ここのスシ屋は 日本一

 3時前起床、東大特講の添削をガシガシ。今日は終業式(放送で瞬殺)の後で職員会議。午後からは年休を取って鹿児島1泊2日旅行……だったのですが、突発的な緊急会議が午後に入ってしまいました。コロナ以降の私は(東京に行けなくなった反動で)不良化したのでつまんない会議なら仏恥義理してやんぜ、という勢いなんですが、これがまぁつまんないどころか最重要で且つ私が絶対に出席しないといけないやつ。出来したのが私のせいではないだけにイライラは募りますが、この程度は仕事やってりゃ起こりうる事態だと自分を宥め、今日の鹿児島観光は諦めました。ただ、夜のお店(天文館)の予約が19時でそれには絶対行きたいので、16時台の新幹線に乗れれば、と期待。

 会議、15時半に終了。ビバ!

 16時過ぎの新幹線に飛び乗って鹿児島中央駅までは2時間もかからない、凄い。駅前から出ている路面電車チンチン電車)で天文館へ移動し、安いシティホテル(ネットで素泊まりの予約済み)にチェックイン、軽いめの湯浴みをしてから着替えてホテルを出発、徒歩10分の目的地(天文館外れにあるお寿司屋)に予約19時の5分前に到着しました。

 12/22も「自粛御膳」をお休み、鹿児島天文館「鮨匠 のむら」にて大将お任せコース。至福。
 30000円で3時間。料理はその日の仕入れ(全て漁師さんと直接交渉)によるお任せで、例外はあるものの魚から薬味までほぼ全てが鹿児島産。ポーション少なめ(例えばお寿司ならシャリは極端に小さいです)で品数が多く、全部平らげたら最終的には九分目というところ。
 カウンター8席、大将のど真ん前の良席。カウンターには既に薬味の準備が。醤油は手造り、胡麻も塩も梅も総て鹿児島産だそうです。先ずはグラスビールを注文し、後は総てをお任せ。料理、出てきた順に、以下。
・菜の花お浸し
・玉・薩摩揚(屋久島飛魚)
・鯛(2.6kg 2日寝かせ)
・煮蛸
・勘八(ネリゴ)
・真鯵
・葉山葵(静岡有東木産)
・真鱈白子リゾット風
・雑煮(焼海老・干椎茸の出汁)
・歯鰹
・鮑柔らか煮(6時間)
 ここから先が握りです。
・烏賊
・鮃(2.6kg 3日寝かせ)
・大紋羽田
・並管髭海老
・本車海老
小鰭(3日寝かせ)
・縞鯵
・牡蠣(北海道厚岸産)
筋子
芭蕉梶木(4.5kg 7日寝かせ)
・蕎麦(屋久島産鯖節)
・横輪本鮪中トロ(8kg)
・灸(やいと)鰹
・太刀魚
穴子
・生姜
 お酒はビール・日本酒・焼酎他の希望を言えば飲んだ端からお代わりが来る椀子蕎麦状態で全て料金の内。私は最初の生中の後は日本酒お任せで。いきなり「蜻蛉」「寒北斗」「残心」等々の福岡攻めには微苦笑でしたが、14種類(!)出てきた中には初めての蔵が4つもありまして。辛口寄りのラインナップも余り冷やさない出し方も普段の好みとは違いましたが、お料理に合うという観点からは最適だったのかも、と思います。例えば大将、栃木「鳳凰美田」(私のどストライク)は素晴らしいお酒だけれど店の料理とはバランスが、との談でした。
 赤酢じゃない、柑橘きつ過ぎない、一貫ごとに皿を拭いてくれる、日本酒グラスは毎回交換で全て違うデザイン……お鮨を食べてて「これはちょっと嫌だな」と思う瞬間が一度もなかったのは初めてで、白子を食べられたのも初めてです(苦手克服なのではなく、「これ」だから美味しく食べられただけでしょうが)。薬味の醤油(自家製)が超絶美味しいと思ってたら、帰り際に1本お土産で貰えて吃驚。
 お酒・薬味・和らぎ水・副菜の継ぎ足しタイミング完璧、珍しい食材はiPadを開いて解説、等々アルバイトさん(鹿大獣医学3年生)の動きも素晴らしく(弟子じゃないのにこの気働き! と驚き)。で、そのアルバイトさんのどんな細かい働きにも必ず「有難う」「サンキュー」とお礼を言う大将の心配りにちょっと感動してしまいました(客の前で弟子に厳しい店、苦手)。兎に角、ここ、居心地が良いんです。
 493蔵目・新潟「清泉」(純米吟醸)。
 494蔵目・広島「亀齢」(辛口純米 広島八反)。
 495蔵目・新潟「手取川」(純米酒)。
 496蔵目・新潟「山城屋」(Standard class 純米吟醸 超辛口)。

 毎晩食べたものを写真入りでアップするという完全に間違った方向で活用しているFacebookに今夜の模様を投稿したら、58回生Iくん(外科医)から「ここ、僕も行きました」とメッセージ。20代でかよ。厄年、滅茶苦茶背伸びしたんだぜ?

 ホテルで健康睡眠。