知りたくないの 済んでしまったことは 仕方ないじゃないの

 7時前に学校入り、6月1日の休校明けから始まった中高時差通学(中学2~6限、高校1~7限)が先週末で終わり、今日から遂に通常出校・通常時制、コロナには注意しつつ「日常性の維持」を始めましょー!
 ……と思ったら、雨だよ。ここ数年、一年に1回くらいの割合で来やがる、街を沈めるレベルの「地獄の水」みたいな雨。昨日の日記にも書きましたが、今年度はコロナ禍による日程変更で高3の定期テストは1回のみの一発勝負、これで卒業を決めなければいけない重たい行事です。ですから、出来れば日程等に傷をつけずに(受験生を混乱させずに)行いたい。

 取り敢えず8時半、教員も生徒も元気に出勤・登校、1限開始バッチ来いですが、職員朝礼の時点で既に日程(中学と高2とが6限・高1が7限)完遂は諦めムード。高校教頭生物先生が「11時頃に雨の第1波、その後15時~16時に強烈な第2波が予想されています」と仰った時点で、あぁこれは高3定期テスト(3限で半ドン)が終わり次第帰らせるおつもりだな、と判ります。明日以降の時間割調整、地獄じゃん。
 「えっと、取り敢えず良いですか?」と手を上げて、職員室の時間割掲示白板の前で、実際に今日の分の時間割の調整をしながら2点。
 ①高1の英語の授業を一つカットして各クラスの時間割の順序を入れ替え、少しでも早く帰れるように7限ではなく6限授業にする(っつか、各クラスの午後の授業がカットになったら明日以降の時間割調整がぐちゃぐちゃになるから、ファクターを1つでも減らしたい)。
 ②焼け石に水でもいいから、高2以下の1~6限を45分の短縮授業にする(っつか、3限か4限かが終わった頃合いで下校だとしても、少しでも早く帰れるようにしておいた方がいい)。
 職員朝礼終了後、英語・国語・家庭科の非常勤講師の先生方に、「もしも今日の授業が途中で切り上げられることになったら、帰られる前に必ず私を捕まえて下さい」とお願い。

 私は1限と3限とが高2現代文の授業だったのですが、これは定期テストを返却した後は35分間のセンター演習を解かせるだけの形式だったので、解かせている間は(本当はいけないのですが)職員室に戻って管理職の先生方の話し合いに立ち会い(発言権はありませんが、状況把握はしておきたいので)。
 2限の途中から激しくなった雨(第1波)が3限の途中からぐっと弱まったので大体予想は出来ましたが、結局3限終了後に全校生徒を下校させることになりました(これで、高3のテストを恙なく終えた上で、第2波が来る15時までに全員が自宅に着けるという計算)。
 で、生徒下校が終わった瞬間、凄まじい勢いで職員室中の携帯がアラームを鳴らし始めました。K市土砂降り、避難指示。というかアラームが鳴り止まない、これじゃどうせ授業にはならなかっただろうから3限下校が正解だったかな。

 はい、地獄の時間割変更。今年の時間割は呪われとんなこれ。アラームが五月蠅ぇこと五月蠅ぇこと、神経逆なでの中ノンストップの作業です。
 ①中2古文非常勤先生、月曜・木曜のご出勤で、本日の授業はCDクラスのみ行いABクラスを積み残し。結局、明日の火曜日に出勤いただいてABクラスの授業を行っていただくことに。
 ②中3古文非常勤先生、月曜・金曜のご出勤で、本日の授業はCDクラスのみ行いABクラスを積み残し。他にも勤務校のあられる先生なので今週は木曜の5・6限しか来られないということでここに中3A・B組の授業を入れることが決定。
 ③高1家庭科非常勤先生、月曜のみのご出勤で、本日の授業はABクラスのみ行いCDEクラスを積み残し。他にも勤務校のあられる先生なので今週は土曜日しか空いておられず、土曜の2~4限に高1CDEクラスの授業を入れることに。
 ④高1英語非常勤先生、月曜・水曜・木曜・土曜のご出勤でその他の曜日はNG。本日は高1ADEクラスのみ行いBCクラスを積み残し。結局、水曜のご出勤(1~4限で中学の授業)の5・6限でBCクラスの授業をやっていただくことに。
 ⑤高2現代文常勤、要するに私。本日は高2CEクラスのみ行いABDクラスを積み残し、これは明日の時間割に詰め込んじゃえ。
 ⑥⑦⑧⑨⑩⑪……以下略!

 生徒が完全に下校して、直に西鉄やJRが止まりかねないということで遠方の先生方は早めの御退勤、めっきり人が少なくなった職員室で自宅まで徒歩20分の近場時間割係はでっかい「15ゲーム」みたいなパズルをしこしこしこしこと……ところへ近づいてきた某同年輩教員「あのさぁ、これ、明日が休校になったらどうなるの?」 私「黙れ。寄らば斬るぞ」 同「でも、あり得るよね、定期テストどうしよう」 私「黙れ黙れ黙れ黙れ、明日が休校になったら僕はぐれる!」
 ……とまぁ、非常勤講師の先生方の振り替えが、①火曜日、②木曜日、③土曜日、④水曜日、だから、明日が休校になったとしても①古文先生に水曜日のご出勤を相談申し上げればよくて、非常勤講師の先生方が何とか組めるなら常勤はどうとでも……と考えが休校の方に傾きそうになって慌てて首を振る。
 結局、土曜日までの時間割がズタズタになりましたが、何とか土曜日までに全部の授業の回数が合う変更を作りました。パズル30分、根回し(先生方への確認連絡)90分、変更表作成印刷配布30分、で2時間半。その後、F校のHPに時間割表をアップ、緊急メールでも各生徒・保護者に連絡。

 勿論、突然の休校ですから大変なのは私だけじゃない、というか遠方の先生がお帰りになった後で学校に残られた先生方は正に大童。帰宅後の生徒は「ぐーぐるくらするーむ」というやつで帰宅報告をすることになっていますが、2時間経っても報告がない生徒に対しては、残された少ない人数の担任団が手分けして電話攻勢です。高校3年生ならともかく中学1年生の担任団の先生などは最後の1人と連絡が取れるまで気が気ではなかったでしょう。

 さて、こちらは時間割作業が一段落、休憩してお茶でもと思ったら携帯に着信がありまして。市外局番が06だったので、東大阪の市役所からだということが判ります。こないだ、かんぽ生命関連の手続きに必要だということで母君の原戸籍・除籍を請求したのですが、申請書類に不備でもあったのかな、と受話器を取ったら。
 市「えっと、いけのと・たつや様の携帯で宜しかったでしょうか?」
 私「はいはい、先日いけのと・××子の戸籍を請求致しました、長男が応対しております」
 やっぱり市役所からで、向こうからの質問は母君の戸籍はいつ以降のものが欲しいのかというものでした。
 私「あ、書き忘れておりましたでしょうか? かんぽ生命を長男が継続して受け取るに際して、法定相続人が長男の私一人であるという証明を致したいので、母の結婚以降のものを……」
 市「えぇ、ですから、それが1回目のご結婚のことなのか、2回目のご結婚のことなのかということをですね」
 私「……は?」
 市「えっと、ご長男様でいらっしゃいますよね?」
 私「はぁ。長男のたつやです……あの、若しかして、この方、2回結婚してます?」
 市「はい」
 私「むむむむぅわぁじっっすかっ! 長男、全く知りませんでしたっ!」
 市「あぁ……」
 私「えっと、私の父親であるところのH・Yさんとの結婚は」
 市「えっと、2回目になりますね」
 私「そっかぁ……じゃあ、1回目以降の? ことが判るものをお願いします」
 市「かしこまりました。それではそのように……」

 ほら~、だから戸籍とか深追いするのは嫌だっつったじゃ~ん。かんぽの馬鹿~!
 60年以上明かさず仕舞いでいらしたんだから、知られたくなかったってことでしょ? 母君が知られたくないとお思いだったんなら私だって知りたかなかったですよぅ。60万だか70万だか知らないけどそのくらいの金と引き換えに知りたくもない肉親の過去を知るとかナンセンスこの上ないっすわ。全額払うからそこんとこの記憶を消して欲しいっすわ。
 っつか、え、1回目の結婚? で、子どもとか居たりするの? 私の父君とご結婚なさった時の母君は20そこそこ(私は母君が22歳の時の子ども)だったわけで、え~、その前にご結婚? うわぁ、マジ知りたくないやつやんこれ。若しかして、「ねねね、姉さん!?」とか「ににに、兄さん!?」とか居たり? いやいやいやいや、ないないないない。
 っつか、私、「たつや」よ? 「たつや」とかいう名前で今更血が繋がってないわけでもない初対面の人なんて現れたりしたら、最後はもう絶対に鬼みたいになった小川真由美に鍾乳洞で追い回されたりすることになるじゃんよ。

 などと雑念に塗れながら、教務部の仕事(定期テストの出題者講評のまとめ)やら授業準備(高2の次の教材は漱石現代日本の開化」)やらを17時まで。終業時刻になると同時にタクシーで帰宅。
 土砂降りでスーパーマーケットも臨時休業、買い物が出来ないから「自粛御膳」も不可能です。入浴後にどこか開いてる近所の食事処へ……と外へ出たところ、中華「H」も焼鳥「T」も居酒屋「A」も臨時休業……で、開いているお店が全く見つけられないまま雨(小降り)の中ずんずんと歩いて、結局30分弱かけて西鉄K駅あたりまで来てしまいました。

 数ヶ月ぶりの居酒屋「T」で読書独酌。人気店ですが、今日は19時の入店時に客は私1人(カウンターとテーブルとで50人は優に超えるキャパです)、店員さん方に「土砂降りの中、有難う御座います!」と元気な挨拶で迎えられました。が、それから少ししたら周囲のお店(店休)の人たちが続々、洋風居酒屋「B」のマスターや喫茶店「M」のご一家にご挨拶が出来ました。
 自宅に戻ってから、小鉢2種をお摘まみに「日本酒チャレンジ」。今日は奈良「篠嶺」(雄町 純米大吟醸 中取り生酒 TypeM)。もわっと濃厚!