何なん 何なん 何なん あの時の笑顔は何なん

 今日から岡山1泊旅行の「行きの新幹線で食べるから!」と宣言して「もりき」でお土産に包んで貰った鯖棒寿司は見事に「S」に忘れてきました。常連さんで食べて下さい。
 深夜のポンコツ帰宅でしたが目覚めはスッキリ、お酒も残って居らず。窓の外の空も旅行日和を教えてくれて喜ばしく。

 通常通り出勤して2限に共通テスト(←名称嫌)対策授業、その採点は瞬殺(担任の先生を通じて帰りのSHRで返却)。先々週に続いて開かれている(中3・高1向けの)進路講座にお出でだった59回生Hさん(図書委員長→東大文Ⅲプログラマ)とは少しだけ言葉を交わせましたが、旅行を控えた私がばたついていたので今度飲みに行きましょうね、とお約束(Hさんは春から鳥栖在住)。

 出勤はそのまま旅行に出掛けられる恰好(ジーンズ、Tシャツの上にカジュアルジャケット)で荷物も一式揃えていたので、学校に呼んだタクシーの向かう先は自宅をすっ飛ばしてJRのK駅。
 旅行に向かう先は岡山なのですが、先ずは小倉で途中下車して寄り道が1箇所です。K駅→小倉(40分弱)の間に朝昼兼用の「焼麦弁当」(鶏飯と焼売)を。

 先日の小倉旅行で開催を知った『一条ゆかり展』は、小倉駅裏徒歩3分のところにある北九州マンガミュージアムにて開催。50周年記念と書かれていましたが彼女のデビューは(萩尾望都と同じく)69年だったはずなので、コロナ禍で巡回が延期になったとかなんでしょうね。ミュージアムが入った商業ビル(開館5分前着)は結構な行列でしたが、殆どの客は『呪術廻戦』のグッズ売り場(若しかしたら『鬼滅の刃』だったかも)が目当てで展覧会の方は人が疎らでした。
 年表に沿って代表作の原画ずらりの充実、『有閑倶楽部』に至っては第1話が丸ごと(高校生の飲酒・喫煙の描写なんて今ではアウトでしょうか)。『正しい恋愛のススメ』が最も好きだった私は画業後半四半世紀の作品にしか触れたことがないので、いつか『砂の城』だとか『デザイナー』だとかも手に取ってみようかな、と。

 新幹線で1時間強、岡山駅の外に出るのは初です。今回の旅行のメインは2日目(伊部・吉備津)なのですが、初日の観光は岡山県立美術館星野道夫 悠久の時を旅する』、及び後楽園散策。
 駅前で桃太郎の銅像や噴水、岡山駅前商店街(でっかい桃の看板がかかってました)などを写メってからホテルにチェックイン。シャワーを浴びて着替えてから、市内散策へ。

 『星野道夫展』は以前地元で行きそびれたのを別会場で追いかけた格好、週末なので人出は多く(東京程ではありませんが)、客の年代も幼稚園小学校から人生の大ベテランまで幅広で、人々の興味の程が知れます。アラスカに来た星野氏が綴った「何かに間に合った気がする(大意)」という言葉が残りました。詩人だったんですね。
 後楽園は広さ・人出・居心地の良さが総て事前の予想以上で、実は別に行かなくても良いかなぁと思っていたのですが(短い時間ながら)訪れて良かった。この後楽園や閑谷学校は津田永忠の仕事、所謂「天才」だったのだろう、とは関西数学先生の言で、先生は偶然にも2日前にここを訪れられたと後から伺いました。
 コロナ禍を機としたのか、県立博物館や岡山城など、市内の多くの施設が改装中で利用出来ず。これは、また数年後に岡山市に遊びに行け、と言われているのだと理解しておきます。

 11/06も「自粛御膳」をお休み、岡山の居酒屋「季節料理 かたやま」にて独酌……のつもりが、気づけば隣席のご常連76歳と意気投合、2時間ずっと喋ってました(こないだの別府もこんな感じだったな)。独酌なのに最初にビールグラスを2つ注文、聞き耳は下品ですがどうやら同じく店の常連だったお友達への献杯のご様子。女将さんもしんみりのご様子で、これはお互い静かに飲まねば……とちょっと構えていたら、「ご旅行ですか?」と聞かれてお互いの事情を紹介した後は、そのお友達と出かけられたという様々な場所へのご旅行の思い出話が立て板に水。8:2で向こうが喋ってましたけれども流石人生の大ベテランは経験が豊富で訊いてるだけでお酒も進みます。
 刺盛り・鯖味噌煮・おかべの塩奴・舞茸と柿の白味噌グラタン・黄ニラ味噌汁。
 465蔵目・岡山「かもみどり」(純米酒)。
 466蔵目・岡山「和井田」(雄町 純米きもと造り)。
 467蔵目・鳥取「応援之酒 冨玲」(生?仕込)。
 468蔵目・鳥取「辨天娘」(純米酒)。
 さてこのお店「かたやま」、滅茶滅茶美味しかった、安かった、女将さんのサービス(と知識と)が素晴らしかった、★★★★★。女将さんのサーブで日本酒は絶対に間違えない(新しい蔵が4つも!)ですし、明日伊部を(備前焼目的で)訪問すると言ったら態々メモにしてオススメの窯を幾つか教えて下さいましたし。

 2軒目は「かたやま」から歩いて15分のところにあるバー「華伝座(カデンツァ)」。スイーツをあてにカクテルを飲むというコンセプト(バーテンダーとパティシエの男性コンビが経営)。ジントニックジンベースの梨のカクテルとを。面白い体験でした。
 あてのスイーツは日替わり、本日は「葉隠」の名がついたカヌレのクレープにゴルゴンゾーラと赤ワインとの2色のソースがかかっていました。

 ホテルに戻って健康睡眠。
 明日は、映画『ハルカの陶』を観て以来念願だった伊部(備前焼の里)を訪問します(岡山からは電車で40分程)。今日乗った地元のタクシー運転手さんに「伊部に行くの? 珍しいねえ! 殆ど誰も行かないよ、だって備前焼は日本中どこででも買えるからね!」と言われ、興味関心が益々爆上がりしています。楽しみで眠れないかもと思ったのですが、思っていた以上に確り飲んでたらしくお布団に秒殺されました。