なんぼかおいしかろ なんぼかおいしかろ

 OYSTER『新婚のいろはさん(4・5)』読了、★★★★★。優しい笑い。

 本日は授業が無く放課後の特講のみだったので、昼休みに年休をくっつけて職場を中抜け、自宅からかなり遠くの場所にあり一度行ってみたいと思っていたスーパーマーケット「A」に「旅行」することにしました(実際、F校からタクシーで片道2000円、帰りは自宅まで片道2000円の大贅沢です)。
 事務嬢さんオススメの「A」は、普通のスーパーでは売っていない高級魚や大型魚などが「市場(音読み)」状態で売られており、個人経営の居酒屋のマスターの姿がよく見られるそう。頼めばどんな魚でも捌いてくれるそうで、「××番でお待ちの方~!」という店員さんの呼び声が何度も聞こえてきました。見ているだけで愉しい。スーパーの中で野菜を中心に5000円程の買い物、外の広場のテント市で一人前の赤飯を買いました。

 タクシーで帰宅後、広々とした冷蔵庫に買ってきた食材を並べた(「詰め込んだ」に非ず)後、料理の下準備を。サラダの食材(オクラ・パプリカ・カニカマ)を刻んで、刺身を和えるソース(コチュジャン・酢・刺身醤油・胡麻油・白胡麻)を作ってどちらも冷蔵庫へ。これで、特講からの帰宅後にやるべき作業が、刺身の柵を切ってソースと和えるだけになりました。

 入浴後に着替えて、14時半に学校入り。時間割その他の机作業を終わらせて、15時半~18時で文系東大現代文特講。40枚超の添削を明日の朝までに終わらせる(未明起床)のは大変ですが、明日は休みですので未明添削は必要なく、午前中にゆっくりやればいいので気が楽。

 9/22の「自粛御膳」。
 赤飯・刺身コチュジャン和え・ニラレバ炒め・野菜サラダ・小鉢4種。
 438蔵目・長野「鏡花水月」(純米吟醸)。
 祝・野菜室と自動製氷機とがある生活。ニラレバ炒めはセブンイレブンで買ったものをレンチンしたのですがとても美味しかった。セラーの日本酒が全て未開栓だったこともあり、今回は2本連続で開栓しました(片方の「鏡花水月」は1合瓶ですし)。2本目の青森「情っ張」は未踏破と誤って2本目を買ってしまったもの。

僕の冷蔵庫

 本日は授業無し、早めに出勤して机仕事を片づけ、10時過ぎから年休を取って帰宅しました。本日、冷蔵庫搬入の日。
 12時到着の前に、冷蔵庫・冷凍庫に入っている食材を総て取り出します。冷凍庫に大量の保冷剤が凍らせてあったので、3時間ほど外に出していました(新品の冷蔵庫は、電源を入れてから2~3時間は物を入れてはいけないそうです)が冷凍食品含めて総て無事。業者さんは2人で、下取りも新品搬入も手際お見事。ちょっと前に家中の段ボールを「きびって」学校にポイしといたのは良かったですね、アレが無かったら大量の段ボールに業者さんも面食らったかもしれません。
 と言うわけで、冷蔵庫は170L→270Lの進化で、食材も酒もグラスタンブラージョッキ御猪口ぐい飲みも冷やしたい放題です。何より、野菜室があること(3ドア)と自動製氷機付きなのとが嬉しい。因みに、これまで電子レンジは旧い冷蔵庫(私の胸の位置の高さ)の上に置いていたのですが、新しい冷蔵庫(私より少しだけ背が低い)の上に置くのはとても危険だと言われたので断念。キッチンの中に新しく台を設置してその上に映すという家電の引っ越しをしました。
 冷蔵庫設置の前後で自宅の大掃除、居間のテーブルやソファの周りにとっちらかっていたもの(殆どが本)を書斎に移して種類別に本棚へ。他人が家に上がるというのは色々なことのきっかけになります。

 15時半に諸々終了、の後に入浴。着替えてJRのK駅に出発して、数学後輩先生と落ち合います。いつもならK市一の懐石「G」で月例のさし飲みですが、福岡県下緊急事態宣言中で店休故に仕方なく佐賀に出ることに。

 9/21は「自粛御膳」をお休み、基山の居酒屋「K」で後輩数学先生とお喋り。
 佐賀県鳥栖ばかりを攻めていましたが、K市から程近いもう一つの駅、基山にもJR駅徒歩1分の名店がありました。大将お任せのコース5000円は素材重視の量より質、店のドリンク全てが注文できる飲み放題3000円と合わせるとお高め予算ですが、たっぷり3時間超でほぼ2軒分の満足感。日本酒の揃いも充実で、流石に無いだろうと思っていた未踏破の蔵があったのにはお見逸れを申し訳なく思うばかり(その他に飲んだのは山口「東洋美人」、秋田「雪の茅舎」、佐賀「基峰鶴」、兵庫「龍力」……後は忘れて要は飲み過ぎ)。
 437蔵目・京都「英勲」(古都千年 純米吟醸)。最初、お運びの奥様に「メニュー外に『えいくん』を仕入れてます」とオススメされた時は、2週間前に飲んだばかりの静岡「英君」と混同して危うくお断りするところでした。同音異字の日本酒といったら、福島「飛露喜」と岩手「廣喜」と、というのが浮かびます。他にはあるのかな。

 K市の駅に戻ってタクシーで帰宅、健康睡眠。

この狭い部屋から 隠してたわけじゃないけど 大事なことを

 ……朝起きて、昨日の夜の一人飲みの後半の記憶がごっそりと抜け落ちて居ることに気づいた時には顔面蒼白。私、何をした?(若しくは、何をしなかった?)

 ①ベッド周りチェック……知らない間に怪我したための血がついてたり、変な物を枕元に持ち込んだりはしていない。
 ②枕元の携帯チェック……訳の分からない電話したりメールしたりSNS更新したりはしてない。
 ③洗い物チェック……全ての食器を洗って乾燥機のスイッチも押してた。乾燥機に入れてはいけないものも弁別してタオルで拭いて食器棚・冷蔵庫に戻してた。
 ……やるじゃん、私。飲んで吐いたりとかは絶対にないので部屋やトイレが汚れている可能性はゼロです。となれば、後は飲みながら読んでた本の処置……をチェックしようとして異変に気づきました。飲みながら読んでた本が3冊食卓の上にあるはずなのに、1冊足りない。周囲を探してみましたが見当たりません。

 記憶の無い内に書斎の本棚に戻したりしたのかなぁ、と書斎に入ったら、机の上に異変が。仕事用のUSBがPCに刺さったままで、さっき見当たらなかった本がPCの前に置いてあります。
 「???」の状態でPCを立ち上げた時に、脳裏にぼ~んやりと、「一太郎」の画面で文章に傍線を引く作業をしているシーンが蘇って来ました。「あら~、まさかね~」とUSBの中の「自作問題(未使用)」のフォルダを開いたら、PCの前に置かれた本のタイトルと同じタイトルのファイルがありました。開いて確認、私、模試のストック作っとるがな。あ~、そうと気づけばちょっと記憶が蘇って来た。読んでた本のとある一節でピンと来たわな、当該の箇所の文字数の見当をつけるために一行の文字数と行の列数とを数えたわな(頭があんまり働かないんでスマホの計算機アプリを使った記憶も)、行けるやんってなってそのまま書斎に……行ってない、滅茶苦茶急いで洗い物して、焼酎(「特茶」割り)のグラスとその本とを持って書斎へ……。

 そっかぁ、焼酎飲みながら本文をタイピングして、どこに傍線を施すか決めて、設問まで作ったのかぁ。スカッと忘れてたくらいですから虚心坦懐にその問題を見直せたんですけれども、傍線の箇所は再考の余地があるものの使えないことはない(予備にはなる)レベルのようです。
 1時間くらいかけて、問題の彫琢をしました。そして私は気づきました、寝てる間にこびとさん(←敢えての使用です)が仕事しててくれたとかいうあの靴屋、多分単なるワーカホリックアルコホリックだわ。

 我ながら呆れたもんですけれども、とにかく連休2日目の朝は書斎で模試の問題を完成させる仕事から始まりました。呆れたまんま作業して、呆れたまんま入浴して、呆れたまんま母君のお供えを取り替えて、呆れたまんま出勤して、呆れたまんま特講添削の残りと明日以降の授業準備とを。13時に仕事は終了。

 これで昼から「かしゃぷしゅ~」とか言ってたら明日には入試が出来てそうだったので(のに?)、今日は昼飲みは回避して徒歩退勤。学校から15分歩けば相当立派な美術館があるって、恵まれた環境ですよね。
 K市立美術館『九州洋画Ⅱ 大地の力』へ。美術館にとって悦ばしいことかは判りませんが、会期開始直後の連休中にも関わらず人が多くはなく、1つの作品の前で10分立ってたり後から何度か引き返したりしても迷惑にならない、というのは都会の展覧会ではあり得ない贅沢です(今回は、大正期の2作品、坂本繁二郎「魚を持ってきた海女」~御厨純一「髪を梳く」という並びが強烈でした)。お土産に、グッズコーナーでキャンバスアートも購入。リビングの壁に飾って意識高い系(現在、3作のキャンバスアートに、古屋兎丸水森亜土の真作が飾られています。眼福)。

 西鉄K駅に出て買い物、バスで帰宅後に自炊。新しい冷蔵庫の到着を明日に控えて、本日は庫内一掃の「偽八寸」小鉢三昧と相成りました。明日からは、大容量の冷蔵庫で酒もグラスもジョッキも全部冷やせます(冷やすべきは食材と頭となんでしょうが)。

 9/20の「自粛御膳」。
 鯖南蛮・生春巻・冷や汁・オクラ酢漬け・小鉢10種。
 436蔵目・秋田「山内杜氏」(純米)。

 山田真由美『おじさん酒場 増補新版』読了、★★★★。カウンターで常連のおじさん、という如何にもな東京酒場をルポ。著者が女性だというところからも解りますが、出てくるのは全ておじさんが似合い且つ女性独り客でも居心地の良いという懐を備えた良店ばかりです。1年半行けてない東京への恋慕が募ります。
 もう一冊読了した本は、件の模試の出典なので筆者・タイトルは内緒、★★★★★。入試や模試やに文章を使おうと思った(そういう一節を含む)本は大体が星5つ(80点以上)です。

ちょっとだけ広く見えるよ 冷蔵庫開けりゃ

 連休初日。

 昨日は近所の魚屋を開拓して「自粛御膳」の縁を増やし、今朝はまたもや通販で日本酒が届きました。火曜の飲み会(with同僚後輩@基山)までに消費する食材や(セラー入りを待つ待機組の)日本酒やで冷蔵庫はパンパン。昨日作った冷や汁のタッパーも場所を取りますし……つまり、コロナ禍で冷蔵庫の容量が限界になりました。
 元々は6年前のマンション購入をきっかけに独居のアルコール依存が酒類を入れるため「だけ」に手に入れた小さな冷蔵庫、これは正に実写版葛城ミサトだったんです。後に同居を始めた母君の食材が入り始めた(母君は癌の脳転移後の握力低下で炊事が不可能になられました)時には黄信号が灯りましたが、母君が極度の小食でいらしたことや自炊未満の私がその日消費の惣菜屋頼みだったこともあってこれも「黄信号」で終わりました。そして、再び独居に戻ったと思った途端に訪れるコロナ禍、四十不惑の手習いで遂に始まった自炊の食材に加え、日本酒の瓶が場所を取る場所を取る。
 本日、「ベスト電器」で新しい冷蔵庫を注文します。私(183cm)の胸の高さの冷蔵庫を、私の身長程度のものに買い換えられたら、と。

 5時起床、書斎で10時まで昨日の特講答案の添削(少し残りましたが、これは明日やります。連休万歳)。

 タクシーを呼んで、10時過ぎに「ベスト電器」へ。水分(っつか酒)を入れるための冷蔵庫しか買ったことのない人間に知識などあるわけもなく、売り場に行く前に入店後最初に目が合った店員さん(女性)に声をかけて「冷蔵庫の買い方、教えて下さいますか?」と。「どういった流れでご購入を?」と聞かれたので「一人用の冷蔵庫が、コロナ禍で始めた自炊に追いつかなくなったので、一人用の1.5倍がありましたら」と答えたら、横澤夏子の笑みで「分かります分かります、分かります~!」と3回言われました。そういうニーズ、多いのかな。
 林立する各社冷蔵庫、ですが先の「一人用の1.5倍」というニーズに合致する「1~2人家族用」と札のついた半端物は3種類しかありませんでした。先ず目につくのは1種だけ値段が極端に安いこと。これは、自動製氷機がついているか否かの違いです。そう言えば、Hさん家にお呼ばれする度に自動製氷が羨ましくなります。無論、「特茶」で焼酎を割ったならその日は休肝日みたいなことを半ば本気で思っているような人間に自動製氷機という危険は解っているのですが、折角買い直すなら性能の良い物を、と最も安い1種を候補から外しました。嗚呼、アル中アウトバーンいとゞ驀地。
 私「自動製氷機付きの2種類、若干の値段の違いがありますね」
 店「日本の製品か海外の製品かですね、日本製の方がやや(高いです)」
 私「日本製の方が性能が良いんですか?(←疑い)」
 店「いいえ、正直そこまでは。ただ、メンテナンスの都合のつけやすさは違いますね」
 日本製を選びました。製品の到着は明後日。10万円を持ってきていたのですが、商品と配送料(及び旧い冷蔵庫の下取り料金)とを合わせたら若干オーバーしたので、足りない分だけクレジットカード払い。

 帰宅後は、買っておいた鯛切り身を煮付けて昼から「かしゃぷしゅ~」の準備。

 9/19の「自粛ランチ」。
 冷や汁・鯛煮付け・松前納豆・小鉢4種。
 冷や汁は1回作ると「素麺→白米→汁のみ」と3回分は巡らないと消費できません。飲み物は「秋味」からの開栓済み日本酒。

 12時~14時でランチ。洗い物の後でお風呂に入り直して、書斎で書き物を少し。その後、酔い覚ましと腹ごなしとを兼ねてウォーキング90分……の道すがらのスーパーでまたもや摘まみを買い足し。

 9/19の「自粛夜食セット」。
 夜は小鉢9種類でサクッと……のつもりだったんですけれど、昼も飲んで夜も飲んでってのはちょっとやり過ぎましたかねぇ。宅飲みで「やらかす」ってのはどうかと思うんですけれども、私、久しぶりに「やらかし」てしまいまして……(詳細は明日の日記にて)。

突然段ボール

 何とか起床して8時半ギリギリの学校入り。本日は授業がないので、時間割・添削の机仕事をやったあと、11時に一旦帰宅しました。自宅近くの魚屋に初訪問して刺身・惣菜を購入。家では布施明様のライブ映像を流しながら冷や汁を作り、その後、溜まりに溜まった段ボールを「きびる」作業です。勿論、タクシーで運んで棄てる先は学校のゴミ捨て場……そのくらいの職権濫用は許されると思うの。ただ、この段ボール50箱超、殆どが日本酒通販の酒屋のものなので学校での人目は憚られます。そこで、数少ない家電店やAmazonやの箱でサンドイッチして「酒」の字を隠す……レンタルビデオ屋でエロいやつを借りるときに超文芸大作で挟むように……と書いて通じるのはオッサン世代だけでしょうね。

 「きびる」作業で大汗かいて、入浴後にタクシーで学校に戻りました(馴染みの運転手さん、段ボールの束を見て苦笑なさっていました)。戻ったのは段ボールを棄てるためだけではなく、東大理系現代文特講があるから。本日は2011年桑子敏雄、これは都市論ではなく時間論、解いている最中に2008年の宇野邦一と同じことを言っている(同じことが問われている)と気づけた受験生はどのくらい居たのでしょうか。初めてこの問題を解いたときは、作問者凄ぇなと読みながら驚倒しました。
 帰宅語に自炊準備(作り置きが殆どです)、布施明様を観ながら独酌。

 9/18の「自粛御膳」。
 中華前菜3点・冷や汁素麺・平目刺身・野菜サラダ・ゴーヤ茗荷ツナ和え・小鉢2種。
 435蔵目・長野「十九」(Arcobaleno 火入)。

冷たい 沼に身を沈めた

 昨夜はカウンターでサクッと1時間の後、帰って家でサクサクッと飲み直して、今朝はゆったり7時の起床です。今年初のホットをコーヒーメーカーで淹れてから昼間で書斎で仕事。12時から野菜を中心に数日分の料理の下拵えを済ませてから、13時にリビングで「かしゃぷしゅ~」……って学校はどしたのよ、といえば昨日決定済の台風休校。進度に遅れがあったそうで、飲んでる最中の14時の段階でK市はほぼ無風。「休校全然必要なかったじゃん!」かも知れませんが、まぁ念の為が大事ってことですよね。

 9/17の「自粛ランチ」。
 塩秋刀魚焼き・野菜サラダ・小鉢6種。
 飲み物は「秋味」~「赤霧島」。

 9/17の「自粛夜食セット」。
 だご汁・コールスローサラダ・小鉢2種。
 こちらはコンビニで購入しておいた台風用の「非常食」をつまみに。

 でもって私、はまっちゃいました。

 昼も飲んだし晩酌は控えめに……と思ったらお酒のお供にとWOWOW録画していた布施明の55周年ライブが良すぎて……続く語彙が出ないこれが沼だわと身体で解りました。途中のメドレーで明様が「Stardust」を歌い出されてこれは尊敬するザ・ピーナッツに捧げられているのかなぁ、と思いつつ聴いていたら次が「恋のバカンス」でしかもピーナッツ音源をコーラスに重ねて完璧。ここで沼に着水しました。

君の夢を 僕にくれて 沢山の 思い出と

 緑川ゆき夏目友人帳(27)』読了、★★★★。
 wako『サチコと神ねこ様(6)』読了、★★★★。

 授業は2限と5限と。合間に時間割作業や添削その他机仕事を。先日作っておいた金曜休校バージョンの時間割変更は結局役に立つこと(要は明日の休校)が決定、人並みに嬉しいんで、今夜は鳥栖で飲むことに(またかよ)。

 9/16は「自粛御膳」をお休み、鳥栖に出て居酒屋「H」で読書独酌。
 小鉢・刺盛り・茶碗蒸し・烏賊納豆・ミニピザ。
 気になってた人気店を調査(?)訪問。開店18時と同時に入って、カウンターでサクッと1時間。私以外の客は個室席に2組。美味しかったけれどちょいお高め、卒業生に全額奢りという用途ではちと行きづらいかな。自炊でよく作るのと同じメニュー(烏賊納豆)を注文すると、泥と雲との差に幸福度が爆上がり。ミニピザは餃子の皮、工夫ですね。

 コロナ前は卒業生(大学生)と飲みに行く(御馳走する)目的で年間に月給分くらいは使ってたんですけれども(まぁ、どうせ生徒から貰ったようなお金ですしね)、これが浮いたお陰で家電に独り旅にと生活が充実して充実して……んでも、そろそろ(美味しいものを食べてる姿を見ながら←これがオッサンの感性)教え子の近況が聞きたいです。

トモエを卒業した子は、小さい子供の心を忘れるはずはないのだから

 本日高3は外部模試2日目、私は授業無しで監督業務。今回の模試は共通テスト(←名称嫌)型でマークシート方式なんですが、2日目本日は「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B」がありまして。秋の初めのこの時期の監督は、数学の監督が楽しみなんです。
 最初に行われたのは「数学Ⅰ・A」(70分)。紛らわしいのですが、共通テスト(←名称嫌)の最初の数学には「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・A」という2種類があり、配られる問題冊子は前半に「数学Ⅰ」が収録され、後半途中から「数学Ⅰ・A」の問題が始まるのです。F校生は(志望大学の性質上)「数学Ⅰ・A」を受験するので全員冊子の途中を開いて問題を解き始めないといけないのですが、間違って最初のページの「数学Ⅰ」から解き始める粗忽が、まだ慣れていない秋頃には一定数以上居るのです。これは、2時間目に行われる「数学Ⅱ・B」も同じ(冊子の最初には「数学Ⅱ」という別科目が収録)。
 というわけで「数学Ⅰ・A」の監督を開始してから3分後に、机間巡視(授業中には絶対やらないんですけど)を舌舐めずりで。お~、居るわ居るわと近づき、後ろから肩をぽん、と。振り向く生徒の怪訝顔にニッコリと笑い返して、ページの右上端っこに印刷された「数学Ⅰ」の文字を指さす。アッと驚く生徒、愉しい。私は70回生現高3の担任団ではない(授業担当のみな)ので「肩をぽん」ですが、自分が担任をしているクラスの生徒の場合は手はグーですし向ける先は肩ではなく旋毛です。

 9/15の「自粛御膳」。
 牡蠣炊込御飯・温泉湯豆腐・烏賊納豆・生春巻・トマトモロヘイヤサラダ・小鉢8種。
 434蔵目・千葉「鳴海」(きもと 純米 スパークリング うすにごり)。
 1日1食とは言えちょっと多かったかも。嬉野の温泉水(専用の豆腐を入れて温めると白く濁ります)は、豆腐を食べた後は蕎麦猪口で飲むんですけれども、今夜は焼酎を割ることも出来るのか最後に実験しました(めちゃめちゃ割れました)。

 黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』読了、★★★★★。日本一売れた本です、内容については言及不要。「新装版あとがき」から一部だけ。
 【『LD(学習障害)の子どもを持つ会』のお母さまたちの中では、どうやら、私が完全にLDだった、という事になっていると聞きました。なんであれ、子どもが、のびのびと、明るく元気に大きくなって欲しい、と、ねがってる私にとって、そういう、お母さまたちも、『窓ぎわのトットちゃん』を読んで下さってる、と聞いて、うれしいと思っています。】
 唸りました。続く文章が【「私ってLDだったの?」と、このことを、もう少しくわしく、私の『小さいときから考えてきたこと』(新潮社)という私の本に書いたので、読んで頂いても、と思います。】
 「頂いたら」ではなく「頂いても」なんです。

二十年以上もここにいたんだぞ。

 毎回の授業で回収するプリント(高3センター演習は毎回解答用紙を回収して全員分を手で採点しています)の端にいつも質問を書いてくる某くん、前回の「好きな食べ物はなんですか?」の質問に「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」と返答したら俄然食べたくなり、スーパーで温泉湯豆腐の材料を買い込む(明日の夕食です)。「湯豆腐や」万太郎句が突然の死去の一週間前の作品だったのは脇に措いて。

 こちらは昨日の京大特講の答案、某さんが「何度も読む本は?」という質問。
 文章単位なら入試過去問・教科書教材の他に、藤田省三「『安楽』への全体主義」・内田樹「越境と巡歴」・原研哉「白へ」(評論)、大坪砂男「天狗」・筒井康隆「我が良き狼」・山田詠美「雲の出産」(小説)、上田三四二「武器について」・青木奈緒「月とうさぎ屋」・金子光晴「報償を求めない心」(随筆)等々ありますが、本一冊では皆無です。
 漫画は再読する、CDの歌詞カードを一冊と数えるならこれも再読する。でもそれらを除けば、就職後に再読した本は上田三四二『無為について』と藤田省三全体主義の時代経験』だけ。就学前は絵本や水木翁妖怪図鑑に、小学校進学後は1年生の学級文庫で衝撃を受けた木下夫妻の『ピカドン』や4年生の時に初めて買ったホームズ短編集に、はまり込んで無限反復状態だったですけれども。
 で、某さんへの返答は「今夜から『窓ぎわのトットちゃん』を再読します」といもの。偶然何気なく本屋で手を取ったばかりでしたが、この質問をきっかけに今夜から本当に再読をすることに(小学校時代以来です)。

 本日の高3は外部模試、私は授業が無く添削を中心に机仕事。後は、やりたくないけれども時間割の仕事がありまして。
 A「ねぇ、池ノ都先生、台風なんだけど……」
 私「来ません」
 A「(苦笑)休校とか、時間割変更が大変だもんねぇ」
 B「あ、池ノ都先生、たいふ」
 私「来ません」
 というのを4度くり返して好い加減ウンザリしたので、台風が朝から夕方にかけてK市上空をゆったりと通過していくという金曜日が休校になった場合の、土曜から来週にかけての時間割変更(全学年で変更が起こります)を作っておきました(元々の時間割変更案を弄るだけですので、30分もあれば終わる仕事です)。

 9/14の「自粛御膳」。
 牡蠣炊込御飯・平鱸味醂焼き・タン塩レモン・トマトサラダ・冷奴・もずく酢温玉・小鉢5種。
 醤油差しまで買っちゃいました、しかも刺身醤油用のと合わせて2種類も。しょってらぁ、ってなもんです。日本酒は、昨日開栓した群馬「HIZIRIZM」(美味)が炭酸系で早めに飲んだ方が良さそうなので、今日は新しいものは開けず。

 黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』が殆ど驚倒する程の絶品でびっくり。半分だけ読みました。

自分たちが求められているものがどの水準にあるのかが

 半ば「桃鉄」気分で全国の日本酒蔵のお酒を次々に試している1年半、遊びそれ自体が愉しいんですけれども、300とか400とか試していると、改めて自分がどういうお酒が好きなのか、が解ってきます。私の場合、元々「もりき」で(20代終わりに)「調教」されたのが最初ですから、そこが舌(脳?)を決定づけている訳です。それに基づいて10~20蔵程度挙げられる元々大好きな蔵……が、初体験の200だ300だの蔵を鑑に「改めて好き!」ってことが解るのも「○」ですし、稀に「うわ、ここの、好きなやつだわ!」というのがあるのも「○」ですし、「数撃ちゃ」ってのは悪いけど有益。

 佐賀「古伊万里 前」「光栄菊」、長野「小布施ワイナリー」、福島「奈良萬」、岐阜「射美」、岡山「燦然」、栃木「忠愛」「七水」「辻善兵衛」、山口「天美」「金雀」、埼玉「彩來」、千葉「総乃寒菊」、三重「田光」……等々が「うわ、ここの、好きなやつだわ!」となった蔵で、「もりき」を通さずに好きな味に辿り着いたことでちょっと大人になったような気分も味わえたり(という感覚こそが餓鬼だって証左なんでしょうけど)。
 で、今日開栓した1本もそういうお酒でした。

 さて。
 分かってはいても、実際に緊急事態宣言が決まったとニュースに接したらそれは心に来ます。取りあえず、9/26(日)から佐賀は古湯温泉、10/10(日)から大分は別府温泉、宿1泊を押さえました。どちらも翌月曜の高3が模試で授業が無く年休取得。別府では、地獄巡りのバスツアーも予約しています。先日、東京のまっぴぃと亀の井についてやり取りをしている内に、道祖神の声が聞こえてきました。

 高3の現代文授業が4つ、放課後には京都大学特講。京大はユマニスト渡辺一夫のエッセイで質・量ともにヘビー級です。
 センター試験の演習は10年本試験、中沢けい『楽隊のうさぎ』。これまで何度も解説した教材ですが、焼き物買い出し紀行にハマったコロナ禍を経て初めて、ここぞの食卓に古伊万里を出す百合子さん(食器店オープンの計画が進行中のプロ)の描写が(シーンや人物像が)これまでと違って見えました。実体験って、読書を変えますね。

 9/13の「自粛御膳」。
 牛しゃぶ鍋・スナップエンドウ煮・小鉢1種。
 433蔵目・群馬「HIZIRIZM」(雄町 生酛 純米大吟醸)。知らない蔵でしたが、前述の通りこれは美味しかった。群馬といえば「町田酒造」「尾瀬の雪どけ」「水芭蕉」「群馬泉」……くらいしか思いつかずなんですけれども、それらを超えて暫定1位、みたいな。