ただ独り歩め

 まだ暗いうちに起き出して、入浴、散歩、朝食、入浴。朝風呂も、2回合わせて1時間以上浸かっています。温湯、良い。
 朝食は大部屋で。あまり大きくない旅館ですが、私が食事をした時間帯には他に2組のお客が。お祖母様・お母様・小さなお子様3人の家族連れ、女性4人の仲良し旅。男独りは浮いてますかね。朝食も豪華で、小鉢4点(金平2種・明太子・卵焼き)・鮭塩焼き・サラダ・ご飯・香の物に加えて、野菜とソーセージとがぎゅうぎゅうに詰まった蒸籠蒸しが出てきて満腹に(漬物が美味しくてつい白米をお代わりするなど)。
 朝食と入浴とを終えて9時、昨日のボランティアガイドさんは9時半には居ると仰っていましたので、チェックアウトの後で荷物を宿に預かってもらい、徒歩で「笹川記念館」に向かいます。

 古湯温泉富士町の風景を50年探し続けた「心のふるさと」と呼び、円熟期7年をこの地で独り過ごし90冊を書き上げた笹沢左保の旧居がそのまま記念館に。ボランティアガイドの方の熱の籠もった解説は30分超で、中村敦夫いかりや長介としか知らなかった(要は映像でしか作品に接したことのない)私ですらも一端の気分に。直筆原稿の文字の形と書き誤りの少なさとに、作家の人物がありありと出ていました(手は伝えます)。
 記念館の横には漆切子細工の工房「孤遊庵」があり、日本酒グラス(自分用)とペーパーウェイト(仕事用)とを購入。これで、古湯温泉の旅はお仕舞いです。

 バスで佐賀駅に戻り、駅近くで事務嬢さん他へのお土産を買い込んでから、行きと同様電車を乗り継いでK市へ。タクシーで自宅に戻って荷物を解き、そのまま15時の学校に。事務嬢さんにお土産を渡し、時間割関係の机仕事を少しだけこなしてから帰宅(途中でHさんちに寄ってお土産をお渡し)。

 9/27の「自粛御膳」。
 豚肉生姜焼きプレート・鯖おろしポン酢・小鉢2種。
 442蔵目・福岡「萬屋荒神」(純米吟醸)。
 旅行帰りなのでサクッと。豚肉を焼いた以外は、コンビニの惣菜(鯖おろし・キャベツ・山芋)と作り置き(マリネ・南蛮)とだけ。それでも、ビールグラスを古湯温泉土産の漆切子にするだけで心が潤います。日本酒は先日JRK駅の物産コーナーで購入したもの、まだまだあります地元蔵。

 春日武彦穂村弘・ニコニコルソン『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』読了、★★★★。