それでも私には声がある だから歌い続けるの

 書店の新刊平積みで見つけた、青山誠『昭和の日本を彩った「ブギの女王」一代記 笠置シヅ子』(角川文庫)。笠置シヅ子はCDを数枚持っている程度には好きなんですが(曲としては「ヘイヘイ・ブギー」が最高だと思っています)、彼女の評伝に関しては、発売当初に読んだ砂古口早苗『ブギの女王・笠置シズ子』(2010年)にほぼ尽きているんじゃないかなぁと思っているので、青山本は購入したものの読むのは随分先になりそう。
 というか、今、検索してみて、今度の朝ドラの原案が砂古口本だったということ(及び今月の文庫化)を知りました。あの本の熱量は素晴らしかったから、改めて脚光を浴びるなら喜ばしいことです。でもって、朝ドラ、あの本の情報を時系列きっちり整理して一代記にまとめたものなんですよね……全話録画視聴してみようかなぁ(私、朝ドラを通して観たことは一度もありません)。因みに、文庫版に残っているかどうかは知りませんが、砂古口さん、あの本ではジャニーズにまで取材を申し込んで(断られて)いました。関西系のJr.が「たよりにしてまっせ」等の笠置曲を歌っている(KinKi Kidsのデビューアルバムにも収録されています)のは、ジャニー氏が戦後時代に笠置シヅ子との知遇があったから……なのかどうかは知りませんけど、流石にその辺りはドラマではカットですよねぇ。
 あと、笠置シヅ子ブームがミラクルひかるの仕事を増やしてくれるならそれも嬉しい。

 朝5時のネットニュースで発表。田中圭(春田創一)・林遣都(巻凌太)バージョンの『おっさんずラブ』、5年の時を経て続編ドラマ作成が決定。早朝のLINEで英語科パイセンにお伝えしたら歓喜の返信、「また忙しくなる~」そうです。
 映画版にはガッカリ、『sky』(千葉雄大版)は殆ど流し観、ですが正式続編というならば正座して録画視聴です。映画は無かったことにして(流石に、志尊淳は出ませんよねぇ)、ただただ二人がまったりしているだけの、『きのう何食べた?』かよ、みたいな日常系を貫いてくれたら、それがファンを最も喜ばせてくれると思います。取りあえずパイセンと話したのは、春田家・天空不動産・わんだほう、の3点移動だけで良いよねぇ、というやつ。SNS上には未だに5年前の最終回(第7話)放送時から続きの話を妄想し続けている強火のヲタクがいます(現在、284話!)し、pixivあたりにもかなりのクオリティの二次創作がゴロゴロしていますから、少なくとも映画版のような粗相は避けていただきたいところ……
 ……というか、これは前にも書いたことがありますが、2016年の単発(落合モトキ版)の時の田中圭は公式HP掲載のインタビューで「気持ち悪~」「やっぱ性別って大事」という「まじデリカシー」どころか今なら大炎上必至の暴言を吐き散らしていますから(2018年の『女子的生活』の時の志尊淳のコメントが知的だったのと対照的でした。やっぱNHK)、流石に元号まで跨ぐ時を経て(主演のというか、現場の)感覚がアップデートされていることを祈り上げるばかり。

 何年も前の朝のワイドショー番組の効果音として大名曲「流星」のスキャットが使われていたのを観て「同志が居る」と嬉しくなったことがあります。2008年の引退後も新しいリスナーを獲得し続けた無二の才能が、しかし私は復活することは無いだろうと勝手に思っていたのです。
 その倉橋ヨエコさん、改めヨエコさんが15年ぶりの復帰。彼女の復活アルバム発売前のロングインタビューがオンラインで公開されているのですが、読んだら壮絶の一言でした(他人が伝言ゲームをする内容ではないのでここでは何も書きませんが)。
 そして、漸くCDを入手、ヨエコ『ニューヨエコ』を聴けました。★★★★★。前述のインタビューがあるため安易に「変わって(衰えて)いない」的な喜びを表出することは出来ませんが、セルフカバー5曲の歌唱演奏の進化に感動し、オリジナル「ドーパミン」に瞠目し、最後の「楯」弾き語りに涙腺を責められ、という目眩く。令和の戸川純ちゃんは「浄念」の歌い手になったと思っていますが、長いトンネルを抜けられたヨエコさんの歌唱(特に演奏)にも似た物を感じました。そして一方、押さえよう押さえようと思ってもファンは贅沢、次作と……ライブ活動とをのんびりと待つことにします。

 1~3限、及び6限が高3現代文で今日はセンター小説、07年本試験の堀江敏幸送り火」。これも難問(というか、本番のための演習なので出来るだけ難しい問題を選んでいるの)です。本文が長めなので解答時間は1分延ばして21分。最も正答率の低い問題は、語彙の「老成」でしょうか。4クラス160人を採点して、50点満点は6人でした(残り1クラスは明後日の授業で演習をします)。
 昼休みには学校近くのスーパーまで往復して明日から3日間の食材を買い込み。入浴剤・ボディーソープ・シャンプーコンディショナー・ブルーレット、等々の日用品もごっそり買い込んで(何しろ給料日なので)、会計は久しぶりに7000円を超えました。
 
 夜は、70回生Mさん(北大獣医1年)のお誘いで、肉料理「I」のカウンターに2人で並びました。だから20歳の女子と家族でもない2周り上のオッサンとが2人きりってのは「アレ」だっつってんのに……今日は監視役の女将さんが居らっしゃる小料理屋「U」も定休なので、せめて店員さんが馴染みの店にしようと「お肉大好きです!」と仰るMさんをお連れした次第。
 話好きのMさんと聞き役の私と、という構図。豚バラ串を片手に豚の屠畜について仕方話をなさるMさんの力強さ、北海道ならではの話のスケールの大きさ、等々に終始圧倒されっぱなしの2時間強でした。

 帰宅後、缶ビールを1本だけ飲んでから就寝。