)、数種類のクラフトビール、その他豊富なドリングが2700円で飲み放題、入場料2200円を払って2000円分の食事(定番に加えて、ビル内のパキスタン料理店のメニューが出てくるのが面白い)が摂れるというシステム(時間制限無し)。時々霧雨の天気は逆に暑さを感じずに済む心地よさ。アルコールは殆ど飲まれないマスターに「でも、暑い方がビールが美味しいんじゃないの?」と訊かれて「僕たちくらいのベテランになったら、たかが天気ごときでビールの美味さは左右されないんです」と真顔で答えて笑われました。

 18時からビアガーデンで飲み始め、19時半にマスターが先に「A」の開店準備へ(20時オープン)。残された3人は更に1時間飲み続けてから、歩いて「A」へ向かいました。先客は1組3名だけでしたが、我々がカウンターに並んだ後で、常連さんが1人カウンター、立て続けに団体さんが2組。内1組はNHKでお店を知ったそう。宣伝効果、あるんですねぇ。飲み放題2時間制の間、流石にビールはもう良いかな、と麦焼酎のロックをずっと……飲んでたんですけど、やっぱり最後はビールに帰るなど。店内では、カラオケで藤井風「さよならべいべ」、マスターの生演奏で河島英五酒と泪と男と女」を。
 2時間の滞在の後、Aさんと私とはお店を出ましたが、事務嬢さんだけは安定の延長。「事務嬢さん、帰ろ~」「帰り~」の茶番をきっちりこなしてから退店、タクシーで帰宅、昏々。