細いかげ長く落として ひとりのわたしは

 ちあきなおみ喝采」は言わずもがなの名曲名唱だと思うんですけれども、昔から(具体的には最初に懐メロにはまった中学生の頃から)一箇所だけどうしても違和感が残る箇所があって、それが2番の「暗い待合室/話すひともないわたしの/耳にわたしのうたが/通りすぎてゆく」という部分。本当ならば「わたしの耳に/わたしのうたが」と切れるはずなんですよねぇ、曲の切れ目のズレがどうも気になって……という、まぁ言ってしまえばクソどうでもいいような違和感なんですけれども、違和感は大切。当該の箇所を読んだ時は、同じ違和感を持っている方がおられるということ自体が既に嬉しかったし、何よりそこの部分を捕まえてそういう歌詞分析(論考)に持って行かれるのね、と驚かされました。これはほんの一例。
 舌津智之『どうにもとまらない歌謡曲 七〇年代のジェンダー』読了、★★★★★。20年前の本がちくま文庫に落ちたのを読んでほぅ! となったんですけれども、文庫解説で斎藤美奈子さんが「フォロワー来たれ(大意)」と仰有っていたところを見ると(20年居なかったというんですから)、歌詞分析というのは難しい仕事なんでしょうねぇ。筆者舌津氏は生真面目な方だと拝察で、揶揄ツッコミの文体芸が時々綻ぶのはご愛敬(なのかしらん)。

 お籠もりで市街地には近づかず……と言いながら、丸2日学校に立ち入っていないというのはアレですので、8時過ぎに徒歩出勤20分。途中の「ファミマ」で来週の演劇のチケットを発券(顔なじみの店員さんに「あら、これ、観に行かれるんですね!」と声をかけられました)。クーラーのきいた職員室に入った段階で、着ていたシャツは泳いだ後の水着みたいな状態になってます。朝から灼熱、着替えのシャツとタオルとを準備していて正解でした(本当の正解はタクシーで出勤することなんでしょうけれども)。
 職員室で作業3時間弱。高3生及び浪人生(郵送)の添削(東大の現代文・漢文)を1時間、授業特講準備を1時間、校内模試作成を30分、卒業生へのお手紙を30分。

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 【67回生の高1Aで担任を務めた後、ご家族の転勤で東京の高校に引っ越して行かれたSさん、その後もたまのやり取り(手紙・東京でお茶)はあったのですが、この度日本銀行に就職が決まった、と暑中見舞いに。御目出度う御座いますの返信には、先日福山の艮神社で求めたお守りを添えました。ご健勝祈念。】

 帰路はタクシー。自宅ではなく自宅近くのラーメン屋「K」の前で停めてもらい、昼食ラーメン(瓶ビールを1本だけ)の後、近くの「コスモス」及び鮮魚店「G」の2箇所を巡ってから帰宅。「コスモス」では旅行中の消耗品を、「G」では今夜のお刺身(奮発して中トロ!)と旅行後の自炊用の食材とを。
 自宅では読書、書き物、録画TVの消化、等々のんびり。夕方から入浴、自炊準備。
 
 8/6の「自粛御膳」。
 鶏ササミサラダ~冷奴~中トロ刺~豚しゃぶおろし和え~味噌汁。
 592蔵目・山梨「北麓」(純米吟醸 スパークリング)。
 ①リュウジおにいさんのササミを使ったレンチンレシピ(ササミを2分チンして5分放置、手で解して千切り胡瓜と合わせ調味料)。②ぶんぶんチョッパーで作った大葉ソースをかけただけのお豆腐(有田焼のお皿を初出し)。③魚屋で奮発したお刺身。④セブンイレブンの惣菜。⑤余り物をぶち込んだ(出汁も昨日使い切ったので、水に直接イリコを放り込む土井先生流の)味噌汁。これで明日からの旅行を前にした冷蔵庫の掃除がほぼ完了。後は、⑥賞味期限切れの納豆1パックに余った卵1個を落としたやつで飲み直したら(色々な意味で)終了しました。

 現在寝室として使っている和室(クーラー無し、扇風機のみ)の暑さが限界に感じられ、本日、遂に寝室(クーラーあり、常時除湿モード)に移動。寒暖差の大きさにびっくりしましたが、布団を確りと被って快眠。
 明日からは自分の誕生日を自分で祝うための小旅行です。