記憶の中から誰かの声が聞こえだす 本当はいつでも聞こえていたのかもしれない

 中学教頭英語先生から、随分前の中学入試の或る問題を問題集に収録したいという出版社からの依頼が来た、という連絡がありました(私、今年度も国語科主任なので)。私が作った問題だったんですが、その問題、19才の時にサークル(東京大学クイズ研究会)で作った問題のアレンジなんですね。そういう問題、少なからぬ回数出題していますし、ストックもあったりします。

 Twitterより1tweet140字。
 【当然ながら71回生高3は『さよなら絶望先生』を知らない。授業で扱う『世説新語』の一節に「黄絹=絶(黄絹→色糸→絶)」という言葉遊びが出てくるんですが、「甘いは砂糖」も「マジカルバナナ」も知らない生徒には説明が難しい。心底真顔で「それの何が面白いんですか?」と聞かれたら絶句ですわな。】

 授業は1限(高3文系漢文二次対策)のみで、扱った教材は前述の『世説新語』、私が作って出題した校内模試の過去問です(来週が第1回校内模試なので、国語の出題の概要を説明した後、過去問を解く授業をやりました)。2~3限の時間を使って添削。
 その後、前述のtweetに対してサークル(TQC)のJTCYさん(1期上)から「そのエピソード、確か昔サークルで出題しました」というリプライがつきまして。私、無意識裡に記憶してたりしたんでしょうか。やっぱり、サークルの影響が後々の仕事に残ってるんですねぇ。

 4限以降16時まではひたすら『合格体験記』の文章校正。その後、16時から高3理系東大漢文特講(今日は90年の韓愈を)、1時間だけ職員室で添削をしてから、答案を携えて帰宅。

 6/8の「自粛御膳」。
 ポテトサラダ・温玉モズク酢サラダ~鯖焼ブラックペッパー~一汁一菜~野菜2種。
 570蔵目・三重「酒屋八兵衛」(特別純米酒)。
 ポテサラは「肉や 一ノ劔」のテイクアウト。鯖は「進藤商店」の干物。

 詳細不明ながら大事件、飲んでいる途中で日本酒セラーが突然不調に(電源は入るものの、温度表示が消えて冷えも悪くなりました)。中身は全て冷蔵庫に緊急避難させ、取り敢えず明日業者に問い合わせることに。高額修理とか言われたら一回り大きいセラーを買い直すぞオラァ、と独りでキレ散らかしていたんですけど、洗い物まで全部終わらせた後、寝る前の未練で何度かコンセントを抜き差ししていたら何故だか直ってしまいました。何だったんでしょう。

問いが 叫ぶの だけど…

 7時半に出勤して板書準備。今日は2~6限が高3漢文でセンター試験の過去問(今日の教材は共通一次でしたが)。放課後は中3の男子トイレ掃除の監督。私、この掃除監督の仕事は余り好きではないので、出来れば毎回独りで掃除しちゃいたいところなんですけれども、そうはっきり言うのもアレなんで(自分の所属学年でもないし)、独りで掃除をするのは時々にしています。

 『合格体験記』の原稿の校正もやや本格化してきました。
 『名問の森』は「門」に非ず、と在学中の70回生理系に常々言い含めた甲斐、今年度は毎年発狂寸前になるまで続く「門→問」の無限変換がほぼ不要に(浪人69回生の文章の中に出てくるくらい)。あと、九医合格のある卒業生が年度当初は東大特講を選択し秋から九大特講に移ったことを「(特講のクラスを)下げた」と書いてきたところは「変えた」に修正しています。誤字非文表記統一等の表現だけに校正を絞り、友人の悪口以外は中身の検閲をしないという主義を曲げました。

 6/7は「自粛御膳」をお休み、肉料理「I」で読書独酌。
 小鉢・牛タン赤ワイン煮・野菜グリル~サイミン(自宅)。
 飲み放題はビールから(料理に合わせて珍しく)ワイン。帰宅後は、セブンイレブンで何となく買ってみたサイミンを(何でも売ってますね)。平松洋子のエッセイに出てきた「焼酎水割りに山葵を投入」というのをやってみたんですが、これは1回だけの経験ということにします(或いは、「もりき」から貰った山葵は調味料入りだったのですが、純粋な山葵だけだったら話が違ったのかも)。

白って200色あんねん

 姫野カオルコ『ケーキ嫌い』読了、★★★★。最も共感したのは「逆コース」の話。酒はビールから日本酒という順番で行きたいのに、大抵の和食では最初に日本酒に合う小鉢や刺身が出てきて、最後にビールに合う揚げ物が来るからそれを逆にして欲しい(大意)というもので、これは得たり。筆者は単品で注文するのかな。私は、例えば今夜がそうですが自分で一品ずつ出すときはビール→日本酒、という酒に合わせて順番を決めます。

 7時半出勤で板書準備、本日は授業が4コマで中3の現代文、教科書教材は港千尋「無彩の色」。「利休鼠」を好む筆者が論じる、日本文化における灰色の美。瓦の灰色の濃淡の多様さ、自然天候に応じその見え方が無限に変化する様子、近代以前の日本に灰色系の色名が多かったこと……と板書計画する頭の中ではアンミカがずっと「白って200色あんねん」タオル褒めてます。

 6/6の「自粛御膳」。
 明太マヨ冷奴~烏賊里芋煮~冷汁ぶっかけ素麺~野菜2種。
 569蔵目・山形「山法師」(純米吟醸 美山錦 生酒)。
 明太マヨを作ったのと素麺を茹でたのと以外は作り置き(煮物はスーパーのお惣菜)。薄切りにした豆腐に明太マヨをかけて大葉の千切りを散らす。周囲にミニトマトと明太子一腹を添える、これはビール。烏賊里芋の途中でビールから日本酒に移って、最初に〆の素麺を。まだ日本酒が行けそうだったので野菜のおつまみを2品。自宅でできる「逆コース」ですね。
 最初はイマイチだなと思った「墨廼江」は、日数が経ったら(あと、少し温度を上げたら)嫌いではない風味になりました。

イタリアン 食事に誘われ食べるのは いつもパスタとカルパッチョ

 先週の水曜、70回生Yくん(東大理三・元文化委員長)から、週末土曜にご飯を食べる店を探して欲しいという「食べログ」の依頼が。コロナ前ならよくありましたが、最近はそういう依頼が無かったので久しぶりです。
 前述の通り土曜日の夜、エリアは渋谷、70回生2人と69回生2人と(うち一人は女子)、夜に2~3時間ゆっくり喋ることが出来る場所がいい、予算は抑えめで。
 大学1・2年生だからお酒は要らないということでしょうが、それで2~3時間の滞在をしたいということはドリンクバー若しくはソフトドリンク飲み放題というのが条件だということですね。若い4人なら食事も沢山摂りたいところでしょう。ゆっくり喋るというのはあまり五月蠅く(騒がしく・明るく)ないお店が良いんでしょうか。
 ……等々考えたら無難なところで「タパス&タパス」の宮益坂店(ここは店舗によってコースの内容が違うんです)に落ち着きました。パスタをメニューから選んで食べ放題、それにサラダとピザとがついてきた上、ソフトドリンク飲み放題で2時間2380円(500円追加したら2時間が3時間に)。HOT PEPPERから予約する方法をお伝えしたところ、後で無事に店が取れたというご報告を戴きました。良かった良かった……んですけれども、「サイゼリア」に負けてたらごめんね、という気持ちもあります(「タパス」には詳しいんですけれど、めっぽう評判の良い「サイゼリア」の方は私全然知らないんです←訪問回数2回)。

 午前中からたらたらと仕事をやって(場所は書斎→職員室)、14時過ぎに切り上げて帰宅。今日は15時くらいから飲み始めることにして、昨日作った野菜の作り置きを幾つか引っ張り出します。

 6/5の自粛ランチ(?)御膳。
 野菜3種~二次会料理残り物~冷や汁
 568蔵目・青森「安東水軍」(特別純米酒)。
 「?」を付けたのは15時とかいう中途半端な時間にスタートしたから。野菜(もずく酢・大根ポン酢漬け・茄子焼き浸し)と冷や汁とは作り置きで、間に挟んだGuiltyな盛り合わせ(ニラ玉・竹輪磯辺揚げ・じゃがバター)は昨夜の二次会の残り物。実は、昨日は二次会もあったんです。数学科歓迎会を終えた後で合流した某教員団体、人に食べ物の注文を丸投げしといて全然食べない(飲むばっかりだった)から、申し訳(勿体)なくてお店の方に包んで貰ったのです。

 昼(?)に割かし沢山飲み食いしたんで、夜は胃に何かを入れる気にならず……だったんですけれども、昨日スーパーで買った鮪のサクの賞味期限が気になったので、鮪山かけ納豆を1皿だけ作って、瓶ビールと一緒に(結局、飲む)。

野菜をたべなきゃ 強くなれない 乾電池じゃ動けない

 土井善晴・土井光『お味噌知る。』読了、★★★★。作ってみたい味噌汁がどんどん増えていきます。

 1~4限で中3「現代日本の開化」(全4回の授業の最終回)を走って、13時の定刻退勤。
 行きは学校から徒歩、帰りは自宅までタクシーで、血痰ネーミングショッピングモール『You meタウン』へ行きました。書店とCDショップとを覗いた後、スーパーマーケットで食材7000円分(!)を買い込んで帰宅。

 入浴後に、今しがた買ってきた野菜を使って、明日以降の食卓に並ぶ作り置きを4品。
 茄子を切って皮目に(斜め縞模様の)切れ目を入れたらレンチン、めんつゆベースの液に付け込んだら「煮浸し」。レンチンの間に茗荷2本を千切り。
 茗荷1本千切り、胡瓜半分薄切り、ミニトマト6つを1/4カット、これに市販の(3パック1組の)もずく三杯酢を液ごとぶっかけたら「酢の物」。
 皮をむいた大根は1cm弱の厚さに切って全てを拍子切りに。大蒜・唐辛子・鰹節と一緒に漬け込んだら「ポン酢漬け」。
 茗荷1本千切り、胡瓜半分千切り、大葉3枚細切り、豆腐半丁、サバ味噌煮缶1缶。全てをボウルにぶちまけて、水・練りごま・味噌・白出汁と一緒に混ぜたら「冷や汁」。

 6/4は「自粛御膳」をお休み、数学科の若手先生歓迎会(若手2人・重鎮1人)にアテンド役として4人目の参加、会場は野菜料理「B」。
 野菜8種~魚料理~肉料理~ピザ2種。
 九州圏の進学校から転任のお2人は初年度から中1・高1の担任でご活躍。今日は保護者会もあったのでその慰労を兼ねました。福岡県はコロナ警報も解除で、「B」を始め方方のお店がだいぶ盛り上がっていた印象です。我々も盛り上がったのですが、後で重鎮先生から我々2人の飲みっぷりに若手2人が若干(嘘、お1人は相当)引いてたというのを伺いました。てへ。

いけますまい。

 早朝に起床して入浴、6時半のオープンと共にホテル横の喫茶コーナーで和朝食。早い内にチェックアウトをしたら、来たルートと逆コースで電車を乗り継ぎK市へ戻り、自宅(荷解き・入浴・お供え・着替え)経由で出勤はお昼。事務嬢さんに小皿を2枚、教務部長地理先生(時間割の仕事を少し代わっていただきました)にお酒のアテのお土産をお渡し。仕事は授業準備、浪人生の添削、時間割の仕事、それに「行かない歓迎会の幹事」。

 とある先生方が、某新任の先生の歓迎会をすることになったそう。で、5000円程度で飲み放題込みの良い店(出来れば個室)が取れないか、という相談が。こういうのは、新任の先生の好みに合わせるべきなので、4500円~5000円で2時間飲み放題コースが取れるお店で且つ個室に入れる居酒屋を6軒ピックアップして、そこのコース料理の一覧をプリント化して幹事先生にお渡ししました。幹事先生にその一覧を見られた新任先生、もうメチャメチャ幸せそうに迷われていたのでこっちまで楽しくなってきました。もう歓迎会が始まってる感じ。

 6/03も自粛御膳をお休み、お土産を「もりき」に届けるまでが旅行です。
 小鉢2種~鮪山かけ~酒盗~ぶっかけ饂飩~味噌汁(自宅)。

 真造圭吾『ひらやすみ(3)』読了、★★★★。
 緑川ゆき夏目友人帳(28)』読了、★★★★。
 幸田文幸田文 生きかた指南』読了、★★★★。地方新聞の人生相談コーナーの質問・回答集が興味深かったです。厳しくも優しいというのは月並ですが筆者の人柄、ですがそれより面白かったのは当時(1965年)の世間における「お金の貸し借り」のハードルが割と低かった(主婦が今で言う「ママ友」に借金するみたいなのがちょいちょいあった)みたいだという事実。実際、「男性は借金したら名刺に一筆でも書くではありませんか」だとか、「親たる者は、娘を嫁に出すまでに、借金の仕方、返済の仕方をしっかりと教えておく義務がある、と強調したい」だとかいう筆者の言。TSUTAYA貸本屋になり中古屋だメルカリだが流行る時代、不景気故の昭和回帰が社会に根付くなら、次は本当に借金術の教育かも知れませんね。

淡い色の瞳だ 真白でいる 陶器みたいな

 本日から1日半の年休を取って1泊2日の伊万里旅(初訪問です)。
 夜明け方に起床、入浴。鞄に着替え・本・CD・サプリメント等々を詰めて、母君のお供えを取り替えたら出発、早朝の電車で伊万里へ向かいます。K駅から鳥栖鳥栖から有田、ここまではJR。有田から伊万里までは松浦鉄道で30分というところ。

 9時過ぎに伊万里駅に到着、伊万里駅松浦鉄道とJRとで駅ビルが東西2つに分かれているんですね。何はともあれ伊万里観光の第一の目的地へということで、大川内山(焼き物の里)までのバスの時刻を調べたんですがこれが極端に少ない。1時間待つくらいならその時間を金で買うということでタクシーに乗って20分弱です。山間・川沿いの里を2時間強散策しました。
 幾つもの窯・直売所を訪ね(青磁が美しい「虎仙窯」で住宅用・お土産用と購入)、展望台(封鎖中)や登窯やと観光したのですが、いちばん印象に残ったのは集落の奥の奥にあった「岳神社」。参道というか急傾斜の山道を入口鳥居まで進んだ奥に見える石段、通りがかりにご挨拶した地元の方に「今から登るんですか? ここ、400段じゃきかないですよ?」と心配されて(威されて?)登ったら本当に500段くらいあって汗だくになりましたが、進んだ先の本殿は巨巌洞窟に押しつぶされそうな板敷に靴を脱いで正座参拝するという珍しい形で楽しい経験になりました。本殿裏には岩肌を削った下に地蔵がずらりでこちらも珍百景。喉にきく神社だそうなので、コロナ回避とカラオケ解禁とを祈願しました。
 帰りもタクシー、昼食をここでと決めていた店の前まで送ってもらいました。

 伊万里での昼食はやはり牛肉(ステーキ)だということで鉄板焼「つじ川」へ。ステーキ・海老・焼き野菜・スープ・サラダ・パン・アフターコーヒーのセット。
 シェフが目の前で焼いてくれる店なんて、何年ぶりの体験でしょうか。海老がついている珍しかったのと、ミディアムの伊万里牛が美味しかったのと、それ以外の全て(サラダのドレッシングもポタージュスープもパンも)が「懐かしい!」味だったのと、総じて満足。

 ホテルは駅から歩いて(昼食の店から歩いても)15分の所だったので、手荷物をフロントに預かってもらうために徒歩移動。その後、再び徒歩でホテルを出たのが12時過ぎ、ここからは伊万里駅周辺の街中散策です。ロングウォークを覚悟。
 先ずは、駅舎内の観光案内所で町の地図を貰い、ルートを確認。あぁ、これは3時間コースだな。

 駅を出て北上、目抜き通り(?)の入り口には左右に陶器の美人像。街を東西に貫く伊万里川には大きな橋が3本かかっていて、「相生橋」「延命橋」「幸橋」という名がつけられています(縁起橋だそう)。それぞれに陶器の人形が飾られているのを写真に収めながら歩きました。

 伊万里散策で最も面白かったのは「陶芸商家資料館」、通称「丸駒」という場所でした。
 白壁土蔵づくりの建物は間もなく200年を迎えるそう、江戸時代には1階が販売用の有田焼(所謂「古伊万里」)の取扱所、箪笥階段(狭いスペースの有効利用!)を上った2階が注文客が出来上がるまでの期間長期投宿をする客室、という用途だったそうで、それが「そのまま」残されている中にあがって空間を味わえるんです。雨戸・欄間・滑車(2階に食事膳を上げるため)等々当時のままを見学でき、しかもボランティアガイドさんから(古伊万里・有田焼・伊万里焼に関する)詳しい歴史語りが聴けるという素晴らしい体験をしました(無料なのが申し訳ない!)。

 縁起橋3本を西から東に向けて渡りながら、延命地蔵と呼ばれる場所をお参りし、最後は駅周辺エリアの東端にあたる場所にある「伊万里神社」をお参り。その後、今度は東から西へず~っと歩き、心なしか風に潮の匂いがしてきたような気がするエリア西端で「伊万里津大橋」を見学(1.5mもある立派な陶器の壺が)。
 この段階で大汗をかいていたので、近くのコンビニまで歩いてそこへタクシーを呼びました。ホテルまで送って下さった運転手さん(女性)は、朝イチで大川内山まで運んで下さった(里の散策ポイントを色々教えて下さった)方と同じ。今回は、私が行こうとしている「ドライブイン鳥」がアニメの聖地になって大人気だから念のため電話予約をしてから行けばいい、というアドバイスを貰いました。

 で、チェックインしたホテルの部屋でアドバイス通りに「ドライブイン鳥」に電話をして、よりによって不定期の(HPにも未記載の)店休日にぶち当たっているということを知って愕然としました。伊万里観光を決めた理由が、先輩地理先生が絶賛激推しているのを聞いている内にどうしても行かなければならない気がしてきたからだったんですけど。
 まぁ、リベンジ伊万里訪問の口実が出来たからそれはそれで良い! と気を取り直し、部屋で30分間じっくりネット検索、良さそうな居酒屋(串焼き屋)を見つけて電話予約をしました。対応時の(マスター氏の)印象で「当たり」だと見当。

 6/2は「自粛御膳」をお休み、旅行先の伊万里で串焼き「福吉」に。
 豆腐サラダ~イサキ刺~串3本~枝豆。
 リットル級の大生が780円という価格帯。お話好きのマスターはK市の焼鳥を制覇中だそうで、「雄源」「五右衛門」「鳥吉」などなど地元では馴染みの店名が続々。日本酒は佐賀県縛りで「七田」「松浦一」「能古見」を。串焼きのレタス巻き(380円)は美味でしたが超巨大、これだけで満腹でした。
 「ドライブイン鳥」の代わりに勘で飛び込んだここも再訪楽しみの良店(常連続々の愛され酒場)だったので、次の伊万里観光では2軒ハシゴかなぁ。

 タクシーでホテルに戻り、軽く飲み直してから健康睡眠。
 そうそう、飲んでいる途中に、58回生Fくんから6/18(土)の飲みの誘いが来たので即諾……ですけど、6/15(水)も6/16(木)も飲み会が入っているし、6/17(金)は福山1泊で山下達郎のコンサートだし、何だか遊んでばっかりだなぁ。

わかってくれた 憧れを追いかけて

 土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』読了、★★★★。来歴語りが新潮新書に。雑誌連載時は書くのに苦労した(というか出来映えに自身が満足していない)ことをご自身が前書きで明かしておられますが、それでも出版されるのは著者への世のニーズが高い証拠。私も味噌汁作りにはすっかり慣れました(一日一食ですので、一汁一菜をコースの〆にする形ですけれども)。土井先生の本は、もう一冊を並行して読んでいる途中です(こちらはレシピ本)。
 長崎ライチ紙一重りんちゃん(2)』読了、★★★★。ちょっと感動に寄せてきた! と驚きましたが最後はやっぱり。

 授業は1~4限の中3で、教材は夏目漱石現代日本の開化」(全4回中の3回目)。高2・高1に対して授業をする時よりはかなり丁寧に説明・板書をしていますが、さて、通じるでしょうか。勝ちを想像していますが、若干の賭けではあります。

 5限に相当する時間に、外部模試受験を終えたばかりの高3(理系東大志望者)に対して漢文特講を。通常、外部模試受験の日は特講が開かれないのですが、私は先週水曜日の特講をキャンセルした(浪人生激励会への出張で)ため、補講の形で設定したのです。開始10分前に教室に入って板書準備を始めたら、次々にやってくる受講者が……何と全員出席! 心の底から驚いて、「今日は模試よ? 模試の後に特講やるなんていうのは教員側からの虐待よ? なんで全員居るの? 真面目なの?」と半分真顔で聞いたら聴講生の皆様、楽しそうに笑っておられました。あ~、この集団、強い上に明るいわ、凄いわ。
 特講後の職員室で添削をガシガシ。これは集計まで全部終わらせて、返却答案を職員室担任団の机上に置いてから退勤します。明日は学校に行かないので。

 6/1の「自粛御膳」。
 小鉢2種~ホッケ開き~一汁一菜~野菜2種。
 冷蔵庫の食べ物・セラーの日本酒を整理。明日明後日は授業がないので、年休を取って1泊2日の旅行に行くのです。

溢れてしまう Material world 化石になっても流されないで

 最近発売された邦楽アルバム2枚。どちらも、K市のリアル店舗では恐らくどこも取り扱っていないだろうと思い、インターネットで(非Amazon)購入しました。
 後藤輝基マカロワ』、★★★★★。オツカル様の大絶賛猛プッシュを受けて聴いてみたらこれが予想以上に素晴らしい作品でした。藤井隆の(音楽プロデュースの)仕事に間違いは無いのだろうということは清水ミチコのライブでの偽CMプロデュース映像を観て判っていましたし、彼の(特に80~90年代の)所謂シティ・ポップへの通暁も聞いてはいたんですけれども、買って聴いてみるまで後藤輝基の歌声というのが全く想像出来なかったんですね。で、聴いてみた後藤さんの歌声、「甘い」というのは「あまい」とも「うまい」とも読むんですけれども正にそれで、マニアックな選曲も曲毎の素敵なアレンジも全てこの歌声ありきでそれに合わせてきてるんだろうなぁ、と。個人的には、宝生舞の「CARNIVAL」がこんなに格好いい曲だったなんて全然知らなかった! と驚かされました。
 おおたか静流『おとづれ』、★★★★。発売元から特注したので、特典CD-Rがついてきました(「アベ・マリア」「Roaming Sheep」「花」)。「Saja Dream」「水の恋唄」「悲しくてやりきれない」「密会」等々の代表曲カバーを含む新録全10曲。ギターの内橋和久・チェロの四家卯大ら盟友を含む大勢の参加ミュージシャンが彼女の「十音十色」を支えており、聴き心地良く聴き応え有り。ただ、4月以降、おおたかさんが全ての仕事(ライブ)をキャンセルなさっているのがどうも心配です……。

 私のコロナ感染以来暫く遠ざかっていた63回生Iくん(九大法科大学院)・Mくん(研修医)との3人飲み会、6月末に久々の開催が決定。Iくんが5月中旬に国家試験を終え、Mくんが5月の長崎県研修を終え、満を持してという感じです。月末土曜、店は福岡天神の人気店を押さえました(初訪問)。

 今日は2~6限で高3漢文センター過去問演習。ノンストップで走るだけなので身体は忙しいけれども(授業に集中さえすれば)頭はあまり使わず済みます。放課後の掃除監督や時間割業務を終えて定時退勤。

 5/31の「自粛御膳」。
 小鉢3種~鯵刺~一汁一菜~野菜2種。
 567蔵目・千葉「仁勇」(生貯蔵酒)。
 味噌汁(味噌ラーメンの具材の残りを、麦味噌・赤出汁のハーフ&ハーフで)は2人前作って残りは明日、山菜炊き込みご飯も私の2日分と仏前用と。野菜小鉢も作った内の半分はタッパーで冷蔵庫ですから、明日はほぼ今日と同一メニューになりますね。不亦哀乎。

それでも売れ残ってる 僕のような高野豆腐

 本について普段は読了後に書くんですけど、今回はフライングで。姫野カオルコ『ケーキ嫌い』、食にまつわるエッセイ集が文庫落ちで、解説は平松洋子
 冒頭に掲載されている「ケーキ嫌い」というエッセイ(表題作)は、大概の甘味(筆者は「ケーキ」と総称)を苦手とする(雑じりけ無しの板チョコ等、多少の例外あり)筆者が「手土産・御礼=ケーキ類」という風潮に異を唱え、「相手はケーキが嫌いかもしれないとは考えない人」が蔓延る「イマジンロス」な世の中を斬るというもの。ケーキは重いし日持ちもしないし、断れずに受け取ったとして処分のしようがないんですよね(日持ちのするものなら誰かにお裾分け出来ます)。
 お土産選びの難しさは、例えば担任クラス40人に旅行土産を買っていく時に嫌いな人が居る「チョコレート・抹茶・あんこ」は回避する(と、途端に難しくなる)、とかいうのを度々経験して少しは知ってるつもり。筆者の意見には頷かされますし、「イマジンロス」への自戒が必要と改めて教えられました。
 ただ一点、どうしても微妙に気になったのが、「ケーキ嫌い」の2つ後に収録された「好きな食べ物・嫌いな食べ物」というエッセイの中で、ケーキの対案として最適と挙げられた「『嫌い』と言った人に会ったことがない」贈り物ベスト3が、「板チョコレート・焼海苔・高野豆腐」だったこと。ラインナップに異議はないんですけど、ただ……友人として解説を依頼した平松洋子がトラウマ付きの高野豆腐嫌いだってこと、知らなかったんですねぇ(「『嫌い』と言った人に会ったことがない」って断言してますから知らなかったんでしょう)。まぁ確かに高野豆腐は日持ちするからお裾分け可能ではあるんですけど、それでも、解説を引き受けた後で初めて当該の箇所を読んだ時の平松さんは手土産にケーキを貰った時の筆者と似たような気分を味わったんじゃないかしら、とか考えてしまう(それとも、読んでた上で引き受けたんでしょうか)。
 先回りして解説を読んだら、平松さんは高野豆腐には触れず「ケーキ嫌い」を本書の白眉と絶賛してました……別の場所ではサラッと「自身の『イマジンロス』をも戒めるのが、姫野カオルコという人物である」とか書いてたりしますけど。
 既に当人同士で話はついてたりするのかな、とか気になってしまう。取り敢えず、まだ40頁の進捗ながら間違いなく面白い本なので、かなりワクワクちょっとモヤッと、という気分で続きを読みます。

 7時半出勤、中3「現代日本の開化」の板書準備、定期テストの成績入力や講評執筆等の業務。授業は4コマで、合間には時間割他の机仕事。浪人中の生徒からの答案添削もぼちぼち。そして、そろそろ本格化しなければならないのが「合格体験記」の文章校生のボランティア……これは本当にボランティアで、新書1冊分は優に超える分量の文章を2回(初校・二校)全て読むというのはなかなかな業務。

 5/30は自粛御膳をお休み、自宅徒歩2分の焼鳥「T」で読書独酌。
 ゴマカンパチ・ポテトサラダ~串5本。
 自宅を出る前に2日分の作り置き野菜を仕込みました。明々後日からは旅行(伊万里1泊)なので、明日・明後日の夜は自炊にして冷蔵庫を片付けます。