花は何の花 つんつん椿

 国語科で模試の検討会議。私が提出したとある問題プレゼンをご覧になった後輩先生(切れ者)が「先を越されました、この本買ってたんです……」とガックシ。私の中の明石家さんちゃんが「ここは戦場や! ホンマに出題したかったんなら先に問題作って持って来んかい!」と怒鳴りかけましたが、眉毛ハの字で「ゴメン! これ、良い本だもんね。事前相談しなきゃだった~!」
 新課程に合わせた改訂版教科書の見本が各社から続々。売り込みのK社営業さんが目次の最果タヒを指して「池ノ都先生、この作者はご存知で?」と。私の中の(歯が上下一本ずつしかない大阪のオッちゃんの時の)中川家礼二が「だぁれんこしとんのボゲェ!」と怒鳴りかけましたが、お目々開いて「わぁ、新しい! 素晴らしい書き手の文章を、早速!」

 土曜半ドンながら、東大を希望する高3理系の生徒は大変。1~4限までの通常授業の後、13時半~15時半の2時間が数学のテスト会、その後、18時までは東大現代文特講を受講するのです……っつっても、授業以外の「テスト会」や「特講」は義務ではなく権利ですので、参加するもしないも自由なんですけれどもね。
 と言うわけで、本日授業無しの私が本格的に仕事を始めたのは15時半(それまでは、適当にデスクワークを色々と)。開始10分前の教室で板書準備、内容は高3東大理系現代文特講、初回の教材は毎回同じなのですが、92年の中村真一郎『記憶の森』です。「近代」と「前近代」とをざっくりと比較できる内容といい、設問の中に「どういうことか」「なぜか」「どういう気持ちか」という3種類の問い方が全て出てくることといい、導入にピッタリなんですね。
 講義は、初回なので講義の形式や東大入試についてざっくり説明するオリエンテーションが15分、生徒が問題を解く時間が45分(その間、私は説明用の板書準備をしたり、別の仕事をしたり)、休み時間10分を挟んで、解説が40分(本文を全文範読しつつ、設問ごとの解説をします)、ざっくり2時間というところ。余り多くはありませんが、講義の後に質問が来ることもあります。

 特講の後、答案を抱えてタクシーで帰宅。この添削は明日ゆっくりとやることにして、お風呂の追い炊きをしている間に夕食の準備。入浴後に、2時間かけてゆっくりと読書独酌。

 5/8の「自粛御膳」。
 巻き寿司・ホッケ塩焼き・海老と蕪のすり流し汁・サラダ・胡瓜浅漬・蓮根金平・小鉢2種。
 前述の通り、本日は今年度の高3特講の初回。15時40分〜18時の講義をこなした己に先ずは酒酒酒の褒美を取らす。御膳の上に酒に合わぬもの無し(すり流しは気仙沼からのコロナレスキュー通販)。日本酒は能作の錫(69回生Yくんから)でリッチに。
 355蔵目・栃木「大瑠璃」(遠心分離酒 にごり)。