教師びんびん物語

 2週に1回の資源ごみの日、忘れたり仕事の都合で出せなかったりしたら大変です。我が家の場合、4合瓶が溜まる溜まる。前回のごみの日に出せなかったので、1ヶ月分の瓶を回収してもらう必要があるのですね。10本どころの騒ぎじゃない。日本酒・焼酎以外にも瓶はありますし(調味料・サプリメント他)。

 8時前に学校入りして、授業・特講の板書準備。本日は2~5限が高1漢文(第4回定期テスト前最後の授業)で、放課後の特講は文系東大(全20回の最終回、12年の伊藤徹でした)。添削は明日の未明。

 東大漢文の添削を頼まれた文系某くん、答案余白にメッセージが。曰く、私がちょっと前の特講の解説プリントの埋め草に入れ込んだ中島みゆき「命のリレー」を聴いた影響で中島みゆきに興味が出た(色々聴いている)のですが、先生の一推しの楽曲は何ですか?
 CDオンリーの人間は今の若者の音楽の聴き方を全く知らないのですが、TV番組のランキングなどから、必ずしも代表曲を答えなくてもいいんだろうなというのはうっすら判ります(何というか、売れた楽曲・代表的な楽曲とレアな楽曲との上下というか区別がない、みたいな印象)。だからどんな曲を答えてもいいのだろうと思うのですが、それなら猶更1曲が絞りにくく……

 F校生時代の私。
 中1の早い時点から国語科の教員として帰って来たいという願望がありましたから、学校生活・寮生活がそのままインターンみたいなものだったわけで、距離の近い先生方からは底意地の悪さを見抜かれていたでしょうが、それでも問題を起こしたり極端に成績を落としたりすることなく(もう少しぶっちゃければ少なくとも現代文に関してはトップ層から外れることはなく)6年間を過ごしました。飲酒喫煙万引き等々の停学案件(今と違い、四半世紀前はぞろぞろ居ました)はゼロ……これは見つからなかったのではなく本当に全くやっていなかった……ですし、茶髪にもしませんでしたし当時禁じられていたシャツ出しすらしない生徒だったんです。
 ただ、例えば理三のでっくんとかみたいなストイックさは無くて、勉強に関しては手抜きが多かった。興味が湧かない授業中の「内職」はしょっちゅうでした(だから私は自分の授業中の内職・読書は禁じられません)。しかも、私の内職は他教科他科目の勉強ですらない不真面目なものでして。何をやっていたかというと、ただひたすらユーミン中島みゆきの歌詞をルーズリーフに書いていく「写経」です。スマホ・PC登場以前、TVの無い寮生活の最大の娯楽は漫画と音楽とでした。私はユーミン・みゆき命。聴いて聴いて聴きまくって、当時それぞれ200曲以上はあったであろうオリジナル曲の全ての歌詞を(少なくとも1番までは)覚えていたので、その歌詞をひたすら書き出していくという遊び。当該の授業の教科書を開いた状態でルーズリーフを覗き込んでいる私が、熱心に授業を受けていると誤解した先生「も」いらっしゃったんじゃないでしょうか。

 ……という「内職写経」の時に最も多く歌詞を書いていたのが「月の赤ん坊」という楽曲です、と文系某くんにお返事。他に、10年前なら「I Love You,答えてくれ」でしたし、今年発売のシングルに収録された「有謬の者共」も良いよ、と合わせて3曲をご紹介しました。

 美術先生から頂いた柿を使って白和えを作りました。他に、大根ポン酢漬けの作り置きがあって、「梅の花」直売店で買った叩き牛蒡もある。常備のキムチが無くなりそうなのは充填豆腐でキムチ奴が作れそうですし、ちょっと前にスーパーで買った総菜の大根なますが半分余っている。ということで、本日は炭水化物無しで小鉢三昧。メインは、余り野菜とベーコンとで作った味噌汁にしました。味噌汁でビールを飲んでから、小鉢をつまみつまみ日本酒を飲む。
 738蔵目・青森「岩木正宗」(純米吟醸)。2018BY、とろり黄金色。熱燗器で少しずつ温度を上げながら、香りの変化を楽しむなど生意気なことをして(も)みました。

 筒井康隆『カーテンコール』読了、★★★★★。