わらうと歯だけ白くみえた。

 3時起床、8時半ギリギリまでかかって昨日の現代文採点の残りと解答例プリント作成とが何とか間に合いました(入浴・朝の準備と出勤移動時間とが合わせて60分なので、机仕事は4時間強です)。1限から5コマの高2現代文、テスト返却以外はテスト演習のみなので私は楽です。

 放課後、16時から1時間の年休を取って帰宅。入浴後に着替えてタクシーで西鉄K駅、そこから急行列車で春日原駅、駅から10分程度歩いたら「大野城まどかぴあ」というホールに着きます。暗いのと雨なのとで歩くのはやや面倒臭かったですが、久しぶりの白石加代子様(丁度2年前の北九州『ゲゲゲの先生へ』以来)ですので足は急きます。コロナ禍の中の観劇が不謹慎ではないかという思いは欠片も兆しませんでした(東京の矢野アッコちゃんはまだ迷っていますが)。会場に入れば、係員の方々はフェイスガード、入口では検温と緊急連絡先の記入、客席はソーシャルディスタンスを保って市松模様、と全てがコロナ禍仕様です。

 で。白石加代子『百物語』@大野城まどかぴあ、良かったです。夢枕獏「ちょうちんが割れた話」、筒井康隆「如菩薩団」、半村良「箪笥」、和田誠「おさる日記」。和田誠はオマケですが、要するにこれは初演の演目の再演ですね。先ず、50歳の時の初演を78歳でアンコールというのが凄い、しかもコロナ禍の中の単独公演というのですから尚更。客席はソーシャルディスタンスを保って市松模様の配置、それで6割の入りというところ(250人くらいでしょうか)で、正直もっと入っても良い知名度とクオリティとだと思うんですが時節柄なんでしょうかね。
 大学時代に初演時の公演を収録したCDを聴き倒した筒井康隆「如菩薩団」では、流石に声の衰えを感じました(羽鳥夫人の「愛国行進曲絶唱のパート等)。が、20年前に舞台で観た(聴いた)「おさる日記」の少年や、初めて観た(聴いた)「箪笥」の老婆の能登弁には震えました(前者は笑って、後者は薄気味悪くて)。「箪笥」ラストの哄笑は、是非とももう一回観たい(聴きたい)なぁ。
 次のアンコールがあるなら、是非とも大坪砂男「天狗」を、というところでしょうか(以前、ご本人も再演の意志があると仰っていたし)。
 あと、前から6列目の席だったので手持ちの台本の中身が覗けたのですが、本文よりもずっと多いカラフルな書き込みがびっちり。「マスクして授業で50分も喋ったら息が上がる」という愚痴、二度と言いません。

 観劇後の夜は薬院泊にしました(明日は終日年休を取っています)。薬院駅徒歩2分のホテルにチェックインして入浴(チェックインフロントで地域共通クーポンを貰うのを面倒だからと断ったら、だったら何で泊まるの? という顔で3度確認されました)。着替えてホテルを出発したのは21時20分、3時起床以降湯茶しか飲んでいないのでお腹が空いています。
 春吉の日本酒バー「曇レ日」に2度目の訪問。予約をしないと入れない人気店です。バーとは思えない明るい店内にカウンター10人が横並び、品揃えの豊富さとバーテンさんお二人の明るい雰囲気と財布に優しい価格設定と、これは客足が途絶えないのも宜なるかな。平日22時から2時間の滞在でしたが、残る9席が空いたままになることは10分もなかったんじゃないでしょうか。
 500円の3連小鉢は9種類のお摘みから3種をセレクトでしたが、空腹で入ったので結局全部を注文、これがまた美味しいもんだから90ml(0.5合)ずつの日本酒がすいっすい進んで気づけば4合。「日本酒チャレンジ」未踏破の蔵も何と5箇所(!)です。2時間飲んで店を出たのですが、居心地が良い店なので長っ尻のお客さんが多いんでしょうか、バーテンさんに「シュッと飲んで帰られるんですね」と言われました。2時間だし、4合なんですけどねぇ。また来よう!
 広島「呉の土井鉄」(純米吟醸 中汲み 山田錦)、熊本「泰斗」(純米酒 ひやおろし 亀の尾)、福島「不倒翁」(生酛純米古酒)、北海道「福司」(純米酒)、新潟「凌駕」(特別純米)。

 帰りに薬院駅近くの人気(らしい)ラーメン店に入ったらこれが長浜系で大失敗、あれは温度の高い海水に麺が入っているだけの代物、塩っぱくて食えたもんじゃありません(個人の見解ですが異論は聞きません)。仕方が無いので半分だけ食べて(ビールを大瓶で1本飲んで)退店、帰りのローソンで甘味を買ってホテルで口直しをしました。

 ホテル着の時点でシンデレラの時刻は大きく過ぎていて、結局丸一日近く起きっぱなしだったんじゃないかな、というくらいの時間になって就寝。