坂道多く 海はすぐそば 異国のひと すれ違うところ

 本当は佐世保名物だという朝市を訪問してみたかった(なんだったら食材でも買い込みたかった)のですが、スナック「ヴィヴィッド」で日付跨いだ四十絡み(←43歳をこう言っていいのかは知らん)がそんな健康的なことなぞ出来るはずもなく、ホテルのベッドで目覚めたら7時半。幸いなことに宿酔いではなかったので、部屋風呂にお湯を溜めている間に帰りの荷物をまとめ、入浴後の8時過ぎにチェックアウトをしてホテルを出発しました。荷物バッグも軽いので、コインロッカー等の必要もありません。
 1泊2日、2日目の朝活は「亀山八幡宮」~「宮地嶽神社」のはしご。時間と体力とに余裕があったので、バスは使わずに全て歩いてまわりました。旅先の神社は本来なら到着直後に「宜しくお願い致します」と挨拶すべき場所という認識なのですが、今回は後先に。

 「宮地嶽神社」を出た時点でFくんとの待ち合わせまで1時間ほどあったので、繁華街の「くまざわ書店」を逍遙。3冊の本を購入しました。
 「あんだけ飲んどいて神社八幡朝活ってどんだけ元気なん」とは10時間ぶりに再会したFくんの言ですが、彼だって勤務病院で確り仕事をしてからやって来たそう。ただ、彼は車だそうで帰りの駅までは送ってくれるとのこと。有難いは有難いけど、私ゃてっきり今日から連休だという彼も飲むもんだと思っていました(と言ったら、「いや、流石にまだ飲めない」というお返事)。

 ランチ酒(Fくんはノンアル)は市民の魂食「ささいずみ」。旅行決定時に夜の予約を「重兵衛」か「ささいずみ」かと迷った居酒屋名店を、偶然の以心伝心でFくんが押さえてくれていました。予約無しの飛び込みは総て門前払いの大繁盛、予約時にFくんが押さえていてくれた烏賊活け作り、名物のカワハギ、どちらも美味でした。現地ならではの未踏破蔵もあって満足(758蔵目・長崎「梅ヶ枝」)。
 それにしてもFくん、カワハギの食べ方が医者。薄造りは小が1970円、中が2190円、大が3091円、という攻め倒した値段設定。それなのに「絶対大、それで足りずにお代わりするから!」と言い張ってきかないのを恩師(?)の権力で中に変えさせた私が、届いた皿を見てほらやっぱり2人ならこれで十分じゃないかと思いかけたその刹那、カワハギ5~6枚を一気に箸で掬って秒も躊躇わず口に入れましたもんね。私「……1枚ずつ食べたら、不味いの?」

 「酒臭っ!」と罵られながらFくんの車に乗っけられて駅まで介護送迎。帰りは流石に特急を使って、Fくんにオンラインで取ってもらった指定席に座った瞬間寝落ちしました。行きはチェリッシュ、帰りは八代亜紀のつもりだったんですけれども。

 乗り過ごさずにK駅で降りられたので勝ち。タクシーで自宅、荷解きもそこそこにベッドで泥寝(どろね)して、起き出した夜遅く(っつっても21時くらい)に湯船につかった瞬間にビールが飲みたくなるのが我ながら不思議。冷蔵庫には納豆が1パック余ってたはず。