おいしいね~傑作物語

 和山やま『カラオケ行こ!』読了、★★★★。面白かったですけど、このタイミングで読んだら本当にカラオケに行きたくなってしもうてかなんな。

 高2の現代文5クラス。定期テストを返却したら、或る理系クラスで「早っ!」と驚かれました。どこがよ。「テスト採点12時間、今はテスト終了から40時間。ここは理系クラスですけど、12と40との間に不等号置けます?」と返したらお生徒さんたちは笑っていました。テストを返却する日は、センター試験の演習をすることにしているので授業中の私はいたって気楽(っつか、何もすることがない)。こういう時は、授業終了時の号令を取りやめることにしています(働いていない人間には頭を下げさせない)。
 大変だったのは高3が自主的に提出してくる過去問の添削の方で、高3校内模試・高2定期テストの期間はそちらの採点を優先するから添削をストップします、と言ってはいたのですがまぁ持ってくる分は持ってきますからどんどん堪っていってたんですね。それを今日からガシガシと添削。

 何故だ。私のスマホのニュースに、宮崎の繁華街で3日前に日本酒バーがオープンしたという「ひなた宮崎経済新聞」の記事が流れてきたんですけれども。寡聞にして存じ上げない新聞の割とマイナーっぽい記事までビッグデータに「オマエ、コレ、スキダロ」と言われてるの?
 はい、好きです。
 エンドレス・ミーの罠にまんまとハマって、思わず宮崎大学医学部2年生であるところの教え子70回生Fくんに「飲みに行こうぜ~」というメールを送ったら二つ返事だったので、今月末に本当に宮崎に1泊2日の旅行をすることが決定してしまいました(仕事を調整して、平日に行きます)。

 さて、今夜は若手数学先生に「飯ハラ」をば。K市でいちばん美味しい懐石「G」の月替わりメニューを一緒に食べながら仕事の話をあ~だこ~だ言うんですが、私の方が10歳弱年上でお金をたくさん出すので数学くんは気を遣わざるを得なくなりこの立場差がハラスメントになるというシステムになっております。
 先月の「祇園本場京料理ミシュラン一つ星でっせ店」の1/3の値段で、正味それより繊細美味なコースを堪能できるんです。「G」のカウンターは広々、多分本を読んでも怒られないから独りで予約しても良いんですけれども、ここの料理だけは誰かと驚き(と感動と)をその場で共有しながら食べたいのです。

 日本酒は踏破済のものしかなかったので、帰宅後に「日本酒チャレンジ」。今日のお酒は全然美味しくなかったので名前は秘すことにします。

難しいこたァ 抜きにして ま、一杯どうです

 コロナ禍自粛生活が始まって半年超、福岡の新規感染者数がすっかり落ち着き、逆に気分が緩むのが怖い今日この頃。そんな中、過去12年間の日本酒三昧生活を振り返りつつ毎日新しい蔵のお酒を1種類以上飲むという「日本酒チャレンジ」もソフトランディング、前回予告した通り、いよいよ今日8回目の更新(240蔵)を以て正規の形としては終了したいと思います。
 実際には、セラーにも冷蔵庫にもまだ未踏破のお酒が入っています(10数蔵)しその中には秋田「花邑」とか静岡「磯自慢」とか所謂「錚々たる」も含まれていますので、明日以降も暫く新しい蔵のお酒を飲んで数は更新しますが、これが尽きたら(これまでの30蔵毎のリストアップに倣った)270蔵を待たずしてお仕舞い、要するに明日以降は拾遺・延長戦です。踏み台みたいにしてた「上善如水」まで20年弱ぶりに飲みましたからね、もう十分以上に楽しみました。
 と、いう訳で。
 辛口やキレはノーサンキュー、上善如水とか言うなら水飲んどけと思う人間です。甘くてトロッとしてたり、酸が残ってたり、という王道off courseなタイプの酒に惹かれる人間ですので、集めた銘柄も評価もそういうものです。悪しからず。
 ★★★★★ 畏、飲んだら減るのが唯一の欠点、畏れ多過ぎて近寄れない。
 ★★★★  秀、家のセラーに1本あれば最高、背伸びして買っちゃおう。
 ★★★   優、居酒屋に置いてあったら信頼、普段使いはちょっと贅沢。
 ★★    可、1杯だけ飲んで次からは焼酎、世界線が当方とは異なり。

【★★★★】
福島「奈良萬」(純米生酒 おりがらみ)
岐阜「射美」(純米酒 山田錦
愛媛「川亀」(純米吟醸 中汲み 無濾過生原酒)
福岡「百年蔵」(スパークリング清酒 あわゆら)

【★★★】
青森「如空」(特別純米酒 金ラベル)
秋田「阿櫻」(ひやおろし 特別純米 雄町)
秋田「一白水成」(特別純米酒
秋田「高清水」(デザート純吟)
岩手「菊の司」(季楽 特別純米 茜)
岩手「堀の井」(純米大吟醸 吟ぎんが)
岩手「悠楽」(純米 美山錦)
宮城「鳳陽」(大吟醸
埼玉「神亀」(純米 Light 生)
新潟「上善如水」(特別純米
新潟「緑川」(清酒 ワンカップ
富山「勝駒」(純米吟醸
富山「銀盤」(純米吟醸
滋賀「萩乃露」(特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ)
京都「加佐一陽」(特別純米
京都「蒼空」(純米酒 美山錦)
和歌山「黒牛」(純米酒
和歌山「雑賀」(純米吟醸 雄町)
兵庫「奥丹波」(旺 純米吟醸
高知「土佐しらぎく」(ぼっちり 特別純米酒
福岡「寒北斗」(純米酒
佐賀「基峰鶴」(Greetings 純米吟醸酒
佐賀「万齢」(純米酒
長崎「六十餘洲」(純米酒 山田錦

【★★】
福島「稲川」(蔵出し原酒 にごり酒
千葉「稲花」(純米 かもし酒)

 本日、高2以下は定期テスト最終日。半ドンで終了後、試験前一週間から禁止されていた部活動、及び中学体育大会の練習(装飾・応援団)が再開され、学校内が賑やかになります。私は、昼過ぎまでに高2現代文の採点・集計を終わらせました。狙い通りの75点平均。ボーナス問題の得点を入れたら100点を取った生徒が1人居り、39点以下が該当する赤点の生徒は無し。出来過ぎですね。

 15時から年休を取って15時半に帰宅。入浴後、書斎で少しだけ書き物。16時45分に自宅を出て、17時開店と同時に飛び込んだお店は焼鳥「G」。
 ここは、カウンター7、8席の小店で、80歳を超えた元バーテンダーの店主が絶品の串を焼いてくれる穴場。腰が少し曲がり気味ですけれども矍鑠、「ウチは飲み屋だから酒も飲まん人は断るんですよ!」とお拘りが。突き出しはキャベツではなくてサラダやゆで卵や黍魚子やと前菜の盛り合わせで、それだけで最初の串が来る前に瓶ビールが2本は空くんです……と言っても、その内1/3くらいはマスターにあげちゃう。「ご一緒しません?」と言ったら絶対に断らないマスター、コップに3杯もプレゼントしたら、お礼と言ってハイボールを奢ってくれます(これがまたバーテンですから、もう)。

 止まり木に長居は無粋なので一時間ちょいで切り上げ、まだ18時半の街中(まちなか)をふらりはしご酒、定期テスト採点のご褒美ですね。次は、最近いたくお気に入りの日本酒バル「H」へ。絶対あると思ったらやっぱりありました新しい日本酒。千葉「甲子」、長野「木曽路」。お摘まみは150円から一口サラダなど作り方も値付けもお一人様に優しい。しゃーわせ。

 帰りに西鉄K駅のスーパーマーケットで少しだけ食材を買って帰宅、就寝21時。

もらいそこねても悪くてもゼロ マイナスはない

 3時起床、書斎で昨日の特講の添削を終わらせてから入浴、6時過ぎに出勤してデスクワークを色々。
 3限には高2現代文の定期テスト出題。試験中、開始15分後と終了15分前との2回、問題に関する質問を受け付けるため各教室を回ります。今回の定期にはボーナス問題として12の選択肢から該当するものを全て挙げるというのを出し、得点は「正答数-誤答数」とすると解答用紙に記していたのですが、質問に回った時に2人の生徒から「ボーナス問題の得点に負の値はあり得ますか?」と聞かれて笑ってしまいました。そうか、厳密には「但し、最低点は0点とする」と書く必要があったのか。
 午後は定期テストの採点をガシガシと。明後日の授業で返却すれば良いのでスケジュールはそんなにタイトではありません(採点は10数時間程度の作業ですので)。翌日返却となったら血眼を覚悟なんですけどね。印刷室で採点をしていたら通りすがりの先輩先生に「おっ、採点マッシーン、働くねぇ」とからかわれたので、「僕、先生の心臓よりは怠惰ですよ?」と返したら片付かない顔をされました。

 10/14の「自粛御膳」。
 豆御飯・鰤西京焼き・山芋漬け・小鉢5種。
 酒好きの救世主のように思える新発売の「一番絞り糖質0」をお試ししたところ、身体には良さそうです(100mlで23kcal)が、コクと味わいとは「一番絞り」よりも大分落ちます。日本酒は京都「蒼空」。

生きてるうちに来い! 生きてるうちに清志郎のライブ見ろ。生きてる矢野顕子も見に来い!

 矢野顕子さんが12/13(日)にNHKホールで今年唯一の「さとがえる」を開催。ちょうど作成が終わった第4回までの予定を確認したところ、12/11(金)の校内模試を採点したら12/12(土)は授業無し、12/14(月)は第4回定期テストの初日で私は出題無し、月曜は本当なら高3の授業があるのですがそれも外部模試で無くなっています。誂えたようなスケジュール、12/14(月)に年休を取れば、12/13(日)からの東京1泊、若しくは12/12(土)からの東京2泊が可能ということです。矢野顕子の生歌、もうそうそう何度もは聞けませんよね。今年のバックは小原礼佐橋佳幸林立夫
 後は職業倫理の問題ですか。

 昨日の日記に書いた通り、時間割は定期テストの監督が無いので、午前中を年休にして散髪に行くことにしました。行きつけ「G」に9時オープンと同時に飛び込みます。その行きつけから徒歩5分の場所に中華粥と豆花の専門店「S」があってそこが7時から開いているので、プティ贅沢な朝食をとりました。馬鈴薯の麻婆粥(ザーサイ小鉢付き)、食後にはアイスの豆乳ジャスミンティー(それで1000円超!)。
 行きつけの「G」は私と同じ年の店長さんが完全予約制でワンオペ営業、10年以上の付き合いなので話も弾みます。私は10年間全く何の成長変化もしていませんが、一緒に歩いていたら逆ナン(死語)されるみたいなイケメン店長さん(実話ですよ、前に一緒に飲みに行った時の話)は、その間にご結婚・長男次男ご爆誕という年輪、今やすっかりパパの顔です。共働きで家事も万端な店長さんには、母君の時のお食事や今の「自粛御膳」についてアドバイスを頂いたりも。

 昼から出勤。6限に東大文系漢文の授業があり、それを15時半の授業終了直後から17時までかけて根性で添削。17時からは東大理系漢文特講があり、その添削を18時~19時の職員室で3割方終わらせてから学校を出ました(残りの添削は未明の書斎で)。

 10/13は「自粛御前」をお休み、帰りに「もりき」に寄って独酌。
 マスターから馬で焼肉が出来ると言われて頼んだらまぁ量が多くてその先に進めなくなってしまい、これが四十不惑の限界と改めて知らされた格好……だったのですが一品だけで寝るのが勿体ないのと仕事の色々でちょいとばっかりやさぐれたいというのとがハイブリッドした結果、帰り道で「後乗せサクサク」を購入してしまう(ジャンクの極み!)など。
 日本酒は岩手「悠楽」(純米 美山錦)。

シコシコしているうちに 正男は2階が好きになる

 TwitterのTLに、文学部出身の教育者の方が「人文系の学問は趣味の世界」という認識が高校生に浸透しているのを嘆くツイートが流れてきました。その嘆きには共感しますが、「(高校生には)人文系の学問に国費を投入することは、アニオタや鉄オタに国家予算を与えることと大して変わらないように見えている」というフレーズには「?」と。「実学>人文科学」派に異議を唱える時に「人文科学>アニオタ・鉄オタ」と態々言うことのメリットがよく解りません。
 とまぁ、社会人未満の「舎界人」が集うアジールで面白い文章を頭の良い生徒と「回し読む」だけの卑怯な日々を送っている人間ですから、学問について云々する権利はないんでしょうけどね。

 さて本日、アジールは第3回定期テスト初日(高2以下。高3は通常授業)。私は6時入りして高2現代文の定期テストを作成しました。設問は全て頭の中にあったので、仕事の内容は、本文を印刷したり、切り貼りしてプリントを作成したり、ペンで本文に傍線を施したり、設問その他をタイピングしたり、という単純作業ばかり。2時間半で問題プリント(全4枚)は完成したので、1限の時間で解答用紙を作成しました。殆どの先生はこの解答用紙をパソコンで作成しておられますが、私は解答欄を作りながら解答時の手の動きや所要時間のシュミレーションをする意味で手作業、5ミリの方眼紙に行幅1センチの解答欄を定規と鉛筆とで作っていきます。流石に17年もやっていますので、適当に設問を作ったらB4サイズの解答用紙がぴったり埋まることが多いかな(料理の目分量のようなものでしょうか)。因みに、今回の設問は割とシンプル、文章間の横断は極めて限られた範囲でしか行いません(とにかく本文が難しいからです)。目指せ、平均75点。

 時間割係は基本的に定期テストの監督を行わないので、授業準備や校内模試の採点(日曜日に行われた校外生の答案)などのデスクワーク。3限には高3文系二次漢文の授業が1コマ、この添削は瞬殺。国語科の会議もありました。あと、第3回定期テストの途中ですが、第4回定期テストまでの時間割変更案、及び第4回定期テストの時間割は既に作成済み。そうしておかないと、次の定期テストまでの授業計画を立てたい先生のお仕事を妨げることになるからです。

 10/12の「自粛御膳」。
 豚しゃぶ鍋・小鉢5種。事務嬢さんから酢橘を頂いたので、かけ醤油と一緒に即席のタレを作って。
 日本酒は富山「銀盤」の純米吟醸

水は善く万物を利して争はず

 早朝から学校に入って7時~11時のデスクワーク。高3の授業準備をしたり、明日から始まる定期テスト(私の高2出題は3日目)の問題を考えたり、色々。

 11時半に試験場前に移動して、K市でいちばん美味しいピザ屋「W」へ。訪問の目的は11/1(日)の67回生との飲み会(文化委員長正副3名のご接待)の予約を取ることで、今日のランチ酒自体はそんなに意識していなかったのですが、最初に生ハムとビールとを注文したら恐らくこいつ飲みそうだと思った店員さんから「桃に生ハム、出来ますよ?」と囁かれて完負け、結局ビールをパイントで2杯と白ワインとを飲んでしまいました。料理の注文は桃と生ハム、マルゲリータ、ミネストローネ。11/1の予約はバッチリでしたけれども、我ながらマッチポンプ感が凄まじいですね。

 1回や2回くらい薬を塗ったからといっていきなり感覚が変わるわけもなくまだ両膝の違和感は(特に右足に)ありますが、ランチ後は試験場前~花畑~西鉄K駅、とリハビリ散歩。auショップで充電器を購入したり、スーパーで食材を買い込んだり。

 萩尾望都萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界~女子美での講義より~』読了、★★★★。萩尾望都の講義、聴いてみたいものです(ゲスト講師との対談形式で行われるよう)。因みに、この本を読んで、「漫画家の萩尾望都が東北地方に伝わる妖怪・座敷童の伝説に想を得た代表作は何?」という問題が出来ました。多分、既出でしょうが。

 10/11の「自粛お摘まみセット」は、刺身1点に小鉢4種。
 で、日本酒は「上善如水」(特別純米)。常々「なら水飲んどけや」と毒吐いている「上善」を、そう言えば私、社会人になってから一度も飲んでいませんでした。まだ日本酒を殆ど飲めなかった大学時代に飲んだ時の印象だけで語るのは誠実ではないと反省、飲まず嫌いだったり思い違いだったりしたらいけません。で、本日の「日本酒チャレンジ」で満を持して開栓したら、果たして「如水」ですよ。
 昔、吉田戦車の漫画に、水飴ならぬ「水味の飴」というネタがあって、味が全くしない飴的なものが口の中で徐々に溶けていく気持ち悪さを描いて読者の想像を掻き立てていたというのが記憶にあるのですが、あれに近いのかな。味のしない酒的な何かが口内にある(酒感はあるんですよ、これが味といえば味なのかしら)。
 チェイサーみたいに置いといたら、対照実験的に色んな日本酒の味が良くわかるかも……ってやっぱり私、毒吐いてますね。これと取り立てる程に嫌な部分も無いから積極的に★★(最低評価)にする理由が無いところも癪です、★★★。

 夜の独酌のお伴は音楽と歌詞カード。『EVANGELION FINALLY』、★★★★★。本編は本放送の当時、47回生の同級だったKくんに録画のVHSを借りた後、5話辺りで所謂「須磨帰り」、ロボットアニメは本当に無理なんです。が、音楽、特に今回のCDに収録されているVocal曲群には嵌まりました。ユーミンのバックコーラスだった(『天ドア』ツアーの映像作品にも登場した)高橋洋子の大出世に喜んだ思い出も(彼女に関しては、今の「大物然」も別の意味で好きです)。
 高校時代の寮の一斉学習は、前後半の学習の間に40分の休み時間があったのですが、その時はいつも部屋に友達を集めてUNOをやっていました。大貧民は二段ベッドの鉄梯子の上に正座するとか、結構酷いルールで遊んでましたね。で、BGMは私に任されていたんですけれども、当時はアニソン(OP・ED・イメソン・キャラソン)のサビだけ40秒ずつくらい編集したMDを作って、それをランダム再生していました(『鉄腕アトム』から『千と千尋の神隠し』まで40年分、全部で1000曲くらいあったかな)。曲名当てとUNOとを並行してやるという割と忙しい遊び方でした。

ハイ・ポーズ

 3時起床、書斎で書き物と仕事と。学校では1限に高3文系東大の授業があって2限の間にその添削、その後に年休を取ってタクシーで市内の「K整形外科」を訪れました。
 生徒の付き添いや見舞いやでは病院に行くことは少なくないですし、母君と同居していた時はしょっちゅうお連れしていたのですが、自分のことで病院に行くのは就職して以来2度目か3度目か。今回も病気ではなく怪我ですのでまぁ健康体ではあるんでしょうね。それにしても、3週間前に転倒した(石畳で両膝を打った)のが今も響いているというのはやっぱり「老い」なのでしょうか。

 土曜がいちばん通いやすいのでしょう(日曜休診)、待合は密密密で人がバッテラのシャリみたいに詰まっています。(コロナではなく待たされるのを)覚悟して座ったら果たして1時間強待たされました。
 診察室で先生に事情をお話しした後、レントゲンを撮ってもらって骨に異常がないことを確認(当たり前ですが、骨が折れていたらそもそも歩けません)、先生のお見立てでは膝蓋腱を傷めたのを放置したのが敗因だろうというもの。かなり出遅れているけれども薬でゆっくり治療することに(塗り薬が効くと伺って「へぇ!」となりました)。10分間の電気治療も施して頂きました、なかなか念入りです。
 塗り薬はチューブ型1種類、太い口紅みたいな形のものが1種類。一日に2回塗ることを勧められて特にお風呂上がりが効果的だと教わりました。私は朝と夕とに風呂に入るので、どうすれば良いかは一瞬で分かります。

 10/10は「自粛御前」をお休み、居酒屋「もりき」で独酌。
 松茸「以外」の茸をふんだんに使った土瓶蒸しはそれでも充分に贅沢な秋の薫り。他には鯖刺し、ポテサラ等々。
 秋田「阿櫻」(ひやおろし 特別純米 雄町)。

サインはV

 ヴァージニア二等兵異世界居酒屋「のぶ」(11)』読了、★★★★★。

 かなり前のニュース(苗場関連だったかな)で秋頃発売という文言を見て以来の情報解禁ですが、ユーミンが12月1日にニューアルバム『深海の街』をリリースするとのこと。更に、アルバム発売から10ヶ月後の2021年9月からツアーをスタート、2022年7月までの長い期間をかけて全国を回るとのこと。ツアーの最終日を50周年の記念日(最初のシングル「返事はいらない」の発売は1972/7/5)に合わせるかと思ったら、その後に神戸2公演を残しています。う~む。
 昨日観た録画音楽番組では、女性歌手のアルバム総売上枚数が日本歴代1位と特集されていました。太く長く、偉大の一言です。校内模試の採点は新曲「あなたと 私と」を流しつつ。

 3時起床、書斎で書き物と仕事と。出勤後は高2の授業が4コマ、合間に校内模試の採点を行ってこれは17時退勤時刻までに終了。120字記述に関しては設問の文言をそう複雑にしたつもりは無かったのですが、「抽象せよ」という指示が伝わらなかったか、若しくは「抽象する」というのがどういうことなのか分からなかったか、という答案が大半でした。難易度は「やや難」、出来は「例年並み」かな。平均得点率は45%あたりでこれは完全に予想通り。国語科恩師先生とよく「范文雀(半分弱)」という駄洒落を使っていましたが、200点満点で90点辺りの平均を出すというのが国語科全体の目標です。

 10/9の「自粛御前」。
 茸御飯・鯖カツ・小鉢6種。茸御飯は「素」を事務嬢さんから頂きました。鯖カツは九州物産フェアにて購入したもので、これのためにタルタルソースを買ってきました。完全なデブ活です。
 福岡「百年蔵」(スパークリング清酒 あわゆら)、博多唯一の蔵元で、ワイングラスで飲みたいだのという触れ込みだけで「期待薄」だったんですけれども先入観はイケナイ、一口飲んだ途端に被ってないシャッポをエア脱ぎしました、★★★★。

現前の形而上学

 高2の話。
 来週月曜日から第3回定期テストなのですが、私は高2現代文の平均点を75点(大体こんなもんでしょ、というライン)にしたい。前回の第2回定期では(大雨台風その他の休校で授業がぶっ飛んで)試験範囲が減った結果、平均得点がほぼ90点に近づくという失態を犯してしまい(いつもなら80点強を目安に作ってその通りに出すのですが)、学年団の某先生から「これじゃ、試験の意味ないんじゃないですぅ~?」みたいな軽口を叩かれる始末。もうね、絶対(いつもより7点ほど低い)75点にしてみせますから。
 ただ、そうすると、教材選択の段階からちょっと工夫が必要でして。次回第3回定期テストに向けて行っている文章は評論文が4つで、以下の通り。
 ・西谷修「問われる『身体』の生命」(東大98年)
 ・清水哲郎「死と向き合う」(京大06年)
 ・原研哉『白』(東大08年)
 ・内田樹「越境と巡歴」
 最後の内田先生の文章は入試出典ではありませんが、他3つより難しいと思います。このレベルの文章を各2限計8コマで解説して、その上で4つの文章を試験で読み解かせます。初見ではないので、当然設問は入試の問題より難度を上げます(というか、文章間を横断して理解させますので、当然難度は上がります)。これで、何とか75点に持って行けるんじゃないかなぁ、と想像。並の問題では、彼らは失点しません。

 高3の話。
 本日は第3回校内模試の初日(浪人中の校外生は日曜日に受験です)。国語の出題があり、私は今年度初めて作問・採点を行います。出題するのは第一問文理共通現代文で、出典にした文章は大澤真幸が7月に(國分功一郎との共著の中で)発表した論文の一節。
 民主主義が全体主義に移行する流れを概説した後、全体主義の指導者による「人民」の組織化と監視資本主義のAIによる「消費者」の組織化とは類比的であるということを指摘した箇所。最後の120字は、前述の「類比的」の内容を抽象させる難題です。これは、4割強の平均になるはず。

 高2Aで現代文の授業が1コマ、夕方前に届いた校内模試の答案は漢字だけ採点してから残りは明日。
 後者の漢字については、「現前」という熟語が高3受験生ほぼ全員の語彙の中に無かったことはちょっと驚きでした。そういう場合は「ゲンゼン」のカタカナを見て文脈から推測する……んですけれども、監視資本主義下におけるネットショッピングという文脈だったからなのか、「厳選」とカタカナから読み間違えた答案が続出で苦笑してしまいました。カタカナの読み間違いは模試や入試の「あるある」でしょうね。

 漢字のみの採点で学校を出るという不真面目は、全てユーミンを優先したからです。タクシーで血痰ネーミングショッピングモール「You meタウン」へ行き、タワレコユーミンの新譜(『刀剣乱舞』というアニメだかゲームだかの主題歌)、及び『エヴァ』の25周年ヴォーカルベストを購入。モールでは九州の物産展が開かれていましたがこれは北海道ほどの魅力は無し、鯖カツだけ購入しましたがこれはどこの名産だったっけ。

 10/8の「自粛御膳」。
 茸御飯・ゴーヤツナ和え・麻婆豆腐・イカ納豆・小鉢4種。
 茸御飯は事務嬢さんからの旅行土産の「素」を入れて炊くだけ、麻婆豆腐は「もりき」のお土産、ゴーヤツナ和えは準備済み、小鉢は並べるだけ(浅漬けが活躍)。と言うわけで、今日は包丁を一切使っていません、特別にやったことと言えばイカ素麺と納豆とを混ぜ合わせるだけですね。
 日本酒は福島「奈良萬」(純米生酒 おりがらみ)でこれがヒット、グラスに気泡がびっしりという炭酸系、麻婆豆腐にも納豆にも負けない甘さで久しぶりに★★★★。 

走ること 歌うこと もう一度 夢をかなえて

 3時起床、昨日の特講、及び少しだけ任意提出の過去問も添削。7時過ぎの段階でそこそこ(特に手と眼とが)疲れている上に、徒歩通勤で右膝が悲鳴を上げる。わしゃ身体ボロボロか。皇潤ユーザーか。
 水曜日は3~7限の250分をマスクしたまま走り抜け(授業で板書・喋りを休み無く)、終了後は何もする気が起きなくなります。先週は朝の内からおでん鍋の準備をしてから出勤しましたが、今日はそれをする気も起きませんでした(膝の痛みで我慢の閾値を超えたかな)。と、言うわけで。

 10/7は「自粛御膳」をお休み、夜は「もりき」で独酌。
 麻婆豆腐・山芋鉄板・燻製盛り。麻婆豆腐と燻製盛りとは量が多かったので、タッパーに取り分けて持ち帰らせて貰いました。途中、自宅徒歩2分の中華「H」マスターご一家がご来店(水曜日は定休日です)。伺えば、一粒種のご子息が20歳の記念、親子3人で川の字になって(止まり木横並びですけれども)日本酒デビューのお祝い、微笑ましいですね。
 愛媛「川亀」(純米吟醸 中汲み 無濾過生原酒)。

 幡野広志『なんで僕に聞くんだろう。』読了、★★★★★。最近、人生相談系の良著が多い印象。著者は癌を患った写真家、届いたメールの奥の奥にダイブして(意識的にだか無意識的にだか)書かれていない背景までをじっくり推理・想像してから、吟味推敲された文章(著者は語彙の無さを言いますがご謙遜、更に比喩卓抜)で返す。この誠実がそのまま相談者に届くことを願います(相談への返しは直截過ぎて多分傷ついたり理解出来なかったり逆ギレしたりする相談者も居そうなものです)。