春の日 置き忘れたもの なにもかも そのままにあるの

 3/31(金)からの上京旅行4泊5日、夜の約束、続々、ゾクゾク。初日は56回生いつメン(エンジニアNくん、ライターOくん)、2日目は63回生いつメン(商社Eくん、行員Tくん、官僚Mくん)、3日目は61回生私学共済Hくん、4日目は未成年(70回生)の理ⅢYくんとお約束。店は今の内から考えておく必要がありますね。

 で、その前に。3/12(日)に63回生Mくんとサシ飲みのお約束、彼が今月を以て研修医(@血痰ネーミング・PayPayドーム近くのでっかい病院)を終えて新天地に向かう前に、という駆け込み企画がありまして、お店は訪問2度目ながら絶対に気に入って貰える桜坂の和食「T」で問題無いんですけども、そのサシ飲みに関して店以外で気になることが。というのも、研修医は社会人なのかしら、もし卵は「未満」だというなら4月は社会人デビューってことになるからお祝いをしないといけないんじゃないかしら、でも研修医ってお給金(多分、今の私より高給)を貰ってらっしゃるんだからやっぱり社会人なのかしら、それならお祝い品は余計かしら、っつかどっちにしろ食事代を奢るんだからそれで終わりでもいいのかしら、と私、迷っておりまして。
 でもって贈ると仮定しました上で、「お祝い品」っつったってネクタイだ名刺入れだ筆記具だとかのベタなやつは家族親戚からパートナー(居るかは知らないですけれども)まで色んな人から貰うだろうから、被らない且つそんなに大仰じゃないものを考えないといけない、となると結構大変そうだからもうやっぱり食事代をお祝いって言って押し切ろうかなぁ、と易きに流れようとしておりました、ら。ちょっとした理由で職場で63回生の家庭調書を開く必要ができまして、それが偶然にもMくんが所属していたクラスのものだったのでついでに彼の懐かしい(高1入学前の)写真でも拝見……とページを開いたら、約束の3/12がMくんの誕生日だいうことが判明。
 断れよ、と。
 誕生日が偶然日曜日なんだったらそれは流石に断んなさいよ、パートナーだか家族だかを優先しなさいよ、1ヶ月前から店を押さえて悦に入ってた自分が恥ずかしいわ……と文句を言うのは当日顔を合わせてからでいいとして、これはやっぱりちゃんとお祝いの品を準備する必要があるぞ、と。

 研修医を終え、新社会人(?)としてデビューをするタイミングで卒業生に元担当教員が贈る誕プレ、って結構難しいな。せめて金券(図書カードとか商品券とか)よりは気の利いたものをと考えるものの、なかなか思いつかず。そもそも、医者(循環器内科)って何をもらったら喜ぶんだろ。
 F高・東大(ついでにTQC)で同期、理Ⅲから東大病院、北欧留学を経て現在は新宿でお医者様というでっくんに直電でアドバイスを請うたところ、「別に医者の仕事に拘らなくても良い」「2年間研修医をやってる人間なら仕事に必要なものはだいたい持ってるはず」と言われる。そこを何とかと一旦ねばって「例えば、でっくんが仕事で使う、今貰って嬉しいものってある?」と聞いてみたらば「定規」という病理医ジョークで一蹴されまして。じゃあ医者は置いといて社会人の卵若しくはヒヨコみたいな年代の男性が一般的に喜ぶものはと問えば「ネクタイ・名刺入れ・筆記具」と来る。忙しいとこごめんね、と電話を切りました。

 振り出しに戻った後、結論は意外に早く見つけられました。
 20代の男性が自分では買わない(だろう)けど持ってたら便利な(せめて損はない)もの、それでいてそんなには高くないもの、何があるでしょうねぇ、と線香立ての灰を取り替えながら何気なく母君に問いかけ、お位牌周りをちょこちょこと片づけている時に、ふと視界に入ってきたものが、何だか条件にピッタリな気がしたのです。
 20代男子って、鞄だとか礼服の内ポケットだとかにご祝儀袋をそのままつっこみがちですよね。Mくん、まだ結婚式のお呼ばれも多くはなさそうな若さだし、慶事に使える袱紗は持ってないんじゃないかしら。
 ちょっと調べたら、慶弔両方に使える博多織の袱紗というのがあって、袱紗を扱うお店も天神で数件見つけたので、それを12日のサシ飲みの前に探すことにしました。

 本日は授業無し、机仕事と会議1件と。大学入試の合格発表が本格化、担任団一喜一憂。明日は九州大学の合格発表。
 夜は、西鉄K駅近くの高架下でこの3月にオープンしたばかりの小料理屋「U」に事務嬢さんと二人で。数件隣の人気居酒屋(こちらもイニシャルは「U」)の姉妹店、そちらの店員さんだったKさんが女将として独立。Kさんは事務嬢さんと長く飲み友だちだそうで、度々本店でお顔を見たことはあったもののきちんと自己紹介するのは初めて。事務嬢さんが(を)お友達にする方ですから間違いがあるはずはなく、お話も面白いし、カウンター前にずらり並んだ大皿料理はどれを選んでも外れなしだし、お値段も良心的だし、何より事務嬢さんがめちゃめちゃ寛いでらっしゃるのが良い。あぁ、ここ、山口恵以子の小説に出てきそうだなぁ、とビールからの日本酒ですっかり気持ちくなりながら。