私に会わなければ あなたはどうだったでしょう

 たびたび書いている話。
 10年弱くらい前、30代半ばにして貯金ゼロ(比喩ではなく、リアル「宵越させない」子ちゃんでした)という私の話を信じて下さらない事務嬢さんに唯一の通帳(M銀行)をお見せしたら、義を見てせざるはの勢いの事務嬢さんからその日の内に福銀の通帳を作らされました。以降、通帳とカードとを事務嬢さんに預かっていただいて、給料ボーナス臨時手当の一部を預金し続けることになります(通帳とカードとを私が所持できるのは、預金する時だけでした)。事務嬢さんから幾ら幾らと命じられたことはないのですが、何しろ職場が同じで臨時手当まで含めて支給のタイミングが完全に把握されており、こちらから忖度した金額をせっせこ預金し続けておりました、ら。
 「卒業、もう教えることは何もありません、というか預かってるのが怖いです」と事務嬢さんに言われたのは、口座を作ってから何年後だったでしょうか。預金額が1000万円になったのを機に、事務嬢さんから通帳とカードとを返していただきました。手元に戻ったらこの預金も蕩尽しちゃうのかしら、と返却当初は他人事のように考えていたのですが、意外や意外、折節の預金が癖になっていたみたいで、その後も(基本的に)預金残高は増える一方です。そして、母君をお見送りし、短くないコロナ禍を我慢し、と時経たこの12月に貯金額が××00万円に到達。
 事務嬢さんがおられなかったら、この××00万円は(これから増える分も含めて)手元に存在しなかった訳です。この先の(定年後の)人生の質が泥から雲(←言い過ぎ?)になったのは偏に事務嬢さんのおかげ。仕事をしながらパートナー氏とのご家庭を維持し、その上家族でも親戚でもない単なる職場の同僚の人生を無償でアップグレードして下さるなんて、何と素晴らしい方なのでしょう……
 ……と考えたところで漸く己の忘恩愚鈍に気づく、何だよ「無償」って。
 12/16(土)に、事務嬢さんと懐石「G」でお食事をすることに。幾ら高級店と言えども酒席1回で恩に報いられるとは思いませんが、せめてせめてと同席をお願いしました(事務嬢さんも「G」のファンなのです)。

 4時前に起床、書斎で土曜の添削集計の残りを済ませて、徒歩出勤の職員室に7時着。本日の(就業時間内の)最も大きな仕事は高1漢文の定期テスト問題作成。明日から4日間が第4回定期テスト(高2以下5学年。高3は明日・明後日と第4回校内模試)で、私の高1漢文出題は最終日(12/8)の1限です。問題作成に関しては、脳内に既にあるアイディアを出力するだけだからそこまで頭を使う必要はないのですが、問題用紙の紙の切り貼り、解答用紙のペン・定規駆使など、手は忙しく動かす必要があります(解答用紙を手書きで作っている教員は、職員室内に殆ど居ないかも知れません)。
 昼休みを利用して自宅まで往復。豚汁・鯖煮付けを作成。どちらも2回に分けて食べる分量です。豚汁はリュウジお兄さんのレシピ、予め胡麻油を入れたフライパンで具材(白菜・人参・長葱・舞茸・里芋・豚肉)を炒めてから出汁を投入、煮立ったら味噌を溶かすというやり方です(灰汁を取らない、味噌を入れた後でも沸騰させてOK、というのがリュウジおにいさん流)。鯖煮付けは長葱・占地と一緒に。鯖と野菜とは似る時間を別々にするというのを小料理屋「U」の女将さんから教わったので、その通りに。
 放課後には2種類の会議が連続しましたが、どちらも短い時間のもの。

 夜は自炊。明日は、後輩数学先生と飲みに行きます。月イチで使っている「G」(メニュー月替わり)は、今月は事務嬢さんとの会食で使うので、別の居酒屋を探して。