田町が宙に浮くようね 無理な新橋かけないわ

 早朝起床、ホテル大浴場にて入浴、チェックアウト。
 夜が若者(67回生、社会人1年目)との四川食べ飲み放題とかいう無謀、ですので昼食は摂らずに出発前の佐賀エリアで軽めの朝食を摂ることに。北口徒歩2分の「ROUGH CAFA」は美容室併設のお洒落スポット。Soup Morning Plate(1200円)の南瓜ポタージュは最早ジャムの口当たりでトーストに乗せて。アイスコーヒーがとても美味、とメニューを見直したらK市は通町にある「カウンティ」から取り寄せた豆だそう。縁ですね。

 佐賀駅から福岡空港までは高速バスで1時間強。離陸30分前の到着で直ぐに搭乗ゲートを潜り、翼が視界を遮ってくれるいつもの窓際座席に着。90分のフライト中は、『孤独のグルメ』を1話分観た後は、オツカル様とのカラオケ用にずっと藤井風「さよならべいべ」(令和版「さらば恋人」)をリピート。ドリンクは旅行中にのみ自らに許すコカ・コーラ
 羽田からはモノレールではなく電車で品川、先ずは「サザコーヒー」でHさんにお送りするコーヒー豆のアソートを購入。その後で宿がある新橋まで山手線、新橋駅の改札外にも「サザコーヒー」の店舗があることは(何しろ初めて宿に選んだ駅なので)知りませんでした。烏森口徒歩5分のホテルにチェックインして荷物を置いた後、先ずはSL広場直ぐの路地裏にある「烏森神社」にご挨拶。駅前の年代物「ニュー新橋ビル」地下には明後日夜の飲み屋が入っています。

 本日は月曜なので美術展・展覧会を観ることができず、夜までの時間は池袋の聖地巡礼ジュンク堂書店池袋本店)に費やすことに決めました。山手線に乗って初めて気づいたのは迂闊ですが、新橋泊の最大の欠点は池袋の遠さ(半周30分)ですね。
 池袋では、殆どうつわ屋が存在しない池袋(西口徒歩10分)に最近オープンした「FUURO」へ。路地裏アパートの1階を改築した小箱店舗で、全国の若手作家の作品を展示販売しています。迷いましたが、木工鉄媒染のプレート・ボウルを購入しました(これだと、割れる心配がないので配送せずに荷物に入れて持ち歩けます)。一帯の名称は「ニシイケバレイ」というそうで、路地裏住宅街をエリアリノベーションして、うつわ屋・和食処・カフェ(バズり中らしく行列)などが並ぶ文化コミュニティを構築中なのだそう。
 聖地巡礼。地上9階地下1階全てが書店という物量で殴るタイプの店舗は、東京のような都会からもどんどん駆逐されていく様子(何しろ、渋谷TSUTAYAがレンタル業から撤退する時代)。先ずは最初に地下のコミックコーナー、の後でエレベーターで最上階に上り、エスカレーターで下りながら1階に戻る。噴水からのシャワー方式です。背表紙読書の店内逍遥、1時間半で籠は一杯に。加えて今回は「最果タヒ書店」なる見所もあって愉しく(最果氏の読書傾向、重なる部分が多くて嬉しかったです)。購入した本(持ち運びは難しい量)の自宅配送を頼むサービスカウンターで、受付係の人に「配送ですか?」と聞かれたのに対してすかさず「はい、そうです」と口から出てしまった迂闊は帰りの山手線に乗って暫くたってもまだ恥ずかしく。

 池袋から最も遠いという弱点を持つ新橋駅を敢えて選んだのは、仕事上がりの社会人と飲む時に最もアクセスが良く且つ手頃な価格帯の飲み屋が多い、というエリアで幾つかのお店を開拓しておきたかったからです。本日は、4月から新社会人となった67回生2人と、四川料理「京華茶楼」の食べ飲み放題です。
 B組文系Sくん(私が担任)は外資金融、高校卒業時には「日本銀行に就職したい」と言っていたのに東京4年の間に日本を見限った。もう一人のA組文系Yくんは虎ノ門のコンサル、こちらは逆に外資ではなく日本発の優良企業だそう。私は旅の恥、残る2人は平日の仕事上がり、翌日も勿論仕事なので120分1軒の1本勝負です。因みに、もう一人誘っていた外資コンサルKくんは広島に出張が入ったそうで不参加。忙しそうで何より。
 「京華茶楼」は満席の客が悉く大声さんでテーブルでの声が通りにくい、という難点はあったけれども料理は(味もお運びの早さも)良。宴席では、2人自身の、そして多くの67回生の近況が聞けて大変楽しく。そして、何より感心したのは(翌日が仕事の平日だというのがあったとしても)2人のスマートな飲み方に出てくる育ちの良さ。チェイサーを置く、途中からノンアルを注文する、私(手酌主義)が最初に断ったら無理にビールを注ごうとしない、食べ物を頼み過ぎない、帰りはホテルまで「介護」してくれる……良き! 何だか、良い会社に就職したんだろうなぁ、と勝手に想像して嬉しくなりました。

 ホテルの部屋で軽く飲みなおして、健康睡眠。