世に生まれ出ることに不思議に打たれていた。

 3~6限で高3漢文の授業……だったんですけれども昨日の日記に書いた通りに今日のメインは2限。授業を捨てて(翌日に回して)10時開始の東博『国宝展』のチケット購入に全力を注ぎます。日本の国宝の1割を占める収蔵89点を一挙公開の奇蹟……「っつっても展示替えがあって全部が見られる訳じゃないんでしょう?」と数人の先生には言われたんですけれども半分だって1/3だって奇蹟は奇蹟行かいでか観ないでかってなもん……なんですが、懸念が1つ。その「(会期中は)展示替えがあって」というのに但し書きがあって、「但し、刀剣については会期を通じて全てを特別ルームで公開します」という大盤振る舞いなんです。で、その大盤振る舞いが問題なんです。

 職員室横のPC室にヘルプの後輩数学先生と籠もる。私は自分のスマホで、ヘルプの後輩先生はPCで、チケット申し込みサイト入口を開いて発売開始5分前から待機です。10時00分00秒にその入口のドアを叩く!
 国語「すまぬな、礼は今月の『G』の払いでする」
 数学「いや別にいいんですけど、チケットってそんなに取れないもんなんです? 流石に念入りが過ぎません?」
 国語「(ふっ、素人め……)解らぬ。だが、世の刀剣女子のエネルギーは決して侮ってはならぬと私の直観が言っておるのだ」
 そうなんですよ。前述の「大盤振る舞い」が問題なのはそこで、特別ルームまで用意して刀剣を推し、あろうことか『刀剣乱舞』とコラボをするという。twitterでミュヲタのボスみたいになってるサークルの後輩(まっきょん)のtweets(及びretweets)を読んでいる限り、世の「刀剣女子」のチケット獲得のスキル、っつかエネルギーはそんじょの転売ヤーやダフ屋ではとても太刀打ちできないレベルなんじゃないかと……10時。
 数学「うわっ、重っ! 全然動かないです!」
 国語「だろう! 引くな、押すんだ!」
 結局、日付・時刻の選択画面には私も数学先生も割と直ぐに辿り着いたんですけれども、その選択をしてから次の画面に遷移するまでに長い待ち時間があり(画面にそれ用の時計が表示され)、数学先生は「遷移に待ち時間? 何これ凄っ!」と驚いておられました。遷移までの待ち時間は国語が4分、数学先生が1分で数学の勝ち。お陰で無事に(10時5分に)チケットを購入できまして、俄然東京が近づいてきたという実感です。因みに、後でTwitterを見てみたら10時10分の段階で既に遷移まで15分とかいう世界に入っていたようで、下手したら3限の時刻に食い込む可能性すらあったということですね。恐るべし、刀剣(女子)乱舞。

 10時5分以降は安心して仕事。授業4コマ、12月までの時間割変更案を印刷配布する作業、浪人中の70回生の答案添削。
 東京は近いし、仕事帰りにはユーミンのベストアルバムも買ったし、人生が楽しい。

 10/04の「自粛御膳」。
 小鉢2種〜ひらまさアラ煮〜しょうが奴〜一汁一菜。
 今夜はユーミンを聴きながら。ビールは勿論キリンラガーで、その後はとっておきの日本酒・熊本「産土」を開けてワインのように戴きます(用意した食べ物は完全に「四畳半フォーク」なんですけど)。

 松任谷由実ユーミン万歳!!』、★★★★★。タイトルどうよとか、また「かんらん車」が漏れた(!)、とか言いたいことは幾つかあるんですけれども、そもそも50年のキャリアでベスト盤を作って新旧のファン全てを完全に納得させるなんて不可能な訳でして。51曲のボリュームですので1回通すだけでも長旅が過ぎるんですけれども、あの曲この曲に身を浸す恍惚に飽きは全く来ません、ファンで良かった。さて、曲によっては楽器の差し替えまで行う手術をしたそうなんですけれども、幾つかの曲の「別物」感は確かにもの凄い。ユーミンイントロには結構自信があるんですけれども、例えば「Voyager」なんかは最初それと気づかず「えっ、新曲……?」ってなりました。
 そして、「別物」感と言えば、AI荒井由実ですよ。2022年の松任谷由実がAIで再現した荒井由実とデュエットする新曲「Call me back」です。結論から言うと、PVは微妙(生身に勝るものなし、を再認識)だったんですけれども曲は(80年頃のお蔵入り演奏音源も、2人? による歌唱も)良かった。山下達郎御大はAI美空ひばりを「冒瀆」とぶった斬りにしましたが、死んだ後で他人にやられる(これはもう、絶対「やられ」るでしょうね)くらいなら生きている内に自分たちで先手打っちゃえ、って感じだったんでしょうか。東京大学のHPには、大学院情報理工学系研究科による(歌声を人工再現する)技術開発についてのプレスリリースが公開されています。

〈せつなげだね〉

 森繁久彌他『親愛なる向田邦子さま』読了、★★★★。友人知人による追悼文のアンソロジー。読んでたら久しぶりに彼女のレシピの常夜鍋が作りたくなってきたので、豚肉と菠薐草とを買ってきました(生意気にも、生姜・大蒜は常に冷蔵庫に常備しているのです)。

 明日は2~6限と5コマ連続で高3の漢文の授業があるのですが、その中の2限の授業を、翌水曜日の別の先生に頼んで交換してもらいました。授業で生徒に理由を明かしたら笑われましたが、2限(9時55分~10時45分)の途中、10時から東博『国宝展』のオンラインチケット販売が始まるからです。時間割を確認して(っつか、私が作ってるんで頭に入ってるんですが)後輩数学先生の授業が無いことを確認した上で、チケット確保のための応援バイトも依頼しました。飲み会に舞台にと既に約束があるから上京を中止することはないですが、本丸である『国宝展』のチケットが取れませんでしたでは意味がありません。
 授業は4コマ、林香里の文章で中3の現代文。2019年に発表された文章、新しい!

 10/03の「自粛御膳」。
 小鉢2種〜秋刀魚塩焼き〜常夜鍋向田邦子風)。
 サーモン柵とボイル蛸の投げ売りとをコチュジャン和えにして、賞味期限が昨日切れてしまった秋刀魚と豚肉とを日本酒(今日はアンコール蔵の群馬「聖」)のアテに。向田邦子風の鍋は久しぶりですがそれ用の清酒に「あさ開」純米を180mlも使ってしまって罰当たり(家の料理酒が途中で無くなってしまったのです)。

ミツバチの羽音

 日付跨ぎで飲み遊んでたら(というのが飲み屋街ではなく書斎で出来るというのがとんでもなくGuiltyなんですけれども)、そら起きるのは7時を過ぎる。入浴、徒歩通勤、学校入り9時。授業準備・時間割作業、その他机仕事を2時間強。徒歩帰宅の途中のラーメン店「N」で野菜ラーメン(島唐辛子2辛を追加)。今日は、午後から天神に出ます。入浴、着替えて出発、バスで西鉄K駅へ。

 天神では先ず「ジュンク堂」、移転後の売り場面積は大幅に縮小しましたが、それでも愛着は博多駅ではなくここ。移転直後に初めて訪問したとき、配置が大幅に変わっているのにも関わらず、案内を見なくても大体何がどこにあるのか分かってしまうのは我ながら不思議でした(無事に10月下旬を迎えられたら、遂に聖地・本店にも訪問できます)。紙袋1つにギリギリ入る分量の本、ユーミンの特集された「an・an」も忘れずに。
 西鉄グランドホテル1階のバーラウンジ「GROTTO」は、ガラス越しに瀧の流れる庭園を眺めながらカフェタイムを楽しめる場所。ケーキセット2000円弱のホテル価格で敷居は高いんですけれども、足が長いんでたまに跨いでしまいます。氷珈琲の入ったアイスコーヒーが椀子蕎麦状態なので、元を取ろうとガブガブ飲んでたら店を出る頃にはお腹がたぷたぷになるというのが恒例。今回は、ユーミン特集の雑誌がお伴ですから、読んでるだけでリッチになった気分で珈琲のお代わりは1回だけ……だったんですが、その「an・an」のユーミン特集、全ての頁に服飾のブランド名・値段が書いてあるその金額が6桁は助走で7桁からがスタートみたいな世界だったんで終始「ほへ~」ってなってました。

 ホテルから徒歩2分、某ビル3階の小さなライブハウスにて今日のメインイベント。「ROOMS」でライブを観たことがあるのは倉橋ヨエコタテタカコ、レイラーニ(我ながらマニアック)、谷山浩子……と、今回が4度目だか5度目だかの新居昭乃。今日は、レコ発ライブ『Bee Flight Tour』です(新譜は未聴で、今日の物販で購入)。100人ほどの小箱(椅子席)でどこに座ってもよく見える・聞こえるので整理番号は無視して開演ギリギリの入場、ドリンクオーダーは烏龍茶。
 福岡は故郷ということもあってガチガチに緊張するそう(確かに、東京で何度か観たライブとは感じが違う……んですが、それは客席と舞台との近さの関係もあるかも)。最初、2度目辺りのMCは本当に声が震えていましたもんね。アドリブに対する客席との応答で即興の曲を作っていくというコーナー、実際の作業工程が(少しだけ)見えて面白かったんですけれども、緊張の余りに動作がぎごちなくてハラハラしていまいました。歌っている間は全く別人になるのは、先日の髙橋真梨子の時と同じ。
 新居さん、気づけばファン歴25年を超えました。『ぼく地球』から入った「アニソン歌手」のイメージはその後数年で払われ(最後に彼女の名前がクレジットされたのを観たアニメは多分『ガサラキ』で何と前世紀!)、以降は一貫して「素晴らしいシンガーソングライター」という認識で追いかけています……とは言え、今回のセットリストに『空の森』からの楽曲が全く無かったのには流石にびっくり。「仔猫の心臓」「バニラ」などが辛うじて懐かしいレパートリーと言えましょうか。そして新譜『ミツバチの羽音』、ライブで数曲聴いただけですが久々に好みどストライクのアルバムかも知れず(『Velsipo』以来かも)、帰って聴くのが愉しみな帰りの電車でした(コロナ仕様なのかライブは100分程度と短め、17時スタートだったので19時の特急に乗れました)。

 10/02は「自粛御膳をお休み、「もりき」で独酌。
 小鉢2種〜アコウ煮付。
 20時過ぎのカウンターではマスターのスマホを借りてFご夫妻が野球観戦、攻守交代のタイミングを見計らってご退店です(試合の続きはご自宅で)。ソフトバンクが優勝したら処々でセールがとマスターが言うので、初めて野球の結果にちょっと興味が湧きました。野菜が安くなるなら。

遠くの貴方の夢

 夜21時から、TQC東京大学クイズ研究会)の先輩・同期と小さなクイズの集まりをすることに(オンラインです)。15期のTさんが発起人、集うのが17期JTCYさん、18期オツカル様、18期私。夜の遅く(私にとっては深夜です)に動き出すなら、本格的な飲みは昼の内に済ませておくべきですね。

 土曜半ドンの通常出勤、授業は2限に文系東大コースの漢文があり、帰りのSHRまでの2時間でその添削・集計を終わらせます(担任の先生を通じて答案返却)。時間割の雑務その他の机仕事を終わらせて、退勤は13時半過ぎ。
 帰宅後にすぐ自炊準備。

 10/01の「ランチ自粛御膳」。
 豚キムチ炒め〜一汁一菜〜小鉢3種〜土鍋ごはん〜栗渋皮煮。
 611蔵目・岩手「あさ開」(純米大吟醸)。
 マロンは昨日の小料理屋「A」のお土産で、戴き物の「ほろよい」マンゴーピーチ味は63回生HさんがSUNTORYに入社して初めて開発した商品だそう。小鉢の冷奴に乗せた生姜佃煮は二日市「月空」(63回生Mくんのお父様)のお土産、御飯のお供の味海苔は69回生Yくんから。独りなんですが、人に恵まれています。
 飲んでる間に小料理屋「G」に電話。本日が毎年恒例の予約初日、来年のお節もここのお店の一人前食べきり三重を注文です。

 一般→小説→漫画、と酔いが進むにつれて本の難度が落ちていき、土鍋を洗うところまで終わったら既に時刻は16時です(コース風に料理を出して洗い物をして飲んで食って、とやってたら大抵2~3時間は使います)。お風呂に入って、書斎で1時間程書き物をして、アラームを20時半に設定して2時間程仮眠。起床後は、イカ納豆を準備してラップ冷蔵庫。書斎の机にランチョンマットを敷いて、小鉢2つに缶ビールとグラス(本田星陶所)とを配置したら21時、クイズスタート。

 10/01の「自粛御膳」。
 小鉢2種(モズク酢サラダ・豚キムチ炒めの残り)~イカ納豆~海鮮マリネ。

 Zoomに人生初挑戦。オンラインで早押しクイズを出し合います(今は、それ専用のアプリも充実しているんですねぇ)。私も、20問程ですが新作の問題をお披露目しました。私にとっての「クイズ」は就職以来20年弱の間ずっと定期テスト・校内模試・中高入試だったのですが、先日放送されたTV番組『ノーナレ』のクイズ作家特集をきっかけに「普通のクイズ」をちょこちょこと作るようになったのです。とまぁ、F高のクイズ研究会で出せるようなものではありません。前に書いたかも知れませんが、10年ぶりにクイズを作ろうと思って最初に出来た問題が、【1997年に発売された歌手・UAのライブアルバム『FINE FEATHERS MAKE FINE BIRDS』に収録された彼女のMCの中で、「指はちゃんとあった。右心房とかもちゃんとあって、大動脈もあった」とファンにその様子が報告された人物と言えば誰?】というものだったんですから(大学時代から知的能力や傾向が全く変化・進化・深化していません)。何が「普通のクイズ」だ、と言われるかも。
 今夜の3人はそういうのも丸ごと楽しんで下さる方々(ミレニアムの頃には「東大風」とかいう呼ばれ方をしていたクイズの傾向があったのじゃよ)だったので大船。ブランクが大きく勉強もしていないので他の3人ほどは答えられないんですけれども、それでも十分楽しかったです(答えられないと楽しくないような問題をそもそも作らないお三方なので)。4人での会合が終了した後も、日付を跨いでオツカル様とトーク。月末の上京でデート出来るのが現在の生きる原動力です。

びっくりばこ はじけます マロン マロン マロン

 土井善晴中島岳志『料理と利他』読了、★★★★。
 中3の国語Ⅰ(現代文)の授業が4コマ、合間は浪人生添削その他の机仕事。浪人生、東大・京大勢の中で定期的に送ってくるのは15人程度でそう多いわけではないんですが、今年度は週の授業が19コマ(と特講1コマと)あってちょっと忙しいのでやや負担が大きく感じられます(絶対断りませんけど)。昼休みの時間は学校近くのスーパーに徒歩往復して食材の購入(進路指導室の冷蔵庫を借ります)。

 殆ど使っていないLINEに珍しく誰かの投稿通知。何ぞと思って開いたら、あらご無沙汰の小料理屋「A」のママさんが、美味しそうなマロングラッセのお写真を投稿なさっており。見た瞬間に矢も盾もとなって、今夜の予約を入れてしまいました。小箱なので毎回訪問したいときは事前に連絡するんですが、臨時休業だったり満席だったりで暫くご縁が無く、今夜の来店は半年とかじゃきかないスパンを経ているんじゃないかな。

 9/30も「自粛御膳」をお休み、久しぶりに小料理屋「A」へ。
 お料理はいつもの通り夢の小鉢三昧。具体的に書けば、最初が酢漬けの茗荷・梅、次が栄螺のグラタン、それから小さなおでん、佃煮に高菜炒め、香の物、最後は鶏胸肉1枚にチーズを挟んだ揚げ物をペロリ。最後のマロングラッセは絶品で、お土産に2粒戴きました。大満足。第7波で客足激減というお話に対して反射的に「これだけ美味しいものを出して?」と言ってしまいそうになりましたが、当の自分がご無沙汰だったわけで。遠くない内に今度は誰かを誘って行こう、と。

伝えなきゃいけない気持ち 3年後

 上京2日目(10/21)の夜は56回生「いつメン」と飲みの打ち合わせ中なんですが、普通に仕事のある平日だから彼らの動きが見えず。住商Kくんは20時までには着くと言っててこれは一次会途中参加、某塾館長のYくんは夜が仕事の中心だから来られても二次会以降、フリーのライターOくんは予定が定まらず、定時上がりが期待出来るのはエンジニアNくんくらい。これで居酒屋の予約を取るってのはなかなか難しいのですが、それでも思い切ってお目当ての居酒屋(行けたらこれが初訪問)に電話をして、19時から4人の予約を取ってしまいました。平松洋子さんが本の中で絶賛していた海鮮居酒屋です。単品注文だから揃って始めなくてもいい、開始時は私とNくん、Kくん途中参加。Oくんが来られなくなったら……誰か別の人、誘えるかなぁ。

 職場にて。
 3年後に迎えるF高75周年の記念行事、の一環として発行される記念誌の編集を丸投げされる。この令和の世に、無償で。50周年で記念誌を作成した時の資料はと問えば、新校舎建築時の混乱で行方不明になったとの返事。0からやれってことか、怨。職員室で中高両教先生から「3年後の完成を目指して」と言われ、反射的に「3年後に僕が居ると思うな~」とジト目で返して爽やかな笑いを呼ぶ朝。今読んでる本のタイトルに「利他」の語が入ってるのにも煽られてる感が。

 中3の授業が4コマ、放課後に職員会議。昨日自炊をした分、今夜は外で楽をすることに。

 9/29は「自粛御膳」をお休み、二日市の焼鳥「月空」にて読書独酌。
 蛸茗荷味噌和え〜和牛モモ肉タタキ風カルパッチョ〜串7本。
 帰りの西鉄K駅で食材の買い込みをしていたら、売れ残りの大阪寿司が安くなっているのをつい手に取ってしまう。で、それを肴に自宅で軽く飲み直し。

やっぱり東京へ行こう 東京へ行こう 東京へ行こう

 清水ミチコカニカマ人生論』読了、★★★★。

 10/20(木)からの上京2泊3日を正式に決定。20日の夜は70回生Kくんから誘われた飲み会(幹事私)、21日のお昼は63回生我らA組Eくんとランチの後で舞台『キンキー・ブーツ』、同日夜は56回生「いつメン」との飲み会を計画中、22日は朝からオツカル様と(!!!)カラオケに行ってその後ランチ……とぎゅう詰めなんですが、観光的な意味の本丸である東京博物館『国宝展』の予約詳細が(チケットは10/4に発売なのに)まだ発表されません。激戦必至、チケット取れるかなぁ。

 高3Aの漢文(センター過去問演習)、それ以外は授業準備と浪人中の70回生の依頼添削という机仕事。16時から東大漢文理系特講が1時間、その後職員室で答案の添削を50%(残りは翌未明の書斎で)。
 本来なら翌未明に添削を控えた夜は自炊をしないのですが、母君にお供えする御飯の冷凍備蓄が切れそうなので今夜は自炊、謂わば「せざるを御膳」。土鍋で栗御飯を炊く準備だけして、他は作り置き・残り物で誤魔化します。

 9/28の「自粛御膳」。
 味噌汁〜鯛煮付け〜栗ご飯〜小鉢2種。
 610蔵目・岩手「浜千鳥」(吟ぎんが 純米吟醸)。
 味噌汁・煮魚・小鉢の玉蜀黍は残り物、小鉢のもう1種もモズク酢に温玉を落として小葱を散らしただけの超手抜き。旨いかは措いて、全部酒に合うんで無問題です。洗い物は面倒臭い。

む~んな気持ちはおセンチ

 スマホ、5時半に管理職の先生から着信。勿論既に起床から時間は経っていましたので迷惑ではないのですが、この時間の着信は時間割に関する異常事態ですので覚悟は必要。外は暗くまだカーテンを開けていなかったのですが、稲妻の音で大体の想像はつきます。
 大雨で西鉄とJRとがストップ。始業を2時間遅らせて、中高6学年全部の時間割を4限に縮めることが出来るか、というご質問。6限若しくは7限の時間割を単純に2コマ・3コマ分減らすだけ……にはいかないかも知れない、何しろ高校は5クラスですので4限に縮めるというのが難しい、而も、本日火曜当日の変更ですので水曜以降の先生に前倒しで授業を行う(火曜のコマと翌日以降のコマを入れ替える)のは不可能。
 管理職先生からの出来るかのご質問には即答しかねる訳ですが、更に難しいのはこれが「ご質問」ではないという事実でして。
 私「出来るかどうかと仰有いますけれども、6時までには全校メールで生徒に通知するんですよね?」
 管「ええ、実はそのつもりなんです」
 私「でしたら、3限開始の4限授業、時間割は投稿後に発表するので6限若しくは7限の教材を全て持参すること、とお伝え下さい。時間割は、物理的に組めなくてもこちらで何とかしますんで」
 管「宜しくお願いします」
 私「あと、線路の復旧が間に合わなかった場合に本日が休校になる可能性はありますか?」
 管「えぇ、実は」
 私「では、2種類の時間割変更案を今から作ってお送りします。休校の場合の水曜以降の調整は難しくありませんが、3限開始については何人かの先生に無理を言うかも知れません」
 管「具体的には?」
 私「2クラスの生徒を合同講義室他の大教室に集めていっぺんに授業して貰う、とか」
 管「あぁ、成程、そうしたら5クラス4限も可能になるということですね」
 無理を通すなら道理を引っ込める、単純な話です。即座に書斎に移動、本日の時間割を開いて中1~高3の短縮授業の時間割パズルに取りかかりました。先ずは本日休校のバージョンでこちらは10分もあれば終了する所謂「分殺」。4限短縮の方が難し……いかと思ったら、何だか奇跡的に巧いこと言って、全学年単純圧縮が30分強で終わってしまいました。書斎に向かう前にお風呂にお湯を溜め始めたのですが、パズルが終わって(管理職先生に変更後の時間割をメールでお送りして)もまだお風呂の準備が出来ていなかったくらいの早さです。ラッキー。

 入浴後に着替えてタクシー出勤。7時過ぎに職員室入り。パズル自体は簡単でも、それを職員室白板にメモしたり非常勤の先生方に連絡を差し上げたり、と身体を使う雑務が割に沢山あるんです。8時半の始業(職員も通勤出来ない人が多くて「始業」の雰囲気ではありませんでしたが)まで時間割の作業に追われ、今日の授業(3~6限で高3漢文)の板書準備が始まらないまま9時を迎えてしまいました。
 西鉄・JRとも早期に復旧し、11時始業で学校が動き出し。45分に短縮した4限授業です。色々あって板書準備は11時過ぎの授業開始の直前までかかり、いざ授業に行ったら事情通の高3から「お前が『時間割が組めません』と一言言えば今日は休校だったんじゃないのかああん?」という視線で見られ、久々の踏んだり蹴ったりに「舎畜」のどM精神がゾクゾクと疼きました。
 退勤時、晴れ。

 9/27の「自粛御膳」。
 肉野菜炒め〜秋刀魚塩焼き〜味噌汁〜野菜2種。

見せてあげましょ 泥仕合 ハァー嫁津波

 中3の授業4コマ、内山節の文章(教科書教材)。
 職員室机上に堆く積まれている書類の山を或る先生は「地層」と仰有るんですけれども、本日、私の机上の「地層」の下の下から、随分前に届いた70回生(東大・京大に向けて浪人中)の封筒が幾つか出てきて卒倒しそうになりました。大至急で添削を終えて返送。そう言えば数年前、高3の授業を担当した某卒業生が「合格体験記」の原稿で、池ノ都は添削の返却が早いけれども答案は直接渡さないと(机上に置くだけだと)「地層」に埋もれて返ってこない可能性がある(大意)と書いていました。皆さん、お気をつけ下さい(反省無し)。

 『関ジャム』のユーミン山下達郎撮れ高を期待するのは無理筋でしょうが、それを措いても2週に分けて放送する程なのかな、と。いや、インタビューの受け答えは理知的だしニーズにも沿ってるものだと思うんですけれども。

 9/26の「自粛御膳」。
 トマトスープ〜野菜3種〜鯛煮付け〜マグロ納豆。
 609蔵目・岩手「龍泉八重桜」(匠 雄町 純米無濾過生原酒)。
 野菜3種(トウモロコシ・ゴーヤ酢の物・もずく酢サラダ)のお皿として、私の「推し」の作家(作陶家)さんである田原崇雄氏の「Tシリーズ」を解禁。箸置きもビールタンブラーも崇雄氏のお作で「おしまみれ」の恍惚。

みんなちがって、みんないい。

 平松洋子『味なメニュー』読了、★★★★★。

 中津のホテルで6時起床、新幹線は9時なので余計なことをせずに荷物をまとめて入浴、チェックアウト7時。ホテルから中津駅まで歩く途中でチェーンの蕎麦屋(24時間)があったので朝食におぼろ蕎麦イカ天トッピング、510円。客は私だけで、ワンオペのオバチャーンにキャッシュオンで支払い。3分ですすり終われます。
 地下鉄で新大阪駅に移動した後、時間が少しだけあったので駅地下の「ミスタードーナツ」でモーニングセット481円。注文時にホットコーヒーのサイズを聞かれて一瞬「?」となったのですが、エスプレッソマシーンで1杯ずつコーヒーを挽いて出す店舗で、つまりホットのお代わりが無いのだそうです。そういう店舗は初めてでへぇ、となりました。サツマイモを使った季節物のドーナツ、美味。そう言えば最近ネットで、お年寄りがカフェで「ホット」とだけ注文したらそれが「ホットコーヒー」を指すというのが店員には伝わるはずがない(お年寄りの方がおかしい)というのが話題になっていました。私は「ホットっつったらホットコーヒーに決まってるだろ」世代の人間なのですが、例えばスタバとかで一番売れているメニューは「本日のコーヒー」ではないということなんでしょうね。喫茶店で最も頼まれるメニューが基本のコーヒーだという感覚が古い、多様性の時代ってこと?

 昼過ぎにK市に到着、そのままタクシーで学校入りしてデスクワークを夕方まで。帰宅後に入浴、18時を待って「もりき」へ移動。マスターにお土産をお渡しするまでが旅行です。
 
 9/25も「自粛御膳」をお休み、お土産を渡しがてらの「もりき」訪問。今回はマスターにではなく、パートナーのHさんに「ようじや」のハンドクリームをお持ちしました。
 小鉢2種〜冷製茶碗蒸し〜秋刀魚塩焼き。
 鰯のなめろうを注文したタイミングで団体さんが来た(忙しくなる)ので、家で仕上げる(味噌・生姜汁・柑橘を併せて混ぜる)だけの状態で持ち帰らせてもらいました。自宅で、山口土産の日本酒を開栓してアテに。
 608蔵目・山口「杉姫」(純米吟醸)。